うれしい!たのしい!大好き!
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演奏者 吉田美和:ヴォーカル、バッキング・ヴォーカル
中村正人:ベース、プログラミング、キーボード、バッキング・ヴォーカル
西川隆宏:キーボード、バッキング・ヴォーカル、サウンドデザイン
逆井オサム:ギター
佐々木史郎:トランペット
瀧川浩水:サックス
他に、プログラミングされたシンセ音、ドラムス、ボンゴ
ライヴ履歴 1989年、「ああ神より素敵なDreams Come True」「LOVE GOES ON・・・」 1990年「JUBILEE」、アンコールを除く最後に登場
1990年、「WONDER3」 1991年、DWLで登場 1991年「MILLION KISSES」、全体の最後に登場 1993年、「The Swinging Star」
1994年「MAGIC JOURNEY」、全体の最後に登場 1995年DWL&1996年「LOVE UNLIMITED∞」、アンコールで登場
1998年、「SING OR DIE」「ドリカムの夕べ」 1999年、DWL「夏の夢」「冬の夢」で登場
2000年、「DCT garden.com COUNTDOWN PARTY」 2001年、「DCT garden.com Off-Site Meeting 2001」
2002年「monkey girl odyssey winter fantasia」、アンコールで登場 2003年DWL、アンコールを除く最後に登場
2005年「DIAMOND 15」、アンコールで登場 2007年DWL、最初に登場
2009年「“ドリしてます?”」、『あなたに会いたくて』『STILL』『MEDICINE』『笑顔の行方』『今度は虹を見に行こう』『Eyes to me』『愛しのハピィデイズ』『眼鏡越しの空』『決戦は金曜日』とのメドレーで登場(シングル「その先へ」に音源を収録)
2010年「ドリ×ポカリ〜イキイキ!〜」、全体の最後に登場
ドリカムの曲で「永遠の名曲」と後に呼ばれるものをひとつ挙げるとしたら、皆さんは何を挙げますか?『LOVE LOVE LOVE』ですか?『決戦は金曜日』ですか?・・・長年のファン、熱心なファンならきっとこの曲を挙げる方が多いでしょう。『うれしい!たのしい!大好き!』。この曲はファンの間ではいまや「人気の曲」を飛び越えて「永遠の名曲」にまでなりつつあります。ベスト盤「The SOUL」収録曲を決める際のファンからのリクエストでも第2位でした。しかもその曲が20年以上前に作られているのだから、また驚きです。デビューしてまもなく、ドリカムは、そして美和さんはファンの心にいつまでも残るであろう名曲を発表したのです。
さて、ではなぜこの曲がそんなにファンの間であがめられているのか?それを考えるためにこの曲のたどった歴史を振り返ってみましょう。この曲は、美和さんが曲のアイデアが浮かばず悩んでいた時に出てきたとか。初めてこの曲が公に登場したのは1989年9月1日。シングル「うれしはずかし朝帰り」のカップリングとしてです(この時はただのカップリング曲だったのです!)。シングルに収録されているものはシングルヴァージョン。シングルでしか聴くことのできない音源です。現在それは廃盤になっているので、このヴァージョンを得ることは容易ではありません。完全なテイク違いで、イントロ前のコーラスがないなどアレンジが違うほか、バッキング・ヴォーカルの歌詞が異なっています。
その後、アルバム「LOVE GOES ON・・・」に収録。こちらは「EVERLASTING(永遠) VERSION」で、ベスト盤・企画盤にはすべてこれが収録されています。イントロ前に印象的なアカペラコーラスがあるのがシングル版との大きな違いです。またこの頃グリコのポッキーのCMソングや、映画「山田ババアに花束を」の主題歌(この映画には他にドリカムナンバーが数曲使用されている)にもなりました。その後は、1996年の映画「7月7日、晴れ」に使われ同名のサントラに収録されます。続いて1997年の当時のベスト盤「BEST OF DREAMS COME TRUE」ではシングルのメインサイド(1トラック目)でないのに例外的に収録されました。さらに2000年のベスト盤「The SOUL」にも(先述の通りリクエスト第2位)堂々と収録されます。そして2004年、ダンサブルな曲を中心に集めた企画盤「DREAMANIA」にも収録されました。もっとも多くのベスト盤・企画盤に収録されたドリカムナンバーです。
この曲の非常に人気な理由・そのひとつめは曲の持つハッピーな感じでしょう。初期ドリカムナンバーに多い元気な曲調とコーラス、そして運命の人と出会った気持ちを歌う幸せいっぱいの歌詞。この曲を聴いて幸せな気持ちにならない人はいないと思います。ふたつめは、この曲がデビューしてからずっとライヴのレパートリーに組み込まれていること。最初はあまり目立たない位置にありましたが、だんだんとライヴの終わりのほうやアンコールで登場するようになります。またDWLは'99年の夏・冬両方を含めてパーフェクトに登場しています。というより、この曲が演奏されなかった、「セットリストが公式サイトで明記されている、日本での、ドリカムとしての」ライヴは'99年のDWL「春の夢」と2002年の「monkey girl odyssey」ツアーの「pp-mix」と「arena-mix」、2004年の「ウラワン」(英語版は登場している!)、そして2006年の「THE LOVE ROCKS」ツアー、2008年〜2010年の「WINTER FANTASIA」の8回だけです。ライヴで演奏され続けたことが、この曲に対するファンの思い入れを強めたのかもしれません。
現に、今ではライヴでこの曲のイントロが流れると会場が一番盛り上がります。また、いつからかタイトル部分で美和さんが「うれしい!たのしい!」と歌うと観客が「大好き!」と歌うことになっています。ライヴの終盤の方になると美和さんはもうへとへとなのですが、それでもこの曲を懸命にそして笑顔を絶やさず歌っている姿は、曲とともに感動的なひとつの思い出に残ります(ライヴDVDを見てください!)。'91年のDWLではメリー・ポピンスさながらの格好で空を飛んでいました。また'05年のツアーでは後述する15周年ヴァージョンで演奏されました。'07年DWLではまさかのオープニングでの演奏。会場のボルテージが急上昇したことは言うまでもありません。'09年のツアーではメドレーの中での演奏でしたが、それでも例の「大好き!」はファンがちゃんと決めていました。この時の演奏はシングル「その先へ」で聴くことができます。
今でもこの曲は進化を続けています。2004年にはシングル「やさしいキスをして」のカップリングにこの曲の15周年ヴァージョンが登場しました。元気なオリジナルとは違い、しっとりとしたラテン・アレンジになっています。そして同年の英語アルバム「LOVE OVERFLOWS」ではこの曲の英語版が登場しました。『THIS IS IT! YOU'RE THE ONE! I KNEW IT!』がそれで、ホンダオデッセイのCMソングに起用されました。こちらもオリジナルよりテンポが落ちていて、コーラスアレンジも違います。ドリカムいわく「バリー・ホワイトに捧げたヴァージョン」だそうです。
今後もこの曲は欠かさずコンサート・ツアーで演奏されることでしょう。そして、ドリカムと観客の心がこの曲でひとつになった瞬間、最高のしあわせが訪れることでしょう。まさに、ファンの間で永遠に歌い継がれる1曲です。この曲を知らない方は真のドリカム・ファンではないと、断言できます(本当の話)。あと蛇足ですが、私のお気に入り度がやけに低いのはこの曲が名曲すぎるからであり決して嫌いではないですから・・・それに毎回のライヴで登場するのは楽しみですよ!うれしい、たのしい、大好き!!