THE ODDS & ENDS COLLECTION
(2008.1.12更新)
VOL.1 (1970〜1986)
|
|
|
VOL.2 (1987〜1993)
|
|
|
VOL.3 (1993〜1997)
|
|
|
世界一愛され続けているコンポーザー、ポール・マッカートニー。ビートルズ、ウイングス、そしてソロと長い活動期間に数え切れないほどの楽曲を世に送り出してきました。しかし、その音楽を聴く私たちにとって、ポールが多作家ゆえに困った問題も抱えています。そう、楽曲の中にはアルバム未収録のものが結構あり、その中にはCD化されていなかったり、現在入手が困難なものも多く含まれているのです。ポールのソロ・ウイングス時代の場合、アルバムのボーナス・トラックでいくつかは容易に聴くことができるようになりましたが、ヴァージョン違いを含めると、いまだに数多くの音源を私たちは容易には聴くことができないのです。(アルバム未収録曲・未収録ヴァージョンについてはこのページでも取り上げていますので参照ください)
それでは、私たちはこれらの音源を、しらみつぶしにアナログ盤や廃盤CDを買いあさって入手しなければ、聴くことはできないのでしょうか?いいえ、そこで登場するのがブート(海賊盤)です。(堂々と言えるものではないですが・・・)ブートは、決して未発表音源だけを収録しているのではありません。これまでにも、未CD化・入手困難なポールの楽曲・ヴァージョンを集めたコンピレーションもののブートは、数多く出回ってきたのです。そして、その決定版といえるブートが、ここでご紹介する「THE ODDS & ENDS COLLECTION」(POMD-03001〜009)なのです。
「THE ODDS & ENDS COLLECTION」は、「Vol.1」「Vol.2」「Vol.3」の3シリーズあり、それぞれCD3枚組で構成されています。この計9枚のシリーズで、ポールの未CD化・入手困難音源を一挙にほとんど網羅することができます。収録範囲は、ビートルズ解散後の1971年から、アルバム「Flaming Pie」の頃の1997年まで。残念ながら、1998年以降の音源は未収録です。ポールがソロやウイングスのアルバム・シングルで発表したもの以外にも、オムニバス・アルバムへの提供曲、他アーティストとのコラボレーションもの、愛妻リンダ・マッカートニーの楽曲、さらにはレアなプロモ盤のみの音源など、公式発表されている音源はほとんどこれで補完できます。そのため、いちいちアナログ盤・CDシングルを集めたり、コラボものをチェックすることなく、特に近年ファンになった後追い世代には大変重宝します。ただし、「ほとんど」とあるように、1997年まで100%に網羅はしていないのが少し残念です(未CD化の「カンボジア難民救済コンサート」音源など)。
収録曲は、ほぼ時系列順に収録されているため、時期を追って聴くことができます。「Vol.1」が1971年〜1986年、「Vol.2」が1987年〜1993年、「Vol.3」が1993年〜1997年となっています。同じ曲でヴァージョン違いがたくさんある場合は、連続して収録されているのでヴァージョン違いの比較が容易です。アルバム未収録曲でも、既にアルバムのボーナス・トラックに収録されCD化されたものは割愛されていますが、なぜか一部のみ(『Give Ireland Back To The Irish』『We All Stand Together』など計14曲)現在でも容易に聴けるのにもかかわらず収録されています(これらを入れるのはもったいない気がしますが・・・)。アナログ盤収録の音源は、アナログ盤からの演奏を収録しているので、ノイズなどが入っている楽曲もあります。極端にノイズが激しかったり、音質の悪いものはありません。
ポールには、アルバム収録曲のみならず、アルバム未収録曲、ましては未CD化・入手困難な楽曲にも「名曲」と呼べる傑作・佳作がごろごろと転がっています。現在CD化されているアルバムのみを聴いているだけでは、こうした影の名曲たちに目を向けないまま終わってしまいます。折角ポールの音楽を愛聴しているのに、これは大変もったいないことです。また、ヴァージョン違いにおいては、現在普通に聴けるヴァージョンよりも質がよいものが多くあります。コラボものも興味深いものが多いですし、レア音源もいっぱい。ぜひ、この「THE ODDS & ENDS COLLECTION」を入手して、ポールの幅広くマニアックな(笑)、魅力的な世界を堪能してみてください。未CD化・レア音源集では最もまとまりのよいブートです。そして、このブートの制作者には、1998年以降のレア音源を網羅した続編「Vol.4」を希望します!
