眼鏡越しの空
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演奏者 吉田美和:ヴォーカル、バッキング・ヴォーカル
中村正人:ベース、プログラミング、キーボード、バッキング・ヴォーカル
西川隆宏:キーボード、サウンドデザイン、バッキング・ヴォーカル
モーリス・マイケル:ギター
ラウル・ドリヴェイラ:トランペット マーティン・ドローヴァー:トランペット
ニック・ペンテロウ:サックス ピーター・トムス:トロンボーン
他に、プログラミングされたシンセ音、ピアノ、ドラムス、パーカッション
ライヴ履歴 1993年「The Swinging Star」 1995年、DWLで登場 1998年「SING OR DIE」「ドリカムの夕べ」「US SHOW CASE TOUR」、アンコールで登場
1999年、DWL「冬の夢」、アンコールで登場 2000年「DCT garden.com COUNTDOWN PARTY」
2001年「DCT garden.com Off-Site Meeting 2001」、選択制アンコール
2003年、DWL、『LOVE LOVE LOVE』『カノン』『愛してる 愛してた』『す き』『どうやって忘れよう?』とのメドレーで登場
2006年「THE LOVE ROCKS」、『SAYONARA』『笑顔の行方』とのメドレーで登場 2007年、DWLで登場
2009年「“ドリしてます?”」、『あなたに会いたくて』『STILL』『うれしい!たのしい!大好き!』『MEDICINE』『笑顔の行方』『今度は虹を見に行こう』『Eyes to me』『愛しのハピィデイズ』『決戦は金曜日』とのメドレーで登場(シングル「その先へ」に音源を収録)
アルバム「The Swinging Star」で発表された美和さん作曲のボサノバ風のゆったりとした曲。シングルカットはされなかったものの、ファンの間では1,2を争う大人気ナンバーとなり、今ではライヴでの定番になっています。また2000年のベスト盤「The SOUL」にも収録され、その人気ぶりを象徴しています。アルバムナンバーの出世としては一番顕著な曲のひとつです。
この曲がファンの間で大人気である大きな理由は歌詞です。ドリカムファンでこの曲の歌詞に共感している・励まされている方は非常に多いと思います。眼鏡で「気を隠す」主人公が、憧れの人の後ろ姿を思い出しながらその想いから力をもらう、というものです。『サンキュ.』と同じく「あなた」が誰なのか、当時話題になりました。歌詞に登場する背表紙に三日月が描かれている「空の写真集」は、「空の名前」(高橋健司、角川書店)という実在する本がモデルだそうです。ただし現在は新装版で背表紙に三日月はないそうです。ちなみに、美和さんの故郷・北海道池田町にある「DCT garden IKEDA」にもこの本は置いてあるそうです。
サウンドは、ボサノバ風のリズムを刻むドラムス・パーカッションや柔らかいトランペットの音色など、落ち着いた雰囲気に仕上がっています。シンセストリングスの音もゆったりしたムードを出しています。美和さんのヴォーカルも、ゆったりとのびのびとした風に歌われています。終盤には英語でアドリブ風になります。サビでは美和さんのハーモニーが入ります。まささん・西川さんによる英語のバッキング・ヴォーカルも印象的です。
その人気の影響下、ライヴでも息が長い曲です。発表されて3年後の'95年のDWLではもう歓声に包まれているところからも、人気の浸透が見て取れます。この時は最後のヴォーカル"I'm longing to be like you"の"you"の部分で、美和さんの指差す方向にいる観客の1人がスポットライトによって照らされ、さらにスクリーンにもアップになっていて、指された人にとっては感動的なシーンになりました。'98年には日本でのライヴのほかにアメリカ・ツアーでも演奏されました。'99年DWL「冬の夢」ではアンコールで登場、演奏者全員がアカペラを披露しました。'01年のライヴは、あらかじめ与えられた数曲の候補曲からそれぞれの会場に来た観客によって1曲選択して、それがアンコールで演奏される、という方式でしたが、この曲も候補曲にありました。きっとこの曲もどこかの会場で演奏されたに違いありません。また'03年のDWLではラテン・メドレーの一環で登場し、『LOVE LOVE LOVE』からこの曲になだれる部分で大きな拍手が沸き起こりました。個人的には、'07年DWLで、美和さんと思いきり目が合ってしまったといううれしい思い出もあります(笑)。'09年ツアーの演奏はシングル「その先へ」に収録されています。
このようにファンの間で大人気の曲ですが・・・個人的には印象が薄いです(汗)。初めて聴いた時からどこか存在が薄かったのです・・・。ドリマニアだからということもあるかもしれませんが・・・。でも聴いていて心地よい曲です。どちらかというと次作「MAGIC」に近い雰囲気がしますね。アルバムのアップテンポな流れの中で一息つけます。ちなみに、美和さんはこの曲を上手に歌えることが歌手としてのレヴェルをまたひとつ上げるだろう、とレコーディング前に思っていたそうです。