忘れないで
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演奏者 吉田美和:ヴォーカル、バッキング・ヴォーカル
中村正人:ベース、プログラミング、キーボード、バッキング・ヴォーカル
西川隆宏:キーボード、サウンドデザイン、バッキング・ヴォーカル
モーリス・マイケル:ギター
ラウル・ドリヴェイラ:トランペット マーティン・ドローヴァー:トランペット
ニック・ペンテロウ:サックス ピーター・トムス:トロンボーン
他に、プログラミングされたシンセ音、ドラムス、パーカッション、ハープシコードと電話音
ライヴ履歴 1991年「MILLION KISSES」 1993年「The Swinging Star」、『LAT.43°N〜forty-three degrees north latitude〜』とのメドレーで登場
1995年、DWLで登場(ただしDVDには未収録) 2001年「DCT garden.com Off-Site Meeting 2001」、『Goodbye,Darlin'』とのメドレーで登場
1991年10月25日にシングル発売された曲で、同年のアルバム「MILLION KISSES」にも収録されます。アルバムヴァージョンではイントロ前に電話のやりとりが加えられています。この曲はそれまでのドリカムナンバーには見られないほど大人っぽく仕上がっています。歌謡調のメロディを持ち、全体的に使われているハープシコードやラテンっぽいドラムス&ボンゴ、間奏のサックスなどが渋めです。
美和さんの歌い方も大人っぽいです。後のソロアルバムでのジャジーな曲の数々のさきがけとでもいえるヴォーカルスタイルです。歌詞は悲しいラヴ・ソングで、別れた恋人に「憎んでも忘れないでいて」と言うところが、それまでの詞作にはないせつなさが漂います。同じアルバムに収録された『あなたにサラダ』などとは全く対照的な恋愛模様が歌われていて、これもそれまでの美和さんの詞作にはなかったものです。今では影に隠れてしまった感のある曲ですが、それまでのドリカムの曲とは違う新しい側面を見せた曲として注目できます。
ライヴではあまり演奏される機会がなく、DWLは'95年のみです(ただしDVDには未収録)。
ちなみに私の大好きな曲のひとつです。アルバムのブックレットでは歌詞はオレンジの明朝体で書かれています。このページの写真は同曲のシングル盤のジャケットの別ショットですが、これも大人っぽいです。この曲はどの部分も味わい深いので好きな部分を挙げたらきりがないのですが、第1節の後のドラムスと美和さんの英語のアドリブがやけに好きです。間奏のサックスも渋い!「さよならよりもつらい・・・」の部分はもろに歌謡調です。ちなみに私は、初めて聴く前にタイトルを見た段階で、「非常にスローなバラード」か「ハードな曲」かと想像していましたが、いずれも違いました(汗)。この曲と後年の『7月7日、晴れ』は雰囲気がどこか似ている気がします。隠れた名曲ですが、ぜひ皆さんにも聴いていただきたいです。