以下、このブートの聴き所の要点をまとめておきました。
[聴き所]
1.未CD化・入手困難な楽曲
ポールは、シングルのみに収録された曲がかなりありますが、アルバムのCD化の際にボーナス・トラックに収録されなかったものもあります。また、CD時代においてもシングルにしか収録されていない曲はかなりあります。アナログ盤時代の楽曲は、当然ながら未CD化。このような楽曲には、ファンの間で「名曲」「佳曲」と呼ばれるものが多いです。中でもお勧めは、『Rainclouds』『I'll Give You A Ring』『Ode To A Koala Bear』『The First Stone』『Kicked Around No More』『Love Come Tumbling Down』『Same Love』などなど。
なお、このシリーズではアルバムの限定盤である「Flowers In The Dirt Special Package」「Off The Ground The Complete Works」収録のレア楽曲も網羅しているので、それらを血眼になって入手した人にとっては損した気分になるかもしれません(笑)。むろん、アナログ盤やCDシングルを買いあさった人はもっと損ですけど・・・。
2.未CD化・入手困難なヴァージョン違い・ライヴヴァージョン
未CD化・入手困難な「楽曲」と同様に、いやそれ以上に多いのがヴァージョン違い。特に'80年代以降はリミックスブームもあり非常に多くのヴァージョン違いがシングルB面などに収録されました。これらだけでも、到底1,2枚のCDに詰め込むことは困難で、この「THE ODDS〜」に収録されなかったものも結構あります(「ヤァ!ブロード・ストリート」収録曲のアナログ盤ショート・ヴァージョン、『I'm In Love Again』のエディット・ヴァージョンなど)。このブートに収録されている中でお勧めなのは、『Goodnight Tonight』(ロング・ヴァージョン)、『Ebony And Ivory』(ソロ・ヴァージョン)、『It's Not True』(オリジナル・ヴァージョン)、『Pretty Little Head』『Only Love Remains』『Figure Of Eight』『Off The Ground』(シングルヴァージョン)などなど。
公式発表されているアルバム未収録のライヴヴァージョンも、ここではほぼ網羅しています。1979年英国ツアーより『Coming Up』(ベスト盤よりエンディングが長い)、1987年「プリンシズ・トラスト」より3曲、1989年〜1990年「ゲット・バック・ツアー」より大満足の9曲(ネブワース公演含む)。
3.オムニバスへの提供曲、他アーティストとのコラボレーション
ポールは、オムニバス・アルバムへの楽曲提供、他アーティストとのコラボレーションも積極的に行っています。ここでは、その軌跡を一挙にたどることができます。オムニバスでは、『Simple As That』(ただしボーナス・トラックで容易に入手可)や『It's Now Or Never』(1998年以降はかなり多いのですが・・・)。他アーティストとの共演では、古くは『The Girl Is Mine』(with マイケル・ジャクソン)から『Ballad Of The Skeltons』(アレン・ギンズバーグ)まで実にバラエティ豊かに収録。「バンドエイド」の『Do They Know It's Christmas?』や「フェリー・エイド」の『Let It Be』、コアなファンの間では有名な『Ferry 'Cross The Mersey』ももちろん収録。コラボものに興味のある方にはマストアイテムです。
4.レア音源
そして、関係者間などでしか出回らないプロモ盤などにしか収録されていないレア音源。これこそ入手が最も困難で、このブートは大変重宝します。全部は網羅しきれていませんが(例:『Jet』『Mull Of Kintyre』などのエディット版、『My Love』『Distractions』などのプロモ・ヴァージョン)、『Silly Love Songs』『We Got Married』などのエディット版や、『Ode To A Koala Bear』『Somedays』の別ミックス、DJにのみ配布された超レアな『Good Sign(groove mix)』など、貴重な音源が収録されています。
[収録曲解説]
※このページでも詳しく解説していますので参照ください。管理人お勧めは*をつけています。なお、タイトル一覧のヴァージョン名は、「THE ODDS〜」の記載に準拠しています。
VOL.1 (1970〜1986) アナログ盤のみ収録の未CD化曲が多い。ウイングス時代の音源は少なく、'80年代のリミックスが多い。重要音源がいっぱい!
