Paul McCartney/ポール・マッカートニー
Flowers In The Dirt -Special Package-
フラワーズ・イン・ザ・ダート 〜スペシャル・パッケージ〜
 DISC ONE
 1.My Brave Face  マイ・ブレイヴ・フェイス  3'17"
 2.Rough Ride  ラフ・ライド  4'43"
 3.You Want Her Too  ユー・ウォント・ハー・トゥー  3'11"
 4.Distractions  ディストラクションズ  4'39"
 5.We Got Married  幸せなる結婚  4'56"
 6.Put It There  プット・イット・ゼア  2'07"
 7.Figure Of Eight  フィギュア・オブ・エイト  3'24"
 8.This One  ディス・ワン  4'10"
 9.Don't Be Careless Love  ケアレス・ラヴに気をつけて  3'17"
10.That Day Is Done  ふりむかないで  4'19"
11.How Many People  ハウ・メニー・ピープル(チコ・メンデスに捧ぐ)  4'14"
12.Motor Of Love  モーター・オブ・ラヴ  6'18"
13.Ou Est Le Soleil  太陽はどこへ?  4'44"
 DISC TWO
 1.Message  メッセージ  0'28"
 2.The Long And Winding Road(Video Version)
       ザ・ロング・アンド・ワインディング・ロード(ヴィデオ・ヴァージョン)  3'51"
 3.Loveliest Thing  ラヴリエスト・シング  3'59"
 4.Rough Ride(Video Version)  ラフ・ライド(ヴィデオ・ヴァージョン)  4'53"
 5.Ou Est Le Soleil(7" Mix)  太陽はどこへ?(7インチ・ミックス)  4'50"
 6.Mama's Little Girl  ママズ・リトル・ガール  3'41"
 7.Same Time Next Year  セイム・タイム・ネクスト・イヤー  3'06"
 8.Party Party  パーティ・パーティ  5'35"
 9.P.S. Love Me Do  P.S.ラヴ・ミー・ドゥ  3'40"
発売年月日:1990年(日本) TOCP-6118,6119(日本・東芝EMI)
全体収録時間:53'44"(DISC ONE) 34'25"(DISC TWO)
「フラワーズ・イン・ザ・ダート 〜スペシャル・パッケージ〜」

 アルバム「フラワーズ・イン・ザ・ダート」の製作過程などの解説はこちらをごらんください。

 ポールの「復活」を告げた1989年のアルバム「フラワーズ・イン・ザ・ダート」の限定版で2枚組。ポールはこのアルバムの発売後ワールド・ツアーに出ますが、その時ソロとしては初めて日本公演(1990年3月)を行います。ポールはウイングス時代に2度日本公演を予定していましたが、断念せざるをえませんでした。この限定版は、ポールが2度も待ちぼうけを食らわされた日本のファンたちのためにリリースしたもので、日本のみで発売されました。

 DISC ONEには「フラワーズ・イン・ザ・ダート」のオリジナルCD版と同じ13曲が収録されています。現行の「ポール・マッカートニー・コレクション」(廉価版含む)のボーナス・トラックに収録された3曲はありません。DISC TWOには、当時のシングルのみでリリースされた曲7曲と、ビートルズ時代の2曲を連結した『P.S.ラヴ・ミー・ドゥ』、そしてポールから日本のファンへのメッセージの全9トラックが収録されています。うち現在このアルバムでしか聴けない曲・ヴァージョンは7曲。レア音源が多いCDです。

 限定版のため、このアルバムは現在入手困難です。しかし、名盤である「フラワーズ・イン・ザ・ダート」とレア音源をいっぺんに聴くことができる貴重な限定版です。そのためこのアルバムはお勧めできます。ただし、現行盤「フラワーズ・イン・ザ・ダート」に収録されているボーナス・トラックのうち『バック・オン・マイ・フィート』『フライング・トゥ・マイ・ホーム』の2曲は収録されていません。なので現行盤も買わないといけなくなります(苦笑)。初心者の方は限定版か現行盤のどちらか1つを買うといいでしょう。それにしても、2枚目は30分ちょっとしか収録されていないのは少しもったいないです。『The First Stone』や『Good Sign』のようなシングルのみで発売された曲や、『フィギュア・オブ・エイト』や『ディス・ワン』『太陽はどこへ?』のリミックスヴァージョンなど現在聴けない同時期の曲はまだまだ多いのに・・・。


