未来予想図U

演奏時間:7'20"(アルバムヴァージョン)
               6'32"(シングルヴァージョン)
収録アルバム:「LOVE GOES ON・・・」10曲目
                     「The SOUL」 DISC-2 9曲目
                     「DREAMAGE」 disc ROUGE 13曲目
                     (以上、すべてアルバムヴァージョン)
                     シングル「笑顔の行方」カップリング
作曲・作詩:吉田美和  編曲:中村正人
プロデューサー:マイク・ピラ、DREAMS COME TRUE
レコーディング・ミキシング:マイク・ピラ
有名度 ★★★★★
人気度 ★★★★★
管理人お気に入り度 ★★★★☆
このサイトでの略称・・・LGO−10
参照:『未来予想図U〜VERSION'07〜』
『未来予想図II』
(「あずまんが大王」の大阪さん、個人的にこの曲のイメージ)

 演奏者  吉田美和:ヴォーカル、バッキング・ヴォーカル

        中村正人:ベース、プログラミング、キーボード、バッキング・ヴォーカル

        西川隆宏:キーボード、サウンドデザイン

         モーリス・マイケル:ギター

        ラウル・ドリヴェイラ:トランペット

        ニック・ペンテロウ:サックス

        スージー・ピラ:ピアノ

        他に、プログラミングされたシンセ音、ドラムス、ハープシコード

 ライヴ履歴 1989年「ああ神より素敵なDreams Come True」「LOVE GOES ON・・・」&1990年「JUBILEE」、全体の最後に登場

          1991年、DWLで登場  1993年「The Swinging Star」、アンコールで登場  1995年、DWL、アンコールで登場

         1998年「SING OR DIE」、全体の最後に登場  1999年、DWL「夏の夢」、アンコールを除く最後に登場

                  2000年、「DREAMS COME TRUE WONDERLAND 2000 in Taipei」、『す き』とのメドレーで登場

         2003年、DWL、『未来予想図』とのメドレーで登場  2007年、DWLで登場


 1989年のアルバム「LOVE GOES ON・・・」で発表されたドリカムのバラードの名曲。同アルバムの最後に位置し、壮大なスケールでアルバムを締めくくります。その演奏時間は7分20秒。現在もっとも長いドリカムナンバーです。(オリジナル・アルバムに収録されているヴァージョンで計算。ちなみに2位は『銀河への船』、3位は『ア・イ・シ・テ・ルのサイン〜わたしたちの未来予想図〜』。吉田美和のソロを含めると3位は『泣きたい』。)当初シングル発売はされませんでしたが、発表の翌年2月10日にシングル「笑顔の行方」のカップリングとして発売されます(これは「卒業ソング」だから選ばれたと思います)。このシングルに収録されているのはシングルヴァージョン。なぜかオリジナルより50秒ほど早くフェイドアウトしています。1993年にはSONYハンディカムのCFソングとなります。その後2000年のベスト盤「The SOUL」に収録された時はファンからのリクエスト第1位でした。2003年のバラード・ベスト「DREAMAGE」にも収録されます。現在間違いなくファンの間でもっとも愛されている曲のひとつです。カラオケでも結婚式でも定番であることから分かるように、一般的にも非常に知名度の高い、スタンダード・ナンバー化してしまった感も強い曲です。

 この曲と切っても切り離せないドリカムの曲があります。『未来予想図』です。この2曲の歌詞のストーリーはつながっており、文字通り『未来予想図』が前編で『II』が後編です。前者の歌詞ではバイクを乗り回すやんちゃなカップルの様子が描かれていますが、後者では卒業してから3年が経った春の同じ2人の様子が描かれています。しかし皆さんも不思議に思われたかもしれませんが、後編の『未来予想図II』が発表されたのが1989年に対し、前編の『未来予想図』は1991年にアルバム「MILLION KISSES」で発表されました。つまり、前編と後編のリリースの順序が逆になっているのです。ドリカムのリアルタイムのファンたちはこれに戸惑ったことでしょう。これはどうやら「アルバムの雰囲気に合わせて収録曲を決める」というドリカムの方針が原因で、'89年の時点でこの2曲はどちらも存在していたようです。こんなところにも、ドリカムの音楽センスが垣間見れます。ちなみに、'00年のベスト盤「The SOUL」ではこの2曲が前編・後編の順番で連続して収録され、多くのファンの感動を誘いました。2007年には、この2曲を題材にした映画「未来予想図」(監督・蝶野博)が公開され、この2曲の続編的楽曲『ア・イ・シ・テ・ルのサイン〜わたしたちの未来予想図〜』が同年10月にシングル発売されました。これに合わせて、2曲ともリメイクされ、シングルのカップリングに収録されました。時が経っても、ますます注目を浴びる最強のシリーズです。

 7分20秒という演奏時間に象徴されるように、この曲を一言で言えば「壮大」です。シンセストリングスやブラス・セクション、ドラムスは迫力いっぱいで、美和さんのソウルフルなヴォーカルを際立たせています。サビで盛り上がる印象的なバッキング・ヴォーカルには、後のベスト盤のクレジットによれば西川さんは参加していないみたいです。ピアノはプロデューサーの奥さんのスージー・ピラ。アルバム「LOVE GOES ON・・・」のこの曲のページにある写真でケーキを持っているのが彼女でしょう(たぶん)。アウトロの美和さんの大迫力のヴォーカルは誰でも感動を覚えます。そして最後はブラス・セクションの印象的なメロディとともにシンバルの乱打。この部分はアルバム・ヴァージョンにしか収録されていません。ちなみにこの部分のコードが次アルバム「WONDER3」のテーマ曲『OPEN SESAME』のイントロに登場するそうです。私にはなんとなくしか分かりませんが・・・。

 ライヴでも早くからこの曲は注目されていました。その証拠に、アンコールでたびたび演奏されました。この曲が演奏される時にはライヴも終わりに近づいた、と考えてもいいくらいです。'99年と'03年のDWLでは『未来予想図』とメドレーになって登場し感動を呼びました。なお、この曲は数少ない「DWL皆勤賞」の1曲です。つまりすべての年で登場したということです(他に『うれしい!たのしい!大好き!』しか該当しない)。今ではライヴでも定番曲です。

 私はこの曲は好きですが、どちらかといえば前編の『未来予想図』のほうが好きです。なんというか、そっちの方がより女の子らしい音をしているというか、大仰じゃないというか・・・。私のお気に入りのアルバム「MILLION KISSES」に収録されていることもあるかもしれませんが・・・。さっきカラオケの定番と言いましたが、7分20秒ってだいぶ時間を食いますよね。ドリカムファンのいない中で歌ったら「ひんしゅく」を買いそうです・・・(名曲だからまだ聴いてくれそうですが)。オリジナル・ベストを作るときも同様ですね。『未来予想図』も入れてしまったら約12分40秒の損失ですし・・・(まぁいい曲を入れると思えばいいかもしれませんし、ドリカムは1枚のCDではすべてを語れません!)。私はこの曲を昔「食わず嫌い」していたんですが、オリジナルアルバムで初めて聴いて感動しました。さて、続編として『未来予想図III』は出てくるか!?(・・・と思ったら、『III』ではないけど『ア・イ・シ・テ・ルのサイン』が出てきましたね・・・)

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