東京ATLAS
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演奏者 吉田美和:ヴォーカル、バッキング・ヴォーカル
中村正人:ベース、プログラミング
西川隆宏:マニュピレート
大谷幸:ピアノ
他に、プログラミングされたシンセ音、ドラムス
ライヴ履歴 1999年、DWL「春の夢」 1999年、DWL「冬の夢」で登場(「ご当地編」のため会場ごとに歌詞に違いあり)
アルバム「the Monster」収録の、ディスコ風のナンバー。同アルバムはプログラミングをサウンドの中心にしていますがこの曲も例外ではなく、まささんのベースと大谷幸さんのピアノ以外はすべてプログラミングによるサウンドです。全体的に明るさを抑えた、夜の雰囲気にぴったりのアレンジになっています。実質的にビートがディスコ風になるのは間奏だけですが、斬新なビートには惹かれるものがあります。
歌詞は、免許取立ての主人公が恋人とドライヴに行く話で、タイトルの通り東京を舞台にしています。そのため、「表参道」や「羽田」など東京の地名がたくさん出てきます。「ご当地ソング」と言ってもいいでしょう。ユニークなバッキング・ヴォーカルがいかにも美和さんらしいです。これは元々逆回転などの操作をする予定でしたが、失敗に終わったため美和さんの「生」の声です。
この曲はダンサブルな曲であるにもかかわらず、ダンス・ナンバーを集めた企画盤「DREAMANIA」(2004年)になぜか収録されませんでした。同アルバムはヴァージン・レコード時代の曲を中心に収めていて、「the Monster」からの選曲も多いので、この曲が収録されていないのは異例です。しかし、ライヴでは輝いた時がありました。アルバムツアー以外で唯一演奏された1999年DWL「冬の夢」です。このドーム・ツアーは5箇所で行われましたが、この曲をなんと「会場ご当地ソング」に歌い替えたのです。地名やスポットはもちろん、タイトルもそれぞれ「大阪ATLAS」「福岡ATLAS」「名古屋ATLAS」「北海道ATLAS」(東京はオリジナル通り)に変えられています。うちDVDでは「大阪ATLAS」の演奏を見ることができます。また、美和さんは赤いスポーツカーに乗って歌うなど、演出も印象的でした。さすがご当地編になると、会場は大きな盛り上がりを見せていました。
アルバム「the Monster」は2001年に歌詞を英訳した上でリミックスされ「THE MONSTER -universal mix-」として発売されましたが、この時この曲は東京の地名・スポットをNYのそれに書き換え、タイトルも『New York Atlas』にしています。また、この曲をまささんがリミックスしたダンス・ヴァージョンがアナログ盤で限定発売されましたが、この音源は後に2001年のシングル「好きだけじゃだめなんだ」に収録され初CD化、現在はそのシングルで聴くことができます。
個人的には特別好きではないですが、東京出身の私にとっては東京の地名が出てくると親しみが沸きます。「霞町」は港区にある地名だそうです(知りませんでした)。いつか機会があったらこの曲のルートでドライヴをしたいですね(笑)。曲の方は最後がちょっとあっけない気もします。「DREAMANIA」を制作した東芝EMIの人が「泣く泣くリストからカットした曲もあった」と発言していますが、恐らくこの曲のことでしょう(苦笑)。一部機種のカラオケでは「大阪ATLAS」も歌えるそうで、驚きです!!ずいぶんマニアックになりますが(苦笑)。個人的には、この曲はライヴ・ヴァージョンのアレンジの方が好きかもしれません。