 DISC ONE

 曲目解説はこちらをごらんください。

 DISC TWO

 1.メッセージ・・・ポールから日本のファンたちへのメッセージ。すべて英語です。常に環境問題に関心を持っているポールが「地球の環境についてもっと考えて」と訴えている。

 2.ザ・ロング・アンド・ワインディング・ロード(ヴィデオ・ヴァージョン)・・・ビートルズ末期の1970年にリリースされたポールのバラードの名曲の再演。「ディス・ワン」「フィギュア・オブ・エイト」の2つのシングルの一部のヴァージョンにも収録されていた。ビートルズ・ヴァージョンでプロデューサーが勝手に分厚いストリングス・アレンジをしたことにポールが激怒したのは有名な話だが、このヴァージョンでは比較的あっさりしたピアノバラードになっている。ポールは1984年の映画「ヤァ!ブロード・ストリート」でもこの曲を再演している。

 3.ラヴリエスト・シング・・・シングル「フィギュア・オブ・エイト」の一部のヴァージョンに収録されていたほろ苦いバラード。プロデューサーはフィル・ラモーン。現行盤「フラワーズ・イン・ザ・ダート」にもボーナス・トラックとして収録されている。

 4.ラフ・ライド(ヴィデオ・ヴァージョン)・・・シングル「フィギュア・オブ・エイト」の一部のヴァージョンに収録されていた別ヴァージョン。ツアー・リハーサルからの音源で、こちらはどこかもやがかかったような雰囲気。またフェイドアウトせずに終わる。個人的にはオリジナル・ヴァージョンの方が好きです。

 5.太陽はどこへ?(7インチ・ミックス)・・・シングル「フィギュア・オブ・エイト」の一部のヴァージョンに収録されていた別ヴァージョン。オリジナルよりドラムビートが軽いように聴こえる。また所々アレンジが違う。個人的にはオリジナル・ヴァージョンの方が好きです。この曲には他にも多数のリミックスが存在する。

 6.ママズ・リトル・ガール・・・ウイングスのアルバム「レッド・ローズ・スピードウェイ」(1973年)のアウトテイクで長年未発表だった曲。ポールが構想していた未発表曲集「Cold Cuts」に収録予定だった曲で、シングル「プット・イット・ゼア」でようやく日の目を見た。現在アルバム「ウイングス・ワイルド・ライフ」にもボーナス・トラックとして収録されている。やさしくて家庭的なアコースティックナンバー。

 7.セイム・タイム・ネクスト・イヤー・・・ウイングスのアルバム「バック・トゥ・ジ・エッグ」(1979年)のアウトテイクで長年未発表だった曲。ポールが構想していた未発表曲集「Cold Cuts」に収録予定だった曲で、シングル「プット・イット・ゼア」でようやく日の目を見た。ストリングスが美しいバラード。個人的にはマンガ「ネギま!」の柿崎美砂の雰囲気がしたりしなかったり。

 8.パーティ・パーティ・・・「フラワーズ・イン・ザ・ダート」のリリース後行われたワールド・ツアーのリハーサルのジャム・セッションで作られた曲。そのため作曲者はメンバー全員になっている。「フラワーズ・イン・ザ・ダート」のワールド・ツアー・パックの付属CDに収録されていた。このワールド・ツアー・パックはオリジナル・アルバムにポスターやステッカーなどを付属させたもので、当然ながら現在売られていない。曲は特に目立った特徴はない(汗)。

 9.P.S.ラヴ・ミー・ドゥ・・・ビートルズのデビュー曲『ラヴ・ミー・ドゥ』とそのB面『P.S.アイ・ラヴ・ユー』を合体させた曲。この音源はこのアルバムにしか収録されていないため、超レアである。元となった2曲はどちらもポールの曲で、ビートルズの楽曲の版権会社、ノーザン・ソングス(マイケル・ジャクソンが版権を買ってしまったことが問題化した)の管理下にない唯一の曲(ポールの経営する版権会社、MPLの管理下)なのでそれがこの曲を作る理由になったのかもしれない。1987年の録音。

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