FUNKA-MONSTER
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演奏者 吉田美和:ヴォーカル
中村正人:ベース、プログラミング
西川隆宏:マニュピレート
ポール・ダン:エレクトリック・ギター
ラウル・ドリヴェイラ:トランペット マーティン・ドローヴァー:トランペット
ニック・ペンテロウ:サックス ピーター・トムス:トロンボーン
大谷幸:ピアノ
ロビン・クラーク:ヴォーカル フォンジー・ソーントン:ヴォーカル タワサ・アジー:ヴォーカル
他に、プログラミングされたシンセ音、ドラムス、パーカッション
ライヴ履歴 1999年、DWL「春の夢」「冬の夢」で登場
1999年のアルバム「the Monster」の中盤(8曲目)に収録されたインストゥルメンタル。ドリカムのオリジナルアルバムに、冒頭のテーマ曲以外のインスト・ナンバーが収録された例は現時点でこの曲のみです。タイトルはアルバムのコンセプトでもある「モンスター」のファンキー風、といった感じでしょう。この曲の最後に同アルバムの冒頭のテーマ曲『opening theme〜the monster is coming〜』のリプライズがあるところから、この曲を挟んでアルバムを前半・後半に分けることができるでしょう。
曲はジャズ風のその名の通りファンキーなナンバーで、演奏者同士息の合ったプレイを聴くことができます。ギターはポール・ダン。ベースはまささん。ブラス・セクションはDYNAMITES UKの4人、そしてピアノは大谷さん。それぞれの名人技に思わず聴きほれてしまいます。アレンジも節ごとに異なっています。ブックレットには歌詞が書いてありませんが、ソウルフルな美和さんのスキャット・ヴォーカルと、『go on,baby!』にも参加した外国人コーラス隊3人による英語のバッキング・ヴォーカルが一部でフィーチャーされています。このコーラス隊のうち、ロビン・クラークはこの年のDWL「冬の夢」とFUNK THE PEANUTS(ドリカムがプロデュースする謎の女性ヴォーカルユニット)のシングル「you go girl!」にゲスト参加しています。
ジャズ風の本編が終わるとすかさず『opening theme〜the monster is coming〜』のコーラスが再登場します。アレンジも若干異なりますがパーカッション多彩でテーマ曲の雰囲気に似ています。そして最後は雑音みたいな音を通して次の曲『モンキーガール番外編“ガンバレあたし!”』と連結しています。
この曲はインストなのでライヴでは選曲されにくいのですが、アルバムの宣伝も兼ねてかアルバムの発売された年のDWLで演奏されました。うち「冬の夢」では、美和さんが休憩のため舞台裏に下がって、いない間に演奏されました。オリジナルも演奏者の息が合ったプレイですが、ライヴではより迫力が増しています。この時の演奏者はまささん(ベース)、西川さん(キーボード)、デイヴィッド・T・ウォーカー(ギター)、DYNAMITES UK(ブラス・セクション)、村上“ポンタ”秀一(ドラムス)、大谷幸(ピアノ)。中盤にはポンタさんによる長いドラムソロを堪能できますが、何種類もあるスネアやシンバルを自由自在に操るその技量には脱帽してしまいます。ぜひライヴDVDを見てください。後半には舞台裏に下がっていた浦嶋りんこさんとロビン・クラークのヴォーカルも入り華やかに終わります。
「the Monster」の英語版にあたるアルバム「THE MONSTER -universal mix-」(2001年)にもこの曲は収録されています。歌詞が元より英語のため同じ音源が収録されていますが、部分的に異なっています。最も大きな点は、『モンキーガール番外編』とつながっていないこと。これは同曲がなぜか英語版アルバムに収録されなかったためです。あと細かい部分では、英語版の方が本編とリプライズの間が数秒長く空いています。
この曲は他のインストと同じく目立って好きという曲ではありませんが、陽気で楽しい感じがします。まさに心の中のモンスターを踊らせるような曲です。最後にリプライズが出てくるのも面白いですね。この曲のタイトルの読み方は「ファンカ・モンスター」でいいんですよね?「フンカ(噴火!?)・モンスター」じゃないですよね?それにしてもブックレットのこの曲のページのまささんモンスター、すごい顔しています(笑)。