[DISC 1]
1.Give Ireland Back To The Irish [1971]
ウイングスのデビューシングル。邦題は「アイルランドに平和を」。北アイルランドでの「血の日曜日事件」に抗議してポールが書いたロックナンバー。アルバム「Wings Wild Life」のボーナス・トラックでCD化済み。(ただし、1993年まで未CD化だったけど・・・)
2.Give Ireland Back To The Irish (instrumental) [1971]
シングル「Give Ireland Back To The Irish」B面。同曲のインスト・ヴァージョンで、実際のアナログ盤の表記は「version」。純粋なインストではなく、リコーダーをフィーチャーしたアイルランド民謡風アレンジで笑えます。未CD化。
3.Letting Go (promo) [1975]
ウイングスのアルバム「Venus And Mars」からのシングルカット。アルバム収録のものとはミックスが違うシングル・ヴァージョンで、エンディングが短い。未CD化。ウイングス時代では有名な未CD化ヴァージョン。
4.Silly Love Songs (promo edit) [1976]
ウイングスの大ヒット曲のプロモ・エディット。プロモ盤にしか収録されていない。イントロと中間部を大胆にカットしたショート・ヴァージョン。聴きやすいけど、これじゃあこの曲の魅力が半減してしまうような・・・。3声コーラスが重なる部分もカット。未CD化。
5.Seaside Woman [1977]
リンダ・マッカートニーが「Suzy & Red Stripes」名義で発表したシングル。リンダが好きなレゲエ・アレンジで、元々は1971年に書かれ、1973年頃録音されていた。初期ウイングスのライヴでも定番だった。リンダ没後のアルバム「Wide Prairie」でCD化済み。
6.B-side To Seaside [1977]
シングル「Seaside Woman」B面。1977年初頭の録音。レゲエ風のビートにのせた単調な曲。このブートの「Vol.1」DISC 3収録のリミックスの方がお勧め。これもアルバム「Wide Prairie」でCD化済み。
7.Girls' School (promo) [1977]
ウイングスの大ヒットシングル「Mull Of Kintyre」B面(米国ではA面)。1989年に、アルバム「London Town」のボーナス・トラックで初めてCD化された際には、エディット・ヴァージョンが収録されていた。そのためか、このブートでは元々のロング・ヴァージョンを収録。しかし、後のリイシューではロング・ヴァージョンが収録されたため、このブートで聴けるものは貴重ではなくなってしまった。CD化済み。こうなることなら、エディットの方を収録してほしかった・・・(それか両方!)。
8.Goodnight Tonight (disco single) [1979] *
ウイングス初の12インチシングル「Goodnight Tonight」に収録された、同曲のリミックス(ロング・ヴァージョン)。全体的に引き伸ばされた感があるが、7インチではカットされてしまった「幻の第2節」が登場する。ディスコには最適のヴァージョン。未CD化。これは必聴です!
9.Coming Up (extended live version) [1980] *
ポール久々のソロシングル「Coming Up」B面(米国ではA面)収録の、同曲のウイングスによるライヴ・ヴァージョン(英国ツアー・グラスゴー公演)。米国盤「All The Best!」「Wingspan」にも収録されているが、エンディングの観声やMCがカットされているため、アナログ盤で聴けるのは微妙に別ヴァージョン。未CD化。観客の「ポール・マッカートニー」コールが微笑ましいです。なお、同時期の「カンボジア難民救済コンサート」(オムニバス収録、未CD化)の6曲がこのブートに未収録なのは、ブートの名盤「LAST FLIGHT」(1979年英国ツアー・グラスゴー公演を収録)にボーナス・トラックで収録されているための措置か!?
10.Rainclouds [1982] *
シングル「Ebony And Ivory」B面。デニー・レインとの最後の共作による、アイリッシュ・フォークナンバー。フィドルの音が味わい深い。この曲の録音中、ポールがジョン・レノンの訃報を聞かされたというエピソードがある。未CD化。デニー好きはもちろん、ポール・ファンなら必聴です!
11.Ebony And Ivory (solo version) [1982] *
シングル「Ebony And Ivory」B面に収録された、同曲の別ヴァージョン。演奏はそのままに、ポールだけが1人で歌うまさに「ソロ・ヴァージョン」。スティービー・ワンダーとの有名なデュエットとはまた違う、大人の味わいをお楽しみください(笑)。このヴァージョンのプロモもある。未CD化。
12.I'll Give You A Ring [1982] *
シングル「Take It Away」B面。ポールがビートルズ・デビュー前の10代に書いた、『Let 'Em In』に似たポップナンバー。ピアノ中心に、クラリネットをフィーチャー。エリック・スチュワートがコーラスで参加している。未CD化。これも必聴です!
