ラヴレター
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演奏者 吉田美和:ヴォーカル、バッキング・ヴォーカル
中村正人:ベース、キーボード、プログラミング、バッキング・ヴォーカル
デヴィッド・スピノザ:エレクトリック・ギター デイヴィッド・T・ウォーカー:エレクトリック・ギター
グレッグ・アダムス:トランペット、フリューゲルホルン リー・R・ソーンバーグ:トランペット、フリューゲルホルン
トム・スコット:テナー&バリトンサックス ニック・レイン:トロンボーン
大谷幸:エレクトリックピアノ パウリーニョ・ダ・コスタ:パーカッション
他に、プログラミングされたシンセ音、ドラムス、ベル
ライヴ履歴 2005年「DIAMOND 15」、アンコールを除く最後に登場 2008年「WINTER FANTASIA 2008」
2004年11月3日にシングル発売されたウィンター・ナンバー。その1ヶ月後のアルバム「DIAMOND 15」にも収録されました。シングルヴァージョンとアルバムヴァージョンでは終わり方が異なり、前者はブラスの主旋律でフェイドアウトするのに対し後者はパーカッションを交えながらエレクトリックピアノで静かに終わります。
メロディのうちサビの部分は美和さんが小学5年生の時に作られていました。ふと頭に浮かんだメロディで、オルガンで繰り返し弾いていたそうです。それを元に美和さんとまささんの2人で仕上げました。ドリカムナンバーでは名曲に多い3拍子の曲ですが、厳密にはバラードシャッフル。まささんは一瞬4拍子で録ろうと思ったみたいですが、結局3拍子アレンジで。ウィンター・ナンバーということで、冬らしい音作りがされています。シンセ音やエレクトリックピアノ、パーカッションなどがそうです。柔らかいブラス・セクションも印象的。ヴォーカル面では、まささんのバッキング・ヴォーカルがサビ全体でフィーチャーされています。レコーディングに際しまささんは「歌いたい!」と美和さんに駄々をこねたとか(笑)。
歌詞はウィンター・ナンバーということで冬が舞台です。雪の中好きな人に告白するもののやさしく断られてしまう、という悲しい中に暖かみのあるものです。似た系統のウィンター・ナンバーに『プライドなんて知らない』がありますが、それよりかはバッドでない恋です。美和さんが「1行目で泣けてきた」と語るようにとても感動的です。ドリカムのウィンター・ナンバーには名曲が多くまさにお得意なのですが、この曲も極上のウィンター・ナンバーに成長するでしょう。
この曲は2004年12月に公開された森淳一監督のショート・ムービー「アマレット」の主題歌になりました。この映画は美和さん・まささんが企画したもので、2人が初主演した映画でもあります。「ドリカム」のそっくりさんとして地方巡業をする売れないフォーク・デュオ「アマレット」の観音崎すみれ(=美和さん)と安田康夫(=まささん)と、各地で出会う人々とのドラマを描いた話で、2人のほかにも夏八木勲さん、剛たつひとさんら多くの俳優が参加しています。脚本の一色伸幸さん(まささんとは大学の同級生)は、打ち合わせのためにNYにドリカムを訪ねた際、主題歌として提供したこの曲の歌詞を見て「そのまま脚本になる」と言ったそうです。また「アマレット」というタイトルも、この曲をイメージしてつけられたそうです。
この曲にはミュージック・クリップがあり、「DIAMOND 15」の初回限定盤に付属しているDVDで見ることができます。ポスターの中のドリカムが出てきて雪の降る街で歌う、というコンセプトでほとんどドリカムの演奏シーンで構成されています。まささんはベースを担当。落ち着いた雰囲気のあるミュージック・クリップです。
この曲はドリカム初主演映画の主題歌として注目されたこともあり、ファンの間で人気の高い曲です。アルバムツアーでは本編の最後で演奏されました。
ドリカムの3拍子(風)の曲は『銀河への船』『a little waltz』『月光』などファンの間で人気が高い曲が多いのですが、この曲もその中のひとつになるのでしょう。実は私はこの曲をまだそんなにたくさん聴き込んでいません。そのため、ヴァージョンの違いもこの解説を書く瞬間まで気づいていませんでした・・・。でもじっくり聴いてみて、じっくり歌詞を味わってみて感動しました。これは間違いなく数年後に出るであろうベスト盤に収録されますね。映画「アマレット」、実は私はまだ見ていません・・・(映画館に行く習慣がないので)。DVDは持っていますがなかなか見られず・・・(汗)。個人的にはマンガ「魔法先生ネギま!」のキャラクター、柿崎美砂(上イラスト)の雰囲気がします。美砂には彼氏がいるのですが、この曲に当てはめるとフられたことになってしまいますね・・・。