せつなくて 〜オホーツクにたたずむ男〜

演奏時間:4'01"
収録アルバム:シングル「せつなくて 〜オホーツクにたたずむ男〜」1曲目
作曲:海音寺潮二郎  作詩:観音崎すみれ
編曲:プロフェッサー・ナカムラ
プロデューサー:アンドレ中村とオホーツク・ボーイズ
レコーディング・ミキシング:後藤昌司
有名度 ★☆☆☆☆
人気度 ★★★★☆
お気に入り度 ★★★★★
参照:『せつなくて 〜オホーツクにたたずむ男〜(カラオケ)』
『せつなくて 〜オホーツクにたたずむ男〜』(アンドレ中村)

 演奏者  アンドレ中村:ヴォーカル、バッキング・ヴォーカル、プログラミング(!?)、ベース(!?)

        オホーツク・ボーイズ(ニハエル・マージョ、岡リーナ、エヴリー・ツノダ、サリー・シンヤ・日ノ本):バッキング・ヴォーカル(!?)

        佐々木康彦:ギター

        他に、プログラミングされたシンセ音、キーボード、トランペット、ドラムス

 ライヴ履歴 1999年、DWL「夏の夢」(DREAMS COME TRUE)


 1991年にデビューした謎のグループ「アンドレ中村とオホーツク・ボーイズ」(このページも参照)の、デビュー曲にして唯一の発表曲。オホーツク・ボーイズはアルバムを制作していないので、シングルのみの収録です。シングルにはこの曲のカラオケも収録されています。オホーツク・ボーイズはこの曲のリリース後なぜか消息を絶ちます。

 オホーツク・ボーイズ唯一の曲となったこの曲は、当時からしても時代を感じさせる歌謡曲風の曲です。作曲は海音寺さん、作詩は観音崎さん。オホーツク・ボーイズには何かしらドリカムが関わっていると言われていますが、演奏にはDCTバンドの佐々木康彦さんがギターで参加しています。それ以外はプログラミングによるものでしょう。いかにもカラオケ風のキーボードが全体を通して印象的。公式見解ではありませんが、作曲者の海音寺さんはまささん(作家・海音寺潮五郎氏からのもじりらしい)、作詩者の観音崎さんは美和さんではないかという疑惑もあります。また、編曲者の「プロフェッサー・ナカムラ」もまささんらしいです。

 ヴォーカルは、リーダー格のアンドレ中村が担当しています。残る4人のメンバーは立場上バッキング・ヴォーカルで参加しているべきですが、音源を聴く限り参加しているとは思えません(ニハエルは参加してそう)。歌詞は、アンドレが歌うことを考慮してか男性の視点のラヴソングになっています。離れ離れになってしまった愛しい人をずっと待っている、という内容で、舞台は曲中には登場しませんがタイトルから察するとオホーツク海に面した北海道だと思われます。

 オホーツク・ボーイズはしばらく活動を中止して姿すら見せませんでしたが、1999年夏に行われたドリカムのライヴ・DWL「夏の夢」に「一夜限りの再結成」と称して飛び入り参加しました(実際は一夜ではなく全31公演分登場した)この曲、そしてオホーツク・ボーイズ唯一のライヴ演奏でした。ドリカムがいったん舞台から退がった後、架空のニュース番組で美和さん扮するレポーターがオホーツク海に浮かぶ船・ガリンコ号(これは実際に存在します)で「アンドレ中村とオホーツク・ボーイズ」の再結成ライヴを中継するという物語仕立ての映像がスクリーンに映し出されました。いかにも田舎くさいガリンコ号の船長が出てきますが、これはまささんではないかとの疑惑が。そして、美和さんが船上でライヴの準備をするニハエル・マージョらを発見。ニハエルのカウントで映像は終わり、ライヴ会場にオホーツク・ボーイズが登場するという構成でした。ちなみに、その続編と思われるミニ・ストーリーが、同年冬のDWLで登場しますが、そこにもアンドレとニハエルが登場します。

 DWL「夏の夢」で再結成したオホーツク・ボーイズ、舞台にはなぜかアンドレ中村とニハエル・マージョしかいませんでした。ニハエルは「仲間たち」と称する3人のニハエルの顔の人形を棒につないだもの(岡リーナらの代役!?)を肩に背負っていました。アンドレとニハエルはデビュー当時のあの奇抜な衣装と髪型で登場。アンドレが第1節・繰り返しを、ニハエルが第2節を歌いました。オリジナルに比べてアンドレの歌い方はやや大げさに甘くなっています。間奏で「仲間たち」はスタッフによってアンドレの肩に移されますが、DVD収録の東京公演では棒が彼の首あたりに引っかかってしまい、ハミングが途中でつっかえるというハプニングも。同じく東京公演では、去り際にアンドレが「お台場の砲台跡で会いましょう!」と観客に向けて言っていますが、これは当時のドリカムの新曲『東京ATLAS』の歌詞を意識したものと思われます(笑)。このライヴを最後に、アンドレ中村とオホーツク・ボーイズは完全に姿を見せなくなります。(最後に名前が登場するのは、2001年のドリカムのミュージック・クリップ集「DCT CLIPS V1」。アンドレ・ニハエル・岡の名前が載っている)

 別ページ(アーティスト概要)にも書きましたが、オホーツク・ボーイズ自体がラジオ番組から始まった企画だったという疑惑がもたれています。また、アンドレ中村はまささん、ニハエル・マージョは西川さんではないか、などという疑いがあります。これに対しまささんは「アンドレ中村は私の弟子」「別人です」などと発言しています。そのため公式見解ではありませんが、ファンの間では既に「アンドレ中村=まささん」の図式が作られており、まささんにライヴでこの曲を歌うようリクエストするファンも多いです。

 私はこの曲を最初に聴いたのはDWL「夏の夢」のDVDでです。ずっと「この曲はどのCDに収録されているんだ?」状態になっていたのですが、公式サイトを見て納得しました。ドリカムの曲ではなかったんですね。しかしアンドレ中村・・・絶対まささんでしょ!だって、名字も「中村」だし顔もそっくり・・・。しかも、「夏の夢」のDVDのボーナス映像にはアンドレのかつらをかぶる美和さんや、「仲間たち」と踊る西川さんの姿が・・・。さらにドリカムの『Eyes to me』のアルバムヴァージョンのクレジットには「アンドレ」「ニハエル」の名が・・・。まささんは否定していますが、100%アンドレはまささんでしょう(笑)。もしアンドレがまささん、ニハエルが西川さんだとしたら、西川さん脱退後の今、オホーツク・ボーイズは復活するのでしょうか?それこそ「一夜限りの再結成」してほしいですね。公式サイトでは今でもこの曲のシングルを取り扱っていますので気になる方はどうぞ。ジャケットだけでも見る価値ありです!(笑)

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