you go girl !

演奏時間:3'54"
収録アルバム:シングル「you go girl !」
          「DREAMANIA」 DISC-2 12曲目
作曲:吉田美和  作詩:観音崎すみれ  編曲:中村正人
プロデューサー:吉田美和・中村正人
レコーディング:後藤昌司、アンディ・ハーマンズ  ミキシング:後藤昌司
有名度 ★★☆☆☆
人気度 ★☆☆☆☆
管理人お気に入り度 ★☆☆☆☆
参照:『you go girl ! 〜KING MASA“morrow”mix〜(中村正人リミックス)
        『you go girl ! 〜DJ KRUSH remix〜(DJ KRUSHリミックス)
『you go girl !』(ロビン・クラーク)『you go girl !』(ロビン・クラーク)

 演奏者  RIN(FUN・P1号):ヴォーカル、バッキング・ヴォーカル

        MIWA(FUN・P2号):ヴォーカル、バッキング・ヴォーカル

        ロビン・クラーク:ヴォーカル、バッキング・ヴォーカル

        中村正人:プログラミング   西川隆宏:「特別」アシスタント

        他に、プログラミングされたシンセ音、ギター、ベース、ストリングス、ドラムス

 ライヴ履歴 1999年、DWL「冬の夢」で登場(DREAMS COME TRUE)


 1999年11月に発売されたFUNK THE PEANUTSにとって2年半ぶりの新曲。それまでRINとMIWAの2人編成でしたが、今回はロビン・クラークがヴォーカルでゲスト参加しています。そのため、ユニット名も彼女の頭文字を取って「FUNK THE PEANUTS [R]」(ファンク・ザ・ピーナッツ・レイティッド・R)にしてあります。ロビン・クラークはR&Bシンガーで、旦那さんは名バック・ギタリストとして知られるカルロス・アロマー。1998年のドリカム北米ツアーで美和さんと知り合いました。ファンピーに参加したのは、「一緒に何かできたらいいね」と話していくうちに決まったとのこと。'99年のDWL「冬の夢」にバッキング・ヴォーカルとして同行し、ドリカムのおかげですっかり日本通になったそうです(笑)。

 これまでのファンピーの曲は、どこか懐かしい日本のポップで、デュエット形式のコミカルな歌詞が印象的でしたが、この曲は明らかにそれらとは一線を画しています。まず、ダンス・ミュージック風のサウンドとリズムであること。これまでファンピーになかった「洋楽」風の曲なのです。これは共同プロデューサー・まささんの色が濃く出ていると言えます。当時のドリカムは異色の洋楽風アルバム「the Monster」をリリースして注目を浴びていた頃なので、彼らの活動が副産業のファンピーに影響してもおかしくはありません。実際、この曲でも「the Monster」の数曲と同じくすべてプログラミングによる演奏が使われています。

 続いて、ファンピーが「大人」になったこと。それまでのファンピーといえば、夏だ冬だ失恋だと大騒ぎしてはしゃぎながら友情を確認するというパターンでしたが、ここでは色っぽさが増幅された大人の恋愛が歌われています。まさにユニット名の「rated R」(「成人指定」の意味もある)です。ジャケットの顔を見ても一目瞭然。色っぽいです。ただし、詞作は以前と変わらず観音崎さんなので、ファンピーらしさはわずかながら残されています。韻を踏んでいるのも印象的。ヴォーカルは、これまでのスタイルに似た形で、3人がかわるがわるヴォーカルを取っています。アメリカ人のロビンが日本語で歌っているのが興味深いです(しかも結構上手い)。深みのあるMIWA、パワフルなRIN、そして(日本語としては)エキゾチックなロビン。3者3様のヴォーカルを聞き分けてみるのも面白いでしょう。

 この曲は、発売された翌日から始まったドリカムのコンサート・ツアー「DWL'99 冬の夢」で早速演奏されました。ファンピー[R]が飛び入り参加するという形でした(といってもロビンは他のパートにもいるし、RINとMIWAもいたとの噂が・・・)。3人の登場前には、スクリーンにショート・フィルムが映されてファンピー[R]の紹介がされていました。「お豆が増えちゃいます!」と書かれた謎のFAXから日本中を巻き込んだ大騒動になるという設定でニュース番組の生中継を放送する、というストーリー仕立てで、フジテレビの軽部真一アナウンサーや、アンドレ中村、ニハエル・マージョまでもが登場しています。ライヴ自体では、ゴージャスな衣装を着たファンピー[R]が印象的。歌い終えるとそのままいなくなってしまうのもデビュー以来のファンピーの特徴です。

 この曲にはミュージック・ヴィデオがありますが未ソフト化。以前は視聴する唯一の手段にドリカムの公式サイト「DCT garden.com」の「DCT-TV」がありましたが、現在は見ることができません(私も見たことがありません)。また、この曲のリミックス・ヴァージョンが2種類、この曲のシングルに収録されています。それぞれまささんとDJ KRUSHが手がけています。それぞれオリジナルとは違った雰囲気を持っているので、聴き比べてみるのも面白いでしょう。

 この曲は、2004年に発売された、ドリカムのダンス・ナンバーを集めた企画盤「DREAMANIA」にボーナス・トラックとして収録されています。同アルバムはレコード会社の都合によりVirgin/DCT時代の曲を中心に集めているので、その一環といえるでしょう。前曲『go for it!』終了後8秒の空白部分を挟んで流れるという仕組みで、アルバムとは切り離されて考えられています。なお、この曲は初回限定版・通常版のいずれにも収録されています。そのため、すべて廃盤となったファンピーの曲では、一番手に入れやすい曲です。

 それまでのファンピー節とは大きく路線を変更しているので、リアルタイムファンの方は驚いたり抵抗感を示したことでしょう。まぁこれはファンピーが変わったというよりドリカムの音楽性が変わったということの裏付けなのですが・・・。個人的にも昔のファンピー路線の方が好きです。しかし、グルーヴィーでダンサブルなこの曲は面白いとは思います。また、ロビン・クラークの参加も注目に値しますね。ロビンとドリカムファミリーのコラボレーションはこれしかありませんが、ファンピー復活の暁にはまた参加するといいですね。ライヴのショート・フィルムは、DVDだとじっくり見ることができます。かなりマニアックに凝ってあるので、ドリマニアは必見です!にやりとさせられることでしょう。なお、この曲が現在ファンピー最後の曲です。

ディスコグラフィへ