やさしいキスをして
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演奏者 吉田美和:ヴォーカル、バッキング・ヴォーカル
中村正人:ベース、キーボード、プログラミング、バッキング・ヴォーカル
T・ボーン・ウォーク:エレクトリック・ギター、アコースティック・ギター
大谷幸:ピアノ
竹内純:ヴァイオリン 深見邦代:ヴァイオリン
ニア・Z:ドラムス
他に、プログラミングされた管楽器
ライヴ履歴 2004年「ウラワン」、アンコールを除く最後に登場 2005年「DIAMOND 15」 2006年「THE LOVE ROCKS」、アンコールで登場
2007年、DWLで登場
2009年「“ドリしてます?”」、『なんて恋したんだろ』『みつばち』『24/7 -TWENTY FOUR/SEVEN-』『いつのまに』『マスカラまつげ』『空を読む』『何度でも』とのメドレーで登場(シングル「生きてゆくのです」に音源を収録)
ドリカム15周年にあたる2004年の最初のシングルとなった曲。2月18日にリリースされました。アルバム「monkey girl odyssey」以来2年ぶりとなる日本語のドリカムナンバーとなり注目を浴びました。またドラマ「砂の器」の主題歌に選ばれ、広く知られるようになりました。同年のアルバム「DIAMOND 15」にも収録されていますが、そちらではフェイドアウトせず静かに終わっています。ドリカムが久々に出場したその年の紅白歌合戦で歌われた曲でもあります。
曲は壮大というか、力強いというか、不思議な力を秘めています。サウンドでは生ストリングスがドラマチックなイメージを出しています。ドラマの主人公はピアニストですが、この曲でもピアノは印象的です。演奏はおなじみの大谷さん。この時期のドリカムはドラムスをほとんどの場合プログラミングしていますが、ここでは生ドラムスを聴くことができます。恐らく「DIAMOND 15」セッションより前の段階でレコーディングされた曲であり、そのため演奏者の顔ぶれも他の曲とはずいぶん違います。それなのにアルバムで違和感のないのが不思議。また、シンプルな構成はアルバム全体を通して貫かれています。
美和さんのヴォーカルはとてもソウルフルで力強いです。ドリカムを深く知らない人でも、ドラマのタイトルバックで聴いて圧倒されたことでしょう。そして「バッキング・ヴォーカルまささん」の復活。日本語曲でのまささんのヴォーカルに、懐かしさを覚えたファンは少なくないはずです。歌詞は、「恋人との運命」を歌ったもので美和さんの力強いヴォーカルスタイルがその一言一言を胸に刻んでゆきます。
この曲は、人気ドラマの主題歌として知名度も高く、またとても感動的なメロディと歌詞を持っているため一般的にもファンの間でも大人気の曲です。2004年のドリカムの代表曲ともいえるでしょう。そのためか、ベスト盤「THE SOUL 2」にも収録されました。ライヴでは、発表されて間もなくファンクラブ会員限定コンサート「ウラワン」で初めて演奏されました。この曲の前振りのMCでは大谷さんが「砂の器」で演奏された曲の一節をピアノで弾くなど、「砂の器」関連が話題に乗ることが多いです。それほどあのドラマはインパクトがあったのでしょうね。2006年の「THE LOVE ROCKS」ツアーではアコギ弾き語りスタイルで歌われました。2007年には当然のごとくDWL初登場を果たしました。2009年はメドレーの中のショート・ヴァージョン(シングル「生きてゆくのです」に収録)。
この曲にはミュージック・ヴィデオもあり、「DIAMOND 15」の初回限定盤についているDVDで見ることができます。宮崎あおいさん、剛たつひとさんなどが参加しています。休憩所のような場所で商談する大金の入ったカバンを持った会社員や彼を襲おうとする若者などを描いたストーリーになっていますが、美和さんとまささんが何気なく紛れているのが面白いです。曲の雰囲気も絡んでちょっと不気味な感じも漂います。
私は「砂の器」を見ていなかったせいか、一般的評価ほどにこの曲を好きではないですし、発売された頃は重苦しい雰囲気に抵抗感もありました(汗)。しかしよく味わって聴くようになってからはこの曲の素晴らしさが分かるようになりました。恐らく何年経ってもファンの間で人気が保たれるナンバーになることでしょう。