NUDEの夜
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演奏者 吉田美和:ヴォーカル、バッキング・ヴォーカル
中村正人:ベース、プログラミング
西川隆宏:マニュピレート
ラウル・ドリヴェイラ:トランペット マーティン・ドローヴァー:トランペット
ニック・ペンテロウ:サックス ピーター・トムス:トロンボーン
他に、プログラミングされたキーボード、ストリングス、ドラムス、男性の声、ライヴの歓声
ライヴ履歴 1999年、DWL「春の夢」 2004年「ウラワン」、『come closer』とのメドレーで登場
アルバム「the Monster」に収録された妖しい雰囲気のナンバー。最近のアメリカの音楽の影響を受けているのは、ドリカムがアメリカ進出から学んだものでしょう。アルバムのコンセプトに従い、この曲のサウンドはベースとブラス・セクションを除きすべてプログラミングされたもので、アルバム収録曲の中で最も人工的な音作りをした曲のひとつです。特にイントロから要所要所で聴くことのできる男性のかけ声(英語)や、歌詞を反映したライヴの歓声などはそのきわみです。ブラス・セクションも生演奏ながら人工的な響きがします。全体的に暗い音作りで、いかにも夜にぴったりな曲です。
美和さんのヴォーカルも妖しい感じがします。タイトルに「NUDE」とあり過激に感じられますが、歌詞中では「心を素直にする」という意味で使用されているんだと思います。その歌詞は、ライヴが終わった後の主人公が、ビル風とライヴの熱気に心を素直にされる様子を歌ったもの。主人公がパフォーマーなのか観客なのかははっきりしませんが、もしかしたら美和さん自身のことを歌ったのかもしれません。ヴォーカル面での聴き所は美和さんが「イマドキのNYの感じがする」と言及している間奏の英語のヴォイスです。
アルバムで目立たない位置にあるせいか、あるいは人工的な感じが強すぎるせいか、この曲はあまり人気がありません。それが反映されてか、ライヴでも演奏されたことがとても少ないです。アルバムツアーにあたる'99年DWL「春の夢」の他には、2004年のファンクラブの会員限定ツアー「ウラワン」のみです。
私はこの曲は好きとはいえません。ただ、プログラミングを多用したサウンドは異色ですごいと思います。『みつばち』や『go on,baby!』ほどではないですけど・・・。この曲のような感じの曲は『そんなの愛じゃない』以降着実にドリカムの1ジャンルになっていますよね(最近だと『イノセント』『UNPRETTY DAY!』とか)。男の人の声、「Be clever!」って聴こえます(本当にそうかは不明)。終わり方が少し意外に感じられます。