13.The Girl Is Mine [1983] *
超有名な、マイケル・ジャクソンとのコラボレーション。『Say Say Say』とは違い、マイケルの単独作曲。歌詞で恋人の取り合いをしているのが面白い。マイケルの有名アルバム「Thriller」に収録されているが(CD化済み)、ポールのアルバムには未収録。このブートがあれば、マイケルのアルバムを買う必要がなくなります(笑)。賛否両論分かれますが、個人的には大好きな曲。『Say Say Say』よりもお勧めです。
14.Say Say Say (12" Benitez mix) [1983]
同じくマイケルとのコラボシングル「Say Say Say」の12インチA面に収録された、同曲のリミックス。間奏とエンディングが引き伸ばされ、いかにも当時のダンス・リミックスといった趣。未CD化。個人的には結構好きなんですけどね、このアレンジ・・・。
15.Say Say Say (instrumental) [1983]
12インチシングル「Say Say Say」B面に収録された、同曲のリミックスのインスト・ヴァージョン。「12" Benitez mix」をさらにリミックスした感じ。ヴォーカルがなく、エンディングもさらに引き伸ばされているので冗長な感もある。未CD化。ディスコみたいなノリは楽しいですけど・・・。
16.Ode To A Koala Bear [1983] *
シングル「Say Say Say」B面。邦題は「コアラへの詩」。ピアノ主体のロッカバラードで、エリック・スチュワートがコーラスで参加。過剰なエコーが印象的。未CD化。この曲も佳曲なので必聴です!
17.Ode To A Koala Bear (alternate take) [1983] *
オーストラリア盤シングル「Say Say Say」にしか収録されていないレア音源!「コアラへの詩」の別ミックスです。唐突にオーストラリアなのは、やはり「コアラ」だから!?演奏は同じですが、全体的なエコーは控えめにしつつ、ドラムにエコーをかけています。かなり聴こえが違います。未CD化。個人的にはこちらの方が耳障りがよくて好きです。
[DISC 2]
1.No More Lonely Nights (12" extended mix) [1984]
ポールの自作自演映画からの12インチシングル「No More Lonely Nights」収録の、同曲のリミックス。ジョージ・マーティンによるリミックスで、8分にも及ぶ'80年代ダンスアレンジが施されている。アルバム「Give My Regards To Broad Street」のボーナス・トラックでCD化済み。CDで「Extended Version」と記載のあるのがそれです。
2.No More Lonely Nights (Arthur Baker mix) [1984]
12インチシングル「No More Lonely Nights」のセカンド・プレスに収録された、同曲のリミックス。アーサー・ベイカーによる通称「Special Dance Mix」で、アルバム「Give My Regards To Broad Street」のボーナス・トラックには7インチシングルのセカンド・プレスB面に収録のエディット・ヴァージョンを収録。このブートで聴ける12インチヴァージョンは約2分半も長いです。未CD化。
3.No More Lonely Nights (12" Mole mix) [1984]
シングル「No More Lonely Nights」のプロモ盤にのみ収録された、同曲のリミックス。一般には発売されていないレア音源。ヴォーカルがほとんどない他、かなりめちゃくちゃに原曲をいじった変てこなミックス。歌にもなっていません。未CD化。聴けてもあまりうれしくない音源ですね・・・(苦笑)。プロモ盤にはこれ以外にも別ミックスがあるようです。
4.We All Stand Together [1984]
「Paul McCartney & The Frog Chorus」名義で、英国のみで発売されたシングル曲。全英3位を記録。ポールが版権を持つ漫画を元にしたアニメ「ルパートとカエルの歌」主題歌。ベスト盤「All The Best!」英日盤、アルバム「Pipes Of Peace」(ボーナス・トラック)でCD化済み。
5.We All Stand Together (humming version) [1984]
シングル「We All Stand Together」B面に収録された、同曲のハミング・ヴァージョン。A面とは演奏が違い、アコースティックで穏やかな演奏にのせて子供たちがハミングするという内容。ミュージカル風なアレンジがマーティン先生らしい。未CD化。
6.Do They Know It's Christmas? [1984]
エチオピアで発生した飢餓に対して、ボブ・ゲルドフが提唱して結成したチャリティ・プロジェクト「バンド・エイド」による有名なクリスマスソング。ウイングスの「Mull Of Kintyre」が保持していたシングルの売り上げ記録を塗り替えたことでも知られる。ここに収録されているのは12インチ収録のロング・ヴァージョンで、ポールはこちらのみ参加。いかにもリミックスぽい間奏で、ポールがメッセージを寄せています。未CD化。
7.Spies Like Us [1985]
同名映画の主題歌となったシングル曲。鋭角的なリズムは、当時のポールならでは。エンディングのテンポチェンジが痛快。アルバム「Press To Play」のボーナス・トラックに収録されCD化済み。
8.Spies Like Us (party mix) [1985]
