好きだけじゃだめなんだ

演奏時間:4'17"
収録アルバム:「monkey girl odyssey」10曲目
                     「THE SOUL 2」10曲目
                     シングル「好きだけじゃだめなんだ」
ミュージック・ヴィデオ:「DCT CLIPS V1」に収録
作曲・作詩:吉田美和  編曲:中村正人
プロデューサー:DREAMS COME TRUE
レコーディング:ブライアン・スパーバー、後藤昌司、ミヤハラ・ヒロタカ
ミキシング:ローランド・ヘリントン
有名度 ★★★☆☆
人気度 ★★★☆☆
管理人お気に入り度 ★★★★★
このサイトでの略称・・・MGO−10
参照:『好きだけじゃだめなんだ -king's ya-man ! mix-』(リミックスヴァージョン)
『好きだけじゃだめなんだ』(美和さん)

 演奏者  吉田美和:ヴォーカル、バッキング・ヴォーカル

        中村正人:ベース、プログラミング

        西川隆宏:マニュピレート、アコーディオン(「THE SOUL 2」ではクレジットされていない)

        吉田遊介:エレクトリック・ギター、アコースティック・ギター

        佐々木史郎:トランペット   山本一:サックス   河合わかば:トロンボーン

        竹内純:ヴァイオリン、コンサート・マスター   深見邦代:ヴァイオリン

        志賀恵子:ヴィオラ   永山利彦:チェロ

        他に、プログラミングされたシンセ音、ピアノ、ドラムス、ボンゴ、鳥のさえずり

 ライヴ履歴 2001年「DCT garden.com Off-Site Meeting 2001」、全体の最後に登場

          2002年「monkey girl odyssey pp-mix」「monkey girl odyssey arena-mix」「monkey girl odyssey winter fantasia」

         2007年、DWL「POWER PLANT SPECIAL LIVE」で登場


 ドリカム21世紀最初のシングルとして、2001年1月31日に発売された曲。『24/7 -TWENTY FOUR/SEVEN-』と同時期に制作されていましたが、美和さんの勘でそちらを2000年11月に発売し、この曲は世紀をまたいで2001年に発売しました。その後アルバム「monkey girl odyssey」にも収録されました(シングルに収録されているものとアルバムに収録されているものは同じ)。この時期としては珍しく美和さんが単独で作曲しています。ファンの間では人気の曲で、ベスト盤「THE SOUL 2」にも収録されました。

 この曲は初期ドリカムを思わせるせつないメロディが印象的ですが、ビートはグルーヴィーなヒップホップ。ドリカムが洋楽の要素を取り入れた成果です。また、まささんはこの曲を「ビートルズ風だ」と語っています。初期ドリカムのようなメロディとヒップポップを取り入れたリズムの融合。アグレッシブな曲作りに挑戦しながらもドリカムらしさを保ってゆく彼らの姿勢が見て取れます。

 曲は鳥のさえずりから静かに始まります。低音のピアノがいい味を出しています。時々聴こえるアコーディオンは西川さんによるもの(なぜかベスト盤ではクレジットが削除されている)彼の演奏の上手さはライヴでの『a little waltz』で証明済み。間奏はそれまでの雰囲気と打って変わって不気味な感じです。そして間奏以降は生ストリングスの奏でるメロディが悲しさを引き立てます。終わりの方は変拍子になっています。最後も、ボンゴで静かに締めくくります。だんだんと音が厚くなるアレンジ、これがまささんが「ビートルズ風」と言う理由なのかもしれません。

 歌詞は、彼のことが好きなんだけど彼を信じることができない主人公が、彼が他の女の子と一緒にいるのを目撃した時に「好きという気持ちだけではだめ」なことに気づくというストーリーです。彼にずっと自分のそばにいてほしいと願う主人公の気持ちがせつなく伝わってきます。曲のアレンジがこのストーリーを効果的に演出していて、後半は感動的です。大人の恋愛、大きな意味での愛を歌うようになっていたこの当時のドリカムとしては注目すべき、初期ドリカムを思わせるようなこの歌詞について、西川さんは「DCTの歌に出てくる女の子の王道だと思う」と語っています。

 この曲にはミュージック・ヴィデオがあります。全編黒白映像によるもので、演劇のような舞台が印象的です。内容は歌詞のストーリーを思わせるもので、バレエダンサーの西島千博(かずひろ)さん扮するピエロが美和さん扮するスーパースターを恋い慕う物語になっています。それぞれのパートの雰囲気に合った演出が感動的です(特に間奏!)。演奏シーンも少し登場しますが、まささんはベース、西川さんはギターを弾いています。

 この曲はシングルナンバーなのですが、意外とライヴでの演奏回数は少なく、アルバムツアー以降は'07年のDWL「POWER PLANT SPECIAL LIVE」でしか演奏されていません。

 2001年に発売されたこの曲のシングルには、この曲のリミックス・ヴァージョンが収録されています。オリジナルとは全くイメージの違うもので興味深いです。

 実は、この曲は私が一番好きなドリカムナンバーです。この曲を聴くまでは『琥珀の月』がベストだったのですが、それに似た雰囲気を持つこの曲にとってかえられました。一時は『朝がまた来る』に追いやられそうな時期もありましたが(汗)、今でも一番好きなドリカムナンバーです。やはり初期ドリカム風のメロディ、アレンジとせつない歌詞が好きな理由ですね。この曲の歌詞は実際にそういう体験したことのない(苦笑)私にもよく共感できます!2003年のDWLに私がリクエストした曲の中にも当然この曲が入っていました(あとはマニアックに『I'm a liar』だったかな?)。でも結局採用されず、私がこの曲をライヴで聴くことができたのは2007年のことでした。今度のDWLでもこの曲リクエストしようかな・・・。「DREAMANIA」に収録されなかったのは悲しかったですが、「THE SOUL 2」に見事収録された時はうれしかったです!もちろん私もリクエストしたことは言うまでもないでしょう。アルバムのブックレットのこの曲のページの3人乗り自転車に乗るドリカム、楽しそう!シングルのブックレットでカメラを持って笑うまささんもいいです(苦笑)。

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