マスカラまつげ
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演奏者 吉田美和:ヴォーカル、バッキング・ヴォーカル
中村正人:ベース、キーボード、プログラミング、バッキング・ヴォーカル
デヴィッド・スピノザ:エレクトリック・ギター
ビル・モブリー:トランペット デーヴ・ジェンセン:サックス
大谷幸:エレクトリック・ピアノ
他に、プログラミングされたドラムス
ライヴ履歴 2004年「ウラワン」、アンコールで登場 2005年「DIAMOND 15」 2007年、DWLで登場
2009年「“ドリしてます?”」、『なんて恋したんだろ』『みつばち』『24/7 -TWENTY FOUR/SEVEN-』『いつのまに』『やさしいキスをして』『空を読む』『何度でも』とのメドレーで登場(シングル「生きてゆくのです」に音源を収録)
ドリカム15周年の年だった2004年の第2弾シングルとして、4月21日に『はじまりのla』と両A面で発売された曲。ドリカムの両A面シングルは1997年の「PEACE!/MARRY ME?」に続き2度目。ニベア花王「ニベアボディ 薬用ホワイトニングUV」のCMソングにも選ばれました。その後アルバム「DIAMOND 15」にも収録されましたが、ここでは次の曲とのつながりをよくするためフェイドアウトせず終わっています。また、歌いだしの前の一呼吸も追加されています。ベスト盤「THE SOUL 2」にも収録されました(収録されたのはシングルヴァージョン)。
曲はこの時期に特徴的なシンプルさが表れています。ブラス・セクションがフィーチャーされていますが、派手には入っていません。あとはギターとベース、そしてキーボード類だけです。リズムやアレンジはどこか初期ドリカムの頃を思わせます。歌詞は恋人と別れる日にマスカラをつけて出かけた主人公が、涙でマスカラが滲んでしまうというもので、主人公の悲しい気持ちを歌っています。所々で韻を踏んでいて印象的です。美和さんのヴォーカルもせつなく歌われています。イントロなしで始まりインパクトがあります。久々のまささんのバッキング・ヴォーカルも決まっています。
この曲にはミュージック・ヴィデオがあり、「DIAMOND 15」の初回限定盤についているDVDで見ることができます。これはストーリーとドリカムの演奏シーンを混ぜ合わせたもので、ストーリーの方では本上まなみさん他多数のゲスト参加があります(誰が誰だかは私には分かりませんが・・・)。平穏無事な恋をしたことのない女性がバスに乗るシーンとそのバスの目的地である「泪の園」という名の停留所で美和さん他複数の女性が泣いているシーンを交互に見せていて、最後はバスから若い男性運転手と女性が降りてくるのを見た運転手の恋人(!?)が陰で泣き出す場面で終わります。ストーリーの前半にまささんがちらっと映っているのに注目。美和さんも、ゲスト並みに泣く演技が上手です。演奏シーンではまささんはベースを担当。涙がダイアモンドに変わるのは「DIAMOND 15」への伏線だったのでしょうか・・・?
この曲は一般的にも知名度が高いですが、ファンの間でも大人気の曲です。ライヴで最初に演奏されたのは2004年初頭に行われたファンクラブ会員限定ライヴ「ウラワン」で、発売前のこの曲が初披露されました。うち最終日では演奏前にまささんがこの曲のエピソードを紹介。「吉田からタイトルを聞いたときまたこんな歌かと思った」と言った後、いかにも皮肉的に『スキスキスー』の冒頭の1節を歌っていました。まささんは変てこな内容の歌詞を連想したそうです。美和さんはふくれていました(笑)。2007年にDWL初登場。2009年でメドレーとして演奏された時の音源はシングル「生きてゆくのです」で聴くことができます。また、2010年のリミックス・アルバム「DREAM CATCHER -DREAMS COME TRUE MIX CD-」にはリミックス・ヴァージョンが収録されました。
ドリカムの2004年のシングル曲はみんなリリースされた時期に合ったようなアレンジをしていますが、この曲もまさに春の風といった感じです(そういえば歌詞でも歌われていますね)。悲しくてせつなくて、人気になる理由がよく分かります。ドリカムの王道というべき曲ですね。アルバムヴァージョンはさらりと終わってあっけないですが後味を少しだけ残すという効果をもたらしています。