12インチシングル「Spies Like Us」に収録された、同曲のリミックス。ヴォーカルをほとんどカットし、代わりに同名映画の台詞をふんだんに入れている。演奏も長めに編集されている。未CD化。映画を見ていなくても、光景が浮かんできそうです。
9.Spies Like Us (alternative mix) [1985]
同じく『Spies Like Us』のリミックス。アート・オブ・ノイズがリミックスを担当。かなり大胆で前衛的なアレンジとなっていて、歌はほとんど出てこない。演奏は逆に短く編集されている。序盤に挿入されている「ジュッドゥクドゥク」は、アウトテイクのガイド・ヴォーカル時のもの。未CD化。
10.Spies Like Us (DJ mix) [1985]
『Spies Like Us』のショート・ヴァージョン。エンディングの途中でフェイド・アウトしてしまう。1分ほど短い。未CD化。
11.My Carnival (party mix) [1985]
12インチシングル「Spies Like Us」B面に収録された、『My Carnival』のリミックス。ポールのヴォーカルや他の参加者のアドリブヴォーカルを、テープの回転速度を変えたり小刻みに繰り返したりした、変てこなミックス。オリジナルより間延びした印象も・・・。未CD化。
12.It's Not True [1986] *
7インチシングル「Press」B面。12インチシングルとアルバム「Press To Play」に収録されたのはリミックスで、現在ではリミックスの方を容易に聴くことができる。リミックスの方は、大仰で冗長で冷たいアレンジが取っつきにくく、評価が芳しくないが、オリジナルであるこの7インチヴァージョンはシンプルなアレンジが施されている。出だしのエレキギターの演奏が心地よい。エンディングではポールのアドリブによるシャウトが炸裂。未CD化。今聴けるリミックスの何万倍もよいので、この曲の再評価のためにも必聴です!個人的にはこのヴァージョンがポールの全曲の中でも指折りに大好きです。このブートの中で管理人の一押し!
13.Hanglide [1986] *
12インチシングル「Press」B面。ポールとエリック・スチュワートの共作による、アバンギャルドなインスト・ナンバー。アクション映画のサントラにありそうな雰囲気。未CD化。ポールのこの手のインストの中では聴きやすいほうだと思います。なんとなく『Stranglehold』にも似ています。
[DISC 3]
1.Press (video edit) [1986]
7インチシングル(セカンド・プレス)及び10インチシングル「Press」に収録された、同曲のエディット・ヴァージョン。アルバム「Press To Play」にも収録された「Bevans/Forward Mix」の演奏と同じですが、後半の繰り返しが大幅にカットされています。ちょっと冗長さを感じている人にはお勧めです。未CD化。
2.Press (video soundtrack) [1986]
「video soundtrack」となっているが、これはプロモ・ヴィデオに収録された「Bevans/Forward Mix」(アルバム収録のもの)の別称。よってCD化済み。
3.Press (dub mix) [1986]
これまた12インチ「Press」より。「Bevans/Forward Mix」の演奏を元にしたリミックス。ヴォーカルはほとんど入っておらず、いかにも当時のリミックス。未CD化。
4.Press (Hugh Padgham mix) [1986] *
10インチ収録。ヒュー・パジャムによるプロデュースで、これがリミックス前のオリジナルである。荒削りながらも、アルバムヴァージョンよりシンプルな響きである。後半も繰り返しが短縮されている。エンディングはギターソロをフィーチャーしている。未CD化。『It's Not True』同様、アルバムヴァージョンよりシンプルでイメージ変わること間違いなし!なお、7インチ(ファースト・プレス)に収録されたエンディングの短いエディット・ヴァージョンは、このブートに未収録です・・・。
5.Pretty Little Head (single remix) [1986] *
ポール史上異色のシングルカット。アルバム・ヴァージョンとは違うリミックスで、アルバムでは声質を変えていたポールのヴォーカルが普通の声に戻されている。また、新たなコーラスを入れたりエンディングを短くするなど、かなり大幅にリメイクしている。プロモ・ヴィデオでもこちらの音源を使用。未CD化。ファンの間ではこのシングル・ヴァージョンの方が定評高いようですが、個人的にはエスニックでミステリアスなアルバム・ヴァージョンの方が好きです・・・。このシングルの玉砕ぶりは有名(苦笑)。
6.Pretty Little Head (12" extended remix) [1986]
12インチシングル「Pretty Little Head」収録の、同曲のリミックス。シングル・ヴァージョンをベースに、アルバム・ヴァージョンの音も入れながらのリミックスだが、若干大仰さが感じられる。個人的にはこういうリミックスは凝っていて楽しいんですけどね。未CD化。
7.Angry (Larry Alexander remix) [1986] *
12インチシングル「Pretty Little Head」(日米ではシングル「Stranglehold」)B面に収録された『Angry』のリミックス。アルバム・ヴァージョンの演奏にブラス・セクションを大々的にフィーチャーした、迫力感倍増のヴァージョン。出だしのシャウトも録り直している。未CD化。これを聴くとアルバム・ヴァージョンが味気なくなります。お勧め!
