APPROACH
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演奏者 吉田美和:ヴォーカル、バッキング・ヴォーカル
中村正人:ベース、プログラミング、バッキング・ヴォーカル
西川隆宏:キーボード、バッキング・ヴォーカル
ピート・グレニスター:ギター
パワー・プラント・クルーズ:バッキング・ヴォーカル
他に、プログラミングされたシンセ音、ピアノ、ドラムス、ストリングス
(聞き取れないが、ベスト盤ではサックスのニック・ペンテロウとトランペットのラウル・ドリヴェイラもクレジットされている)
ライヴ履歴 1989年「ああ、神より素敵なDreams Come True」「LOVE GOES ON・・・」、テーマ曲を除いて最初に登場
1990年「JUBILEE」、テーマ曲を除いて最初に登場
1991年、DWLで登場(ただしDVDには未収録)
1998年「SING OR DIE」「ドリカムの夕べ」、『KUWABARA KUWABARA』『BIG MOUTHの逆襲』とのメドレーで登場
ファーストアルバムの最初の「曲」は、この曲です。いかにもキャッチーな、初期ドリカム・ポップにありそうな元気な曲ですが、歌詞は好きな人にいろんな方法でアプローチしても思いが伝わらない、せつない気持ちを歌ったものです。このギャップがデビュー・アルバムを支配しています。初期ドリカムに典型的ですが、ドラムスやピアノはプログラミングされたもの。力強い感じを出しています。印象的なバッキング・ヴォーカル(私はサビのコーラスが初期らしく元気で好きです)はまささんと西川さんに加え、アルバムでは「POWER PLANT CREWS」がクレジットされています。ドリカムのファンクラブの名前は「POWER PLANT」ですが、ここではそれではなく、このアルバムの収録曲が録音されたPOWER PLANT STUDIOのことを指すのでしょう。「POWER PLANT CREWS」=「パワー・プラントスタジオのスタッフ」といった感じでしょうか。ちなみにこの人たちは『サンタと天使が笑う夜』にも参加しています。
アルバム発売後の1989年6月1日に2ndシングルとしてシングルカットされ、ぴあキャンペーンソングにもなりました(この時のキャンペーンキャラクターはドリカム)。そのためドリカム初のタイアップ・ソングです。なおシングルに収録されているのはアルバムヴァージョンと同じものです。
初期のライヴでは盛んに演奏されていましたが、DWLではたったの1回(1991年)。そのDWLの演奏はDVDでは未収録になっていますが、おまけとして'89年のビデオコンサート「HUSTLE ez」でドリカムがこの曲を演奏している貴重な映像を第1節まで見ることができます。また1998年のアルバムツアーでは初期のマイナーなナンバー2曲とメドレーで演奏されていますが、どんなものだったのか興味があります(DVD未収録なので)。
この曲はドリカムの曲としては珍しく、英語のバッキング・ヴォーカルが一部(最後の部分)歌詞カードに記載されています。ドリカムの曲は、歌詞カードに英語のバッキングヴォーカルが記載されていないのが当たり前ですが、この曲だけ書いてあるのはもしかしたら、当初はすべての曲に英語のバッキング・ヴォーカルを記載する予定で後で挫折した・・・とも考えられます(本当かは分かりませんが)。またこの部分が、次アルバムのヒット曲『うれしはずかし朝帰り』の第2節の後のインスト部分に登場し、次アルバムにリンクされています。私には聴こえづらくて判断ができませんが・・・。たぶん街のざわめきみたいな音の中でかすかに聴こえる美和さんの声がそれだと思われます。デビュー直後から、ドリカムの凝った遊び心が伝わってきます。
この曲はあまり注目されませんがドリカムらしさが詰まった佳曲だと思います。まだ無名だった頃のデビューアルバムに収録されたために目立たなくなっているのでしょう・・・。この曲に関する私のエピソードなんですが、私の持っているCD「DREAMS COME TRUE」は、レーベル面に小さなへこみがあります。で、それが円盤のちょうどこの曲の部分にあるんです。当初CDでよくこの曲を聴いていた時、最後のサビの"そうあなたは"と"一枚上手"の間で少し詰まったような感じがするのに気づきました。「音飛びかな・・・?」と思ったのですが、ベスト盤でも同じように聴こえるので音飛びではないんでしょう。