DREAMS COME TRUE/DREAMAGE
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プロデューサー:DREAMS COME TRUE、マイク・ピラ(except 1-1,1-5,1-6,1-8〜1-10,2-1,2-9)
レコーディング:マイク・ピラ、ローランド・ヘリントン、後藤昌司、イトウ・タカシ、ピート・フリス、ブライアン・スパーバー、アンディ・ハーマン、ミヤハラ・ヒロタカ、カワイ・ジュリ、ナカバヤシ・ヨシカズ
ミキシング:マイク・ピラ(後述曲以外)、ローランド・ヘリントン(1-1,1-6,1-8〜1-10,2-1,2-9)、中林慶一(1-5)
リマスタリング:ブラドー・ミラー
演奏者 吉田美和:ヴォーカル、バッキング・ヴォーカル、マーチング・スネア、フィンガー・スナップ
中村正人:ベース、プログラミング、バッキング・ヴォーカル、タップ、パーカッション&一部ドラムス・プログラミング(as キング)
西川隆宏:キーボード、サウンドデザイン、マニュピレート、バッキング・ヴォーカル、マーチング・スネア、フィンガー・スナップ
モーリス・マイケル:ギター ポール・ダン:アコースティック・ギター&エレクトリック・ギター
デイヴィッド・T・ウォーカー:エレクトリック・ギター、ギターソロ 吉川忠栄:アコースティック・ギター
ピート・グレニスター:ギター ハイラム・ブロック:ギター ニール・テイラー:ギター 高田二郎:ギター
ラウル・ドリヴェイラ:トランペット、フリューゲルホルン マーティン・ドローヴァー:トランペット
ニック・ペンテロウ:サックス ピーター・トムス:トロンボーン
有沢健夫:トランペット 佐々木史郎:トランペット 山本一:サックス 佐野聡:トロンボーン
ジョン・サーケル:フリューゲルホルン
ジョン・オーウェス:トランペット、フリューゲルホルン ジム・ハインズ:トランペット、フリューゲルホルン
アンディ・スナイツァー:サックス マイケル・デイヴィス:トロンボーン
大谷幸:ピアノ、エレクトリック・ピアノ、チェンバロ 近藤嘉宏:ピアノ ジェス・ベイリー:ピアノ
濱田尚哉:ドラムス、マーチング・スネア ジェフ・ダン:ドラムス
朝川(アカカワ?)朋之:ハープ スケイラ・カンガ:ハープ ヴィンセント・アミーゴ:スパニッシュ・ギター
竹内純:ヴァイオリン、コンサート・マスター 深見邦代:ヴァイオリン 高橋香織:ヴァイオリン、ヴィオラ
押鐘貴之:ヴァイオリン 金子飛鳥:ヴァイオリン 志賀恵子:ヴィオラ 元井信:ヴィオラ
岩永知樹:チェロ 柏木広樹:チェロ 重松正昭:チェロ 梯郁夫:パーカッション
マイク・ピラ:バッキング・ヴォーカル スージー・ピラ:ピアノ ジョン・ポスマン:フィンガー・スナップ
ジェローム・ブラウン:バッキング・ヴォーカル グレンヴィン・アンソニー・スコット:バッキング・ヴォーカル
シャロン・デボラ・ベスウィック:バッキング・ヴォーカル マリオン・パウエル:バッキング・ヴォーカル
サラ・ブラウン:バッキング・ヴォーカル シルヴィア・メイソン・ジェームズ:バッキング・ヴォーカル
グウェン・ダプリー:バッキング・ヴォーカル フランク:バッキング・ヴォーカル、一部ヴォーカル
人気度 ★★★★☆ お勧め度 ★★★★★ 管理人お気に入り度 ★★★★☆
アルバム度 「DREAMS COME TRUE」1曲、「LOVE GOES ON・・・」1曲(リミックス含めると2曲)、「WONDER 3」2曲、「MILLION KISSES」2曲
「The Swinging Star」1曲、「MAGIC」3曲、「DELICIOUS」2曲、「LOVE UNLIMITED∞」2曲、「SING OR DIE」1曲
「the Monster」2曲、「monkey girl odyssey」2曲、シングルのみ3曲、サントラのみ1曲、リミックス1曲
シングル度 24曲中9曲(別ヴァージョンはオリジナルに換算) 作曲者度 吉田10曲、中村7曲、吉田&中村6曲、中村&吉田1曲
2003年末にエピック・レコードから発売された、2枚組のラヴ・バラード・コレクション。ドリカムの得意とする部門のひとつであるバラードの名曲が、24曲収録されています。このアルバムは、2004年にドリカムがデビュー15周年を迎えるのにあわせてエピックとヴァージン・レコードの2社が協力して作った2つの企画盤の前編で、こちらの企画はエピックが仕切っています。そのため、エピック所属時代(1989〜1996)の曲が大半の17曲を占めています。残る7曲がヴァージン時代に作られた曲で、全体的にはちょうどいいバランスが取れています。デビューアルバムから「monkey girl odyssey」(2001年)まで、満遍なく選曲されているのがうれしいです。もちろん全曲リマスタリングされています。