8.Seaside Woman (remix) [1986]
リンダのシングル「Seaside Woman」の再発ヴァージョン。アルヴィン・クラークによる'80年代風リミックスが意外にもはまっている。「'80年代ウイングス」といった趣か。未CD化。
9.B-side To Seaside (remix) [1986] *
再発シングル「Seaside Woman」のB面。A面と同じく、アルヴィン・クラークによる'80年代風リミックスが施されている。A面以上に曲とはまっていて、エレキ・ギターのソロもこちらの方が断然映えて聴こえる。個人的にはこのリミックスがお気に入り。皆さんにもお勧めします。未CD化。
10.Seaside Woman (extended remix) [1986]
12インチシングル「Seaside Woman」に収録された、同曲のリミックス。アルヴィン・クラークのリミックスをさらにいじったロング・ヴァージョン。ポールによるアドリブや犬の鳴き声が編集で変な聴こえ方になっている。ちょっと大仰な感もある。未CD化。
11.B-side To Seaside (extended remix) [1986]
12インチシングル「Seaside Woman」B面。アルヴィン・クラークのリミックスによる『B-side To Seaside』をさらにいじったロング・ヴァージョン。間奏のドラムソロがいかにも当時っぽい。ただ、冗長になった分聴きにくくなった感があります・・・。未CD化。
12.Only Love Remains (single remix) [1986] *
アルバム「Press To Play」からのシングルカット『Only Love Remains』のシングル・ヴァージョン。アルバムにはないサックス・ソロ、シンセ、パーカッション、コーラスがフィーチャーされている。プロモ・ヴィデオはこちらを採用しているほか、「ロイヤル・バラエティ・ショー」に出演時もこのアレンジで演奏している。未CD化。ファンの間ではこちらの方が人気が高く必聴です!個人的には曲自体大好きなので、どちらのヴァージョンも好きです。
13.Talk More Talk (12" remix) [1986]
12インチシングル「Only Love Remains」B面。『Talk More Talk』をポール自らがリミックス。リズムの起伏が激しくなっている他、間奏に長いギターソロがフィーチャーされている。エンディングでは、語りの部分をめちゃくちゃにつなぎ合わせている。イントロの「モモー、モモモー」が最高に面白いです(笑)。未CD化。
14.Tough On A Tightrope (12" Extended remix) [1986]
同じく12インチシングル「Only Love Remains」B面。『Tough On A Tightrope』のロング・ヴァージョン。アコギとストリングスを前面に出したリミックスで、後半がドラムソロで引き伸ばされている。未CD化。大好きな曲ですが、リミックスには向いていない気がします・・・。
15.Simple As That [1986]
オムニバスアルバム「It's A Live In The World」にポールが提供したマイナー調のレゲエナンバー。ヘロイン根絶を掲げたオムニバスアルバムの趣旨に沿ってか、薬物に手を染めようとする人を引き止めるような内容。アルバム「Pipes Of Peace」のボーナス・トラックでCD化済み。
VOL.2 (1987〜1993) アナログ盤とCDの過渡期だけあって、双方での入手困難曲が多い。12インチシングルの乱発によりヴァージョン違い・リミックスがたくさん!
[DISC 1]
1.Let It Be (7" mix) [1987]
英国で起きたフェリー転覆事故の遺族の救済のために結成された「フェリー・エイド」によるチャリティー・シングルで、全英1位を獲得。言わずと知れたビートルズナンバーを新たなアレンジでカヴァーしている。ポールはこのチャリティーに賛同し、ビートルズヴァージョンのヴォーカル・トラックの使用を許可している。そのため、直接的にレコーディングに参加していないが、ポールのヴォーカルは冒頭で聴くことができる。なお、プロモ・ヴィデオにもポールが参加、冒頭でピアノを弾いている。エンディングの大団円が感動的です。未CD化。
2.Let It Be (7" Gospel Jam mix) [1987]
7インチシングル「Let It Be」に収録された、同曲のゴスペル・ヴァージョン。「フェリー・エイド」の参加者がゴスペル風にハミングしながら手拍子と足踏みをしている、ジャム・セッション風の短いヴァージョン。ポールは不参加。未CD化。なぜポール不参加のヴァージョンまで入れたのだろう・・・。
3.Let It Be (12" mix) [1987]
「フェリー・エイド」による「Let It Be」の12インチシングル・ヴァージョン。7インチとはヴォーカルの配置が異なっているほか、ヴォーカルの入っていない箇所もある。構成も大幅に異なり、このヴァージョンではポールのヴォーカルは大団円直前の最後に登場する。未CD化。
