「今日の5の2」のページ
●「今日の5の2」とは・・・?
「今日の5の2」は、「みなみけ」で人気を博している桜場コハル先生作のマンガで、2002年〜2003年に隔月刊誌「別冊ヤングマガジン」で連載されていました。桜場先生にとってはこの作品が実質的なデビュー作でした。エピソードは本編22話+「課外授業」1話の全23話。また、2008年にTVアニメ化されたのを機に期間限定で3話が新連載されています。単行本は全1巻で、「課外授業」は桜場先生の次作「みなみけ」第1巻に収録されています。また、2009年には既に単行本化された23話に新連載の3話、さらに桜場先生の次作「みなみけ」とのコラボマンガを収録したDVD付漫画文庫「今日の5の2 宝箱」が発売されました。連載中に、扇情的なあおり文句が注目され、一部で謎のブームが起き、単行本初版が発売後一気に売れてしまったという、知る人ぞ知る作品です。
「今日の5の2」は、ある小学校の5年2組(=5の2)の日常的な学校生活を描いたもので、主人公・佐藤リョータと、幼馴染の小泉チカを機軸に、個性的な女子・男子キャラクターが登場します。そして、ほぼ毎回のエピソードで、主人公リョータは、クラスの女子とエッチなアクシデントに巻き込まれてしまいます。といっても、すべて偶発的に起きていて、さらにリョータ自身にはエッチなアクシデントに巻き込まれているという自覚がありません。女子に全く興味ないリョータと、リョータとエッチなアクシデントに巻き込まれる女子たちの、そんなギャップのある微妙な関係を描いた作品です。エッチなアクシデント以外に特に大きな事件は起きず、全体的にはほのぼのした調子で話は進んでゆきます。
小学生によるエッチなアクシデントの連続と聞いて、いやらしいマンガではないかと考える人は少なくないことでしょう。しかし、巷にあふれ返っているラブコメと、この「今日の5の2」とでは決定的な違いがあります。それは、主人公(=リョータ)に異性や性的なことへの興味が全くなく、エッチなアクシデントがあっても全くそんな風に捉えていないことです。そのため、エッチなシーンはあっても、主人公に対する嫌悪感を感じることはありません。この作品のキャッチコピーにも使用された「ライトエッチ」という言葉は、見事に的を射ています。また、当事者たちはみんな「小学生」。大人とは微妙に違った捉え方でエッチなハプニングを捉えています。たとえば、2話目のエピソードでは、主人公に胸元を(偶然に)見られてしまった女子が、鎖骨を見られていたと勘違いしているシーンがあります。小学5年生という、微妙な年頃の異性への思いを、この作品は見事描ききっています。リョータとチカの幼馴染の微妙な恋模様にも注目。
また、この作品の定評が高い理由の1つが、登場人物の性格・話し方・エピソードなど各種設定が、あたかも実際の小学生のようにリアルに感じられる点です。「桜場先生はリアル小学生だ」という説がネットで流布したのも理解できます。桜場先生は、大人の視点からではなく、小学生の視点に立って、等身大の小学生を描くのに成功しています。画風も、さっぱりとしたかわいらしいもので通っていて読みやすいですが、時々シリアスでやけにリアルな描き方になるのがユニークです。
一般的に知られている作品ではなく、桜場先生の作品でも「みなみけ」の方がメジャーですが、ほのぼの系のマンガが読みたい方、小学生時代に戻りたいと懐かしんでいる方、ライトエッチな小学生マンガが読みたい方(笑)にはお勧めです。
連載は終わり、ストーリーも完結しましたが、今でも謎のヒットでファンを増やしている、謎の「小学生マンガ」「ライトエッチな第二次性徴コメディ」です。
●アニメ版「今日の5の2」
「今日の5の2」は、連載終了の約3年後の2006年、突如としてOVA(オリジナル・ビデオ・アニメーション)としてアニメ化されました。監督・脚本・演出を則座誠が手がけたこのアニメ版は、OVAとして4回に分けて発売されました。TVでの放映はなし。当初は「一学期」「二学期」の2編で終了の予定だったようですが、OVAとしては異例の売り上げを記録したため、翌2007年に「三学期」「春休み」の2編が制作・発売されるに至りました。
