VERY MERRY CHRISTMAS

演奏時間:4'08"
収録アルバム:シングル「雪のクリスマス」カップリング
作曲:中村正人・吉田美和  作詩:吉田美和、パトリシア・ウィン  編曲:中村正人
プロデューサー:マイク・ピラ、DREAMS COME TRUE
レコーディング・ミキシング:マイク・ピラ
有名度 ★☆☆☆☆
人気度 ★☆☆☆☆
管理人お気に入り度 ★☆☆☆☆
参照:『サンタと天使が笑う夜』(日本語版)
『VERY MERRY CHRISTMAS』(「ラブひな」の前原しのぶ)

 演奏者  吉田美和:ヴォーカル、バッキング・ヴォーカル

        中村正人:ベース、プログラミング、キーボード、バッキング・ヴォーカル

        西川隆宏:キーボード、バッキング・ヴォーカル、サウンドデザイン

        モーリス・マイケル:ギター

        ラウル・ドリヴェイラ:トランペット

        ニック・ペンテロウ:サックス

        ボスコ・ドリヴェイラ:パーカッション

        キャメロン・ジェンキンス:バッキング・ヴォーカル   ヤンチ:バッキング・ヴォーカル

        パワー・プラント・クルーズ:パーティー・ノイズ     マイク・ピラ:バッキング・ヴォーカル

        他に、プログラミングされたシンセ音、ドラムス、ベル

 ライヴ履歴 なし


 シングル「雪のクリスマス」に収録された『サンタと天使が笑う夜』の英語版。これはドリカムにとって初となる英語詞の曲でした。後に多くの曲の英語版や、オリジナル英語アルバムを発表してゆくドリカムの出発点となった曲なのです。作詩は現地での知り合いのパトリシア・ウィンのヘルプを得て美和さん自身が行っています。パトリシアはデビューアルバム「DREAMS COME TRUE」のスペシャル・サンクスにも載っています。きっとプロデューサーのマイク・ピラもアドヴァイスしたのでしょう。歌詞はもちろんクリスマスソングですが、日本語版とは少し歌っている内容が違います。韻は踏んでいません。それにしてもデビューから1年でもう英語版を発表するなんて、ドリカムの、美和さんの進化の早さに驚いてしまいます。

 この曲は英語化にあたってレコーディングを一からやり直しています。ただし、基本的な曲の構成・アレンジや演奏者は同じです。目立って違うのは、曲のテンポが遅くなっていること。ほんの少しですが、日本語版に聴き慣れているとのろさを感じることでしょう。また、間奏とエンディングが日本語版より短くなっています。こちらも、日本語版を聴き慣れていると「あれ?」となります。そのため、テンポは遅くなっているにもかかわらず、全体の演奏時間は日本語版より数秒短いです。

 美和さんのヴォーカルは日本語版に負けじとはつらつとしています。ただ、日本語版の音数が多いため、少しつらくなっている感じも否めません。追っかけコーラスも再現していますが、これも少し無理している気がします(汗)。最初の英語版だから、試行錯誤もあったのでしょう。また、後半の盛り上がりながらの繰り返しは主旋律を歌わず、アドリブヴォーカルになっているのが日本語版と違う点です。コーラスやパーティーの騒ぎ声は日本語版と同じような雰囲気ですが、何気にヤンチ(ディレクターの山本慎太郎さん)とキャメロン・ジェンキンス(『LOVE GOES ON・・・』のカウントを担当したエンジニア)まで参加しているのが面白いです。マイク・ピラのサンタクロースも健在ですが、なぜかクレジットから外されています。

 シングル「雪のクリスマス」に収録されたのはいいものの、その後アルバムやベスト盤には収録されず、さらにこのシングルも廃盤となってしまったため、今ではこの音源は入手困難です。実は私も・・・長い間この曲を聴けずにいました。だいぶ経ってようやく、しかもドリカム系のサイト「See The Rainbow Together!」の管理人さん・WONDER9さんのご好意でシングルを手に入れることができて、「最後の砦」だったこの曲を聴くことができました(WONDER9さん、そのたびはありがとうございました)。ヘッドホンから聴こえるこの曲にただただ感動でした。

 日本語版もライヴでの出番が少ないですが、英語版の方はライヴで一度も演奏されていません。

 とにかくこの曲は入手困難ですが、『サンタと〜』の英語版としてのみならず、ドリカム初の英語版として大変重要です。『ETERNITY』のようにぜひ簡単に手に入れられるようにしていただきたいです。1998年に『WINTER SONG』がシングルでリバイバル発売された際に、一緒に収録してしまえばよかったのに・・・。ドリマニアなら必携です、ぜひ血眼でシングルを探してみましょう!日本語版との相違を比較するのも面白いですよ。盛り上がり方はこちらの方がすごいかもしれません。

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