4.Let It Be (12" mega message mix) [1987]
同じく12インチシングル「Let It Be」より。ヴォーカル構成はオリジナルの7インチヴァージョンを元にしているため、ポールのヴォーカルは冒頭に登場する。間奏には、「フェリー・エイド」参加者がメッセージを寄せている。未CD化。
5.I Saw Her Standing There (Prince's Trust) [1987] *
「Press To Play」レコーディング後の1986年6月に、ポールが「プリンシズ・トラスト」10周年記念コンサートに参加した際の演奏。ポールにとって久々のライヴとなったこの時を契機に、ポールがコンサート再開に意欲を見せだしたのは有名な話。ポールがヴォーカルを取った計3曲は、オムニバス・アルバムあるいは付属シングルに収録された。ビートルズのデビューアルバム収録のこの曲をオリジナルキーでシャウトするポールには現役感たっぷり!未CD化。
6.Long Tall Sally (Prince's Trust) [1987] *
同じく「プリンシズ・トラスト」より。これまたビートルズ時代のレパートリーを、オリジナルキーでシャウトしまくります!ポールがライヴ再開に自信を持ったのもよーく理解できます。未CD化。
7.Get Back (Prince's Trust) [1987] *
「プリンシズ・トラスト」から、今度はポール・ヤングとティナ・ターナーもヴォーカルに迎えての演奏。曲はビートルズ以来の再演です。オリジナルより賑やかで楽しい演奏が、オールスターバンドの和気あいあいとした雰囲気を感じさせます。この曲のみ、アルバムの方に収録されている。未CD化。
8.Back On My Feet [1987]
シングル「Once Upon A Long Ago」B面。エルビス・コステロとの最初の共作曲。フィル・ラモーンのプロデュースによるセッションで録音された。アルバム「Flowers In The Dirt」のボーナス・トラックに収録され容易に入手可能。なお、このシングルからCDでも発売されています。
9.Once Upon A Long Ago [1987]
ポールのベスト盤「All The Best!」に収録された新曲で、英日でシングルカットされた。ポールのシングルで最後のTOP10ヒット曲。これもフィル・ラモーンとのセッションでの録音で、物悲しげで重厚なバラード。このヴァージョンはベスト盤「All The Best!」英日盤収録のアルバムヴァージョンでCD化済み。現在入手困難な7インチ&CDシングルヴァージョンがこのブートに未収録なのは謎です。
10.Once Upon A Long Ago (extended mix) [1987]
ブートでの表記は「extended mix」だが、実際には「long version」の方である。12インチシングル「Once Upon A Long Ago」に収録された、同曲のロング・ヴァージョン。エンディングがフェイドアウトせず、完奏している。アルバム「Press To Play」のボーナス・トラックに収録されCD化済み。
11.Once Upon A Long Ago (long version) [1987] *
ブートでの表記は「long version」だが、実際には「extended version」である。12インチシングル「Once Upon A Long Ago」に収録された、同曲のロング・ヴァージョン。「long version」よりイントロとエンディングがさらに長くなっている。後半はギターとトランペットのソロが追加されている。未CD化。この曲の持つ物悲しさがよく表れたヴァージョンだと思います(特に冒頭)。
12.Flying To My Home [1989]
シングル「My Brave Face」B面。ポールが風変わりなヴォーカルを聴かせるシャッフル調のロックナンバー。コンサート会場から飛行機で直接家へ帰るポールらしい歌詞。アルバム「Flowers In The Dirt」のボーナス・トラックに収録され容易に入手可能。
13.Ferry 'Cross The Mersey [1989] *
英国のサッカーの試合で、フーリガンの犠牲にあったサポーター(通称「ヒルズボロウの悲劇」)の遺族を支援するため制作されたチャリティ・シングル。オリジナルはジェリー&ザ・ペースメイカーズのヒット曲で、ポールの他にオリジナル歌手のジェリー・マースデンや、クリスチャンズなどが参加している。全英1位を獲得。ミドル・テンポのリズムにのせて、ポールの甘〜いヴォーカルが目立っています。ポールはギターでも参加。ポールのコラボものでも比較的有名なので、ぜひ聴いてみてください!
14.The First Stone [1989] *
シングル「This One」B面・カップリング。1989年〜1993年の間ポールのツアーバンドのメンバーだったヘイミッシュ・スチュワートとの最初の共作曲。かなりハードなロックナンバーで、ミドルでレゲエ風のリズムになる。ジャーナリストを批判した歌詞が痛快。アルバム未収録のため入手困難ですが、ヘイミッシュとの息の合った演奏・ヴォーカルを聴かせています。必聴です!