バラード・コレクションといっても、ただの寄せ集めにしないのがドリカムらしさ。このアルバムのタイトル「DREAMAGE(ドリマージュ)」は、大ヒットコンピレーション・アルバム「Image(イマージュ)」と「DREAMS COME TRUE(ドリカム)」を合成させた単語ですが、そのことから分かるようにこのアルバムの収録曲の大半が映画・ドラマ・CMなどにタイアップされた曲です。あわせて10曲(別ヴァージョン含む)あり、アルバムにコンセプト感をもたらしています。また、2枚のCDはそれぞれ「disc BLEU」(青盤)「disc ROUGE」(赤盤)と名づけられ、それぞれ「片想い、悲しい想いを歌ったトーチ・ソング・コレクション」「幸せな気持ちを歌ったラヴ・ソング・コレクション」と題され、それにふさわしい歌詞を持った曲が振り分けられています。そのため、悲しい時うれしい時に聞き分けることができます。普通の編集盤と違い、歌詞を味わいながら聴くことのできるアルバムです。
収録曲を見てみると、ドリカムが実にたくさんバラードの名曲を世に送り出してきたかが分かります。興味深いことに、アルバムソングが大半を占めています。別段有名ではない曲にも、素晴らしいバラードがあることを改めて思い知らされます。また、2000年のベスト盤「The SOUL」に未収録の曲が15曲もあり、曲の重複が少ないのにも驚かされます。また『いつのまに』『SNOW DANCE』の2曲は、シングルのみに収録されていたリミックスヴァージョン。オリジナルはバラードのカテゴリから外れてしまいますが、アレンジが変わるとバラードに変身することを教えてくれます。さらに、映画の主題歌だった『ETERNITY』は、現在廃盤のサントラ以来のCD収録。歌詞が書いてあるのはこのアルバムだけです。このレア音源が手に入れられるのも、おいしいところでしょう。そして、スペシャル・ボーナス・トラックとして初期の名曲『LAT.43°N』のストリングス・リミックス・ヴァージョンを収録。ヴォーカルはなんと当時のものを使っているということで、これも必聴です。
ブックレットも、美しいつくりをしています。美和さんとまささんを表したかのような手が印象的。ブックレットの文字やCDのレーベル面も、「青」と「赤」に塗り分けられていてこれも印象的。もちろん恒例のディスコグラフィもついています。初回限定盤にはスペシャル・パッケージがついています。(ちなみに、私はブックレットに数点の間違いを発見してしまいました・・・。演奏者名のローマ字が間違っているのと、「disc ROUGE」のレーベル面に版権が発生した年が書いてある部分で『おやすみのうた』の分だけ抜けていること・・・)
このアルバムは、「ベスト盤」ではありません。「バラード・コレクション」です。そこの所は注意しましょう。しかし、バラード好きな方はもちろん、ベスト盤「The SOUL」でドリカム入門したての方にも、このアルバムは買っていただきたいです。何しろ、「The SOUL」未収録曲が多いのがうれしいです。それも、『a little waltz』『crystal vine』『銀河への船』と名曲だらけ!!「The SOUL」の補完用には最適です。バラードだけを集めたということや、歌詞によって2枚のCDに振り分けた選曲など、コンセプトを楽しめるのも魅力です。さらにはレア音源あり。これからドリマニアになる方はぜひおさえておくべきアルバムです。収録曲は美和さんの曲が多く、その意味では美和さんにスポットを当てたアルバムといえるでしょう。美和さんのつむぎだしたメロディと歌詞、そしてソウルフルなヴォーカル・・・。全体的に十分お勧めできるコンピレーション・アルバムです。ぜひ歌詞カード片手に歌詞を味わいながら聴きましょう!
私は、このアルバムはリアルタイムで買いました。初回限定盤です。それまでアルバムソングで無名だった『おやすみのうた』や『誓い』などにスポットが当たっていて驚きました。長年捜し求めていた『ETERNITY』もこのアルバムでようやく聴けて満足。しかし、「disc BLEU」は収録時間が有り余っているのだから、『STILL』とか『いろんな気持ち』とか入れてほしかったです・・・。でも満遍ない選曲やコンセプト、ブックレットがそれを十分カヴァーしています。