DREAMS COME TRUE/IT'S ALL ABOUT LOVE
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演奏者 吉田美和:ヴォーカル、バッキング・ヴォーカル
中村正人:ベース、プログラミング
マーク・ハドソン:アコースティック・ギター(1,3)、バッキング・ヴォーカル
デモン・リー:エレクトリック・ギター、アコースティック・ギター、キーボード&ドラムス・プログラミング、バッキング・ヴォーカル
ブライアン・スパーバー:エレクトリック・ギター(1,2)
マーク・シプラット:アコースティック・ギター(2,4)、エレクトリック・ギター(2)
スコッティ・エリオット:ドラムス(2)、プログラミング(2) ジョン・R・アンギア:ピアノ(2,4)
作曲者度 中村&吉田&マーク・ハドソン1曲、マーク・ハドソン&吉田&中村1曲
ドリカム32枚目のシングル。2002年3月に西川さんがグループを離脱して、2人体制のドリカムとなってから初のCD。収録曲はすべて英語曲です。実はもともとは発売される予定はなかったのですが、CMで流れた『IT'S ALL ABOUT LOVE』についてリリースの要望がファンから殺到したため急遽リリースされました。発売元は、自身で設立したレコード会社「DCT records」。ヴァージンを離れインディーズ活動を始めたのですが、これもドリカムの絶えない冒険心の結果でしょう。2003年末にユニヴァーサル・ミュージックと契約するまでしばらくこの状態が続きます(その間にリリースされたCD・DVDは少なかったものの)。インディーズ時代唯一のドリカム名義のソフトです。
収録されているのは、2曲の英語詞の新曲とそのリミックス・ヴァージョン。『IT'S ALL ABOUT LOVE』は、2001年の米国の同時多発テロを受けて書かれた曲で、爽健美茶のCMに使用されファンから注目を浴び、このシングルで発表されました。そのため、帯には「爽健美茶+DREAMS COME TRUE コラボレーション・ソング」と銘打たれています。発表から2年後の2004年に突如としてアルバム「LOVE OVERFLOWS」に収録されましたが、このシングルと同じヴァージョンです。一方『SAY IT』は、このシングルでしか聴くことのできないレア音源。その後のリミックス・ヴァージョンは、どちらもアコースティックなアレンジになっています。
急遽作られたシングルとはいえ、急ごしらえといった感じが全くしない作りになっているのはさすがドリカム。心を込めてあります。CDケースはハードカバーの見開き風のもの。ブックレットの外国人の顔写真が印象的です。そして注目すべきなのが、『IT'S ALL ABOUT LOVE』の日本語訳。美和さん自身が手がけています。2002年のライヴでまささんが朗読し話題になった、あれです。この曲は歌詞が命なので、英語が分からないという方もぜひじっくり読んでみてください。なお、『SAY IT』の日本語訳はありません。
このシングルから、私がドリカムのCDをリアルタイムで買っています。当時は、「西川さん脱退」がとにかくショックだったので、2人しかいないこのシングルのジャケットがやけに寂しかったです。英語の曲だというのにも違和感がありました。しかし、今思えば美和さんとまささんは動揺されることなく既に次の目標に向かって突き進んでいったんだな、と思えるようになりました(それに気づかせてくれたのがアルバム「LOVE OVERFLOWS」)。ナチュラルな洋楽を目指したドリカムの最初の成果がこのシングルだったのです。なのでこのシングルは、ひとつの節目であり、ひとつの目標の始まりとして見ることができます。レア音源がある、ということもありますが、急遽ながら曲と同じように心を込めて作られたブックレット・日本語訳をぜひ手にとって味わっていただきたいです。
それにしても、この後次のシングル・次の新曲が発表されるまでには、1年半以上のスパンが空くことになったのでした・・・。