OVA版は、原作のエピソードのほとんどを、そのままの内容で再現。オリジナル・エピソードも1話追加されています。ライトエッチなアクシデントも、原作以上に生々しく再現されています。「一学期」「二学期」では、通常の声優によるヴァージョンと、アイドルグループが声を担当したヴァージョンの2種類を音声切り替えできる仕組みでの発売でしたが、これにはファンの間で賛否両論ありました。各OVAの初回限定版には豪華な付録もついていて、ドラマCDが付属していたこともありました。また、OPテーマ曲「Baby Love」と、EDテーマ曲「約束」はシングルとしてCD発売されました。2008年にはこれまでに発表した全20話と、新作アニメ「ミズカケ」を収録、さらにOP・EDとラジオドラマ(ドラマCDと同内容)やデスクトップアクセサリーを収録したCDを追加した、「今日の5の2 コレクタブルボックス」が発売されました。OVA版も、作画のよさや、原作に忠実な脚本、豪華な声優陣などから、OVAとしては驚異的な売り上げを記録する、謎のヒット作となりました。
また、その後桜場先生のマンガ「みなみけ」がTVアニメ化され大ヒットしたことを受けて、2008年秋に今度はTVアニメ化されました(TV東京系列にて放送)。OVAとはスタッフやキャストを総入れ替えし、監督に長澤剛をむかえて新たに臨みました。
TVアニメ版では、原作のエピソードに加え、TVアニメ独自のオリジナル・ストーリーを大々的に追加。放送局の規制があるものの、ライトエッチなアクシデントもできる限り再現されています。OVAよりも原作に近づけたキャラクターデザインや、小学生の頃を思い出させるようなノスタルジックな描写、原作のエピソードから発展させたオリジナル・エピソードなど、OVAとはまた違った魅力をアピールし高い定評を集めました。OPテーマ曲は「ニセモノ」(シングルとしてCD発売)で、EDテーマ曲は「secret base〜君がくれたもの〜」「大爆発NO.1」(共にZONEの曲のカヴァー)、「夏祭り」(JITTERIN'JINNの曲のカヴァー)、「ユウヤケイロ」(オリジナル)、「願い」(Pritsの曲のカヴァー)と多彩なラインアップが話題を呼びました(いずれも主要声優によるユニット「Friends」によるヴォーカル)。DVDは3〜4話を「春」「夏」「秋」「冬」の4回に分けて発売。ドラマCDやサントラ、ファンブックも発売、Friendsによるアルバムも2枚発売され、ライヴイベントも2度開催されました。また、2009年秋には新作アニメ4話(OPテーマ曲はFriendsの新曲「キタカゼ」)と、「みなみけ」とのコラボエピソード「今日のみなみけ」のボイスドラマを収録したOADが、漫画文庫「今日の5の2 宝箱」に収録されました。結果的に、TVアニメ版は「今日の5の2」の知名度・人気度を上げ、OVA以上に注目を浴びたこととなりました。
●「今日の5の2」関連の書籍・DVD・CD
●私と「今日の5の2」
私が「今日の5の2」と出会ったのは、2007年5月のこと。ネットでいろいろ調べ物をしている最中に、キャラクターの1人、平川ナツミを偶然見かけたのがきっかけでした。OVA版の方でしたが、かわいらしい作画に一気にひかれてゆきました。その後、原作とOVAを買い揃えました。今では、屈指のお気に入りのマンガの1つになっています。もちろん、その後放映されたTVアニメも欠かさず見ました。
お気に入りのキャラクターは、まずは平川ナツミ。「今日の5の2」と出会ったきっかけとなった娘ですが、ボーイッシュながらも女の子っぽくて、さらに天然ボケが入っている所に惹かれています。付き合うとしたらナツミが一番!と思っています。一度でいいから「おにーちゃん」とか呼ばれてみたい(笑)。ボーイッシュさ重視のOVA版も、あどけなさ重視のTVアニメ版も大好き!そしてナツミに並ぶほど大好きなのが、浅野ユウキです。特に原作版が好きですが、原作よりも元気いっぱいのOVA版も好きです!あと、ユウキつながりで今井コウジも好きです。「コウジくん」とユウキの取り合いをしたいです、少しだけ(苦笑)。でも、ユウキとコウジのカップリングは全面的に応援しています(笑)。「今日の5の2」は、どのキャラクターも魅力的で、嫌いなキャラクターがいないです。嫌いになんてなれるわけありません、こんなほのぼのしていたら。
おまけ2:「平川ナツミ症候群」 ←妄想注意!