24/7 -TWENTY FOUR/SEVEN-

演奏時間:4'33"
収録アルバム:「monkey girl odyssey」3曲目
                     「DREAMANIA」 DISC-1 3曲目
                     シングル「24/7 -TWENTY FOUR/SEVEN-」
ミュージック・ヴィデオ:「DCT CLIPS V1」「24/7 -the movie-」に収録
作曲:中村正人・吉田美和  作詩:吉田美和  編曲:中村正人
プロデューサー:DREAMS COME TRUE
レコーディング:ブライアン・スパーバー、後藤昌司、ミヤハラ・ヒロタカ
ミキシング:ローランド・ヘリントン
有名度 ★★★★★
人気度 ★★★★★
管理人お気に入り度 ★★★★★
このサイトでの略称・・・MGO−3
参照:『24/7 -club mix featuring ZEEBRA-』(ZEEBRAゲスト参加版)
        『24/7 -ENGLISH VERSION-』(英語版)
『24/7 -TWNENTY FOUR/SEVEN-』(「あずまんが大王」の神楽さん)

 演奏者  吉田美和:ヴォーカル、バッキング・ヴォーカル

        中村正人:プログラミング

        西川隆宏:マニュピレート

        吉田遊介:エレクトリック・ギター、アコースティック・ギター

        佐々木史郎:トランペット   山本一:サックス   河合わかば:トロンボーン

        竹内純:ヴァイオリン、コンサート・マスター   深見邦代:ヴァイオリン

        志賀恵子:ヴィオラ   永山利彦:チェロ

        他に、プログラミングされたシンセ音、ベース、ドラムス

 ライヴ履歴 2000年「DCT garden.com COUNTDOWN PARTY」  2001年「DCT garden.com Off-Site Meeting 2001」、アンコールを除く最後に登場

          2002年「monkey girl odyssey pp-mix」「monkey girl odyssey arena-mix」「monkey girl odyssey winter fantasia」

         2003年、DWL、『Don't You Say・・・』『嵐が来る』『SWEET REVENGE』『IT'S SO DELICIOUS』『決戦は金曜日』とのメドレーで登場

         2009年「“ドリしてます?”」、『なんて恋したんだろ』『みつばち』『いつのまに』『マスカラまつげ』『やさしいキスをして』『空を読む』『何度でも』とのメドレーで登場(シングル「生きてゆくのです」に音源を収録)


 ドリカム20世紀最後のシングルとして、2000年11月8日にリリースされた曲。TV番組「世界ふしぎ発見!」のエンディング・テーマに起用されました。その後2001年のアルバム「monkey girl odyssey」にも収録されました。シングルヴァージョンとアルバムヴァージョンは同じ。ちなみに2001年初のシングル曲『好きだけじゃだめなんだ』もこの曲と同時期に作られていました。シングルのクレジットによれば、この曲は西川チエコさん(西川さんの家族!?)に捧げられた曲だそうです。

 ヴァージン移籍後、ますますアグレッシブな音作りをしてきたドリカム。この曲ではグルーヴィーなクラブ系のリズムとサウンドをフィーチャーしています。作曲者であるまささんは「こんなに10代、20代の人たちに評判がいいとは思わなかった。で、こんなにクラブ系だと言われるなんて、これっぽっちも思ってなかった」と語っていますが、最初から狙ったわけではなく何気なく導入したものだったのです。クラブの雰囲気に注目が集まってしまうのですが、実はこの曲には生ストリングスが使われており、それはドリカム史上初の出来事だったのです。これは「生ストリングスはちゃんと自分でタクトを振れるようになるまで使わない」というまささんのこだわりが今まであったためです。初導入となった生ストリングスは、それまでのシンセストリングスではできなかったドラマチックな効果をもたらしています。演奏しているのは竹内ストリングスです。

 タイトルは「トゥウェンティー・フォー・セヴン」と読み、「24時間7日間」つまり「いつでも」という意味です。せつなげに歌われる歌詞は好きな人に想い焦がれる主人公を描いたもので、初めて大々的に日本語で韻を踏んでいます。この実験的な試みは「monkey girl odyssey」の他の収録曲でも行われており、美和さんの詞作に新たな展望をもたらしています。日本語で韻を踏むとなると歌詞が不自然になるかと思われますが、そうなっていないのはさすがです。

 先述のシングルには、この曲の別ヴァージョンも含まれています。よりクラブシーンを意識したミックスで、ラッパーのZEEBRAがゲスト参加しています。当時ドリカムはMISIAやF.O.Hなど他アーティストと積極的に共演し、ドリカムサウンドを保ちながら新たなテイストを加えていました。こちらではZEEBRAと美和さんがヴォーカルを半分ずつ受け持っていて新鮮です。また、2004年の英語アルバム「LOVE OVERFLOWS」にはこの曲の英語版が収録されています。オリジナルに近いアレンジですが、構成が短縮されています。

 シングルに遅れること1ヶ月の12月6日には、DVD「24/7 -the movie-」がリリースされました。これはこの曲の歌詞の世界をもとにしたショート・フィルムで、美和さんが初めて本格的な演技に臨んでいます。他にも俳優の健太郎セガールさん(美和さんのボーイフレンド役)や、まささんと西川さん(エージェント&ピエロ役)などが出演しています。美和さんと健太郎さんの台詞はほとんどアドリブだったとか。DVDには本編の他にもメイキング映像やキャスト・ロケ地紹介が収録されているほか、この曲のミュージック・ヴィデオ(監督は宮本一郎さん)も見ることができます。同ヴィデオは後にDVD「DCT CLIPS V1」にも収録されました。ミュージック・ヴィデオは短編映画のシーンの抜粋と演奏シーンから成っています。映画のシーンでは、朝4時に撮影したという多摩川のシーンや、まささんが困惑したという美和さん「初ヌード」(笑)もちらりと出てきます。演奏シーンは横須賀の倉庫での撮影。西川さんがギター、まささんがベースを弾いています。最後に遠くで3人がポーズを取るシーンがあるのですが、なぜかまささんが踊り出すのが面白いです。ドリカムのミュージック・ヴィデオとしてはロケ地が最も多いそうです。

 シングルである上ショート・フィルムの話題性も手伝ってか、ファンの間で人気が高い曲です。ぎりぎりでベスト盤「The SOUL」(2000年2月発売)には間に合いませんでしたが、2004年の企画盤「DREAMANIA」には収録されています。しかし、2009年のベスト盤「THE SOUL 2」にはなぜか未収録に終わりました。またライヴでは、発売後比較的頻繁に演奏されていました。うち2003年はDWLでのこと。ダンスメドレーの最後を飾りました。この時スクラッチを担当したのはドリカムと同じDCT records所属のグループ、SAL(現在はソロ活動に専念)のYOHEYさん。『スキスキスー』のリミックス・ヴァージョンにも参加しています。このDWLヴァージョンは歌詞が微妙に変わっています。2009年にしばらくぶりに演奏された際の音源はシングル「生きてゆくのです」に収録されています。

 私もこの曲は大好きです。グルーヴィーなリズムも好きですが、特に歌詞がせつなくて好きですね。悩みながらも恋焦がれる気持ちを素直に歌っています。この曲の世界に浸るには「24/7 -the movie-」は必須なのですが、実は不覚にも私はまだ見ていません・・・(汗)。ZEEBRA共演のヴァージョンは既存のドリカムファンにとっては賛否両論分かれるところですが、私は曲の雰囲気にぴったりだと思いますよ。

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