15.I Wanna Cry [1989] *
シングル「This One」B面・カップリング。1987年のロックンロール・アルバム「CHOBA B CCCP」セッションで録音されたポールの自作曲。『Summertime』辺りの影響を受けたような、典型的なブルースナンバー。渋いポールを堪能したい方はお聴き逃しなく!
[DISC 2]
1.Ou Est Le Soleil? (single) [1989] *
12インチシングル「Figure Of Eight」のB面に収録された、同曲のリミックス。アナログ盤のみで限定発売されたシングル「Ou Est Le Soleil?」としても発売された。「Extended Pettibone mix」としても知られています。このヴァージョンは、のっけから曲後半の掛け合いコーラスから始まりますが、それがまた面白い!「ウエ、ウエー、レソレ、レソレー」(笑)。乱発された一連の「Ou Est〜」リミックスでも一番凝ったリミックスで、一番楽しめます。ポールのリミックスの中でも結構楽しめると思います。未CD化。
2.Ou Est Le Soleil? (tub dub mix) [1989]
12インチシングル「Figure Of Eight」のB面に収録された、『Ou Est Le Soleil?』のリミックス。同曲の単独シングルにも収録。今度はのっけから「ディンダ、ディンダ」で始まります。風変わりなリミックスで、後半のパーカッション乱打によるめちゃくちゃな展開に笑えます。未CD化。
3.Ou Est Le Soleil? (instrumental) [1989]
シングル「Ou Est Le Soleil?」に収録された、同曲のリミックス。タイトル通りほぼインスト状態で、コード進行が他のミックスとかなり違っている。オルガンの音色が極端に高くなっているのが面白いです。未CD化。
4.Ou Est Le Soleil? (7" mix) [1989]
ブートでの表記は「7" mix」だが、「Shep Pettibone Edit」として知られている、『Ou Est Le Soleil?』のShep Pettiboneによるリミックス。プロモ盤のみに収録されたショート・ヴァージョンで、「Pettibone mix」と基本的に同じだが、エンディングが短い。シングル「Ou Est〜」には収録されていない。一般には発売されておらず、もちろん入手困難。
5.Ou Est Le Soleil? (Pettibone mix) [1989]
7インチシングル「Figure Of Eight」B面。さっきから続いている一連の「Ou Est〜」リミックスですが、一番入手が容易です。「7" mix」という別称でも知られています。リミックスはShep Pettiboneが手がけ、オリジナルよりもリズムが軽くなっているのが大きな特徴。日本のみで発売された限定盤「Flowers In The Dirt」に収録されCD化済み。既に入手されている方も多いのではないでしょうか。
6.Good Sign [1989] *
12インチシングル「This One」のセカンド・エディションのみに収録された曲。ポールがハウスに挑戦したダンスナンバーで、『Coming Up』に似た雰囲気がする。ピアノのイントロや、賑やかなブラス・セクションがいかにもダンサブルで印象的。ヘイミッシュ・スチュワートのコーラスも目立つ。未CD化。超レアナンバーですが、ポールらしさたっぷりですので必聴!
7.Good Sign (groove mix) [1989]
『Good Sign』のリミックス。プロモーション用に200枚限定でクラブDJに配布された、超レアアイテム。正規での入手は、まず困難でしょう!パーカッション多彩なイントロから始まり、オリジナルよりきらびやかを抑えたアレンジになっています。オリジナルとは違った味わいがある。当然ながら未CD化。
8.Figure Of Eight (7" mix) [1989]
アルバム「Flowers In The Dirt」からのシングルカット。アルバム・ヴァージョンとは全く違う新録音で、ツアーメンバーとのリハーサル中にリメイクしています。アルバムよりも生演奏でタイトな迫力ある仕上がりで、ファンの間でも定評が高いです。プロモもこのリメイクを使用。なお、曲の長さが異なる2ヴァージョンが出回っており、こちらは編集で短くされたショート・ヴァージョン。それがなぜか5インチに収録されています。
9.Figure Of Eight (12"mix) [1989] *
同じく『Figure Of Eight』のリメイク。こちらは、アナログ盤7インチ・12インチに収録されたロング・ヴァージョン、完全版です。CDではなぜか3インチに収録。個人的にはこっちの方がお勧めです。長く聴けますし、ね。
10.This One (Lovejoy mix) [1989]
12インチシングル「Figure Of Eight」B面。直近のシングル『This One』のリミックスで、正式には「club lovejoy mix」。クラブ向けにアレンジし直されたダンスミックスですが、あまりノれるようなリズムでもなくなんとなく単調です。イントロが思いきりブルージーになっているのが面白いです。後半はヴォーカルをいじっている。未CD化。
11.We Got Married (promo) [1989]
アルバム「Flowers In The Dirt」収録曲、『We Got Married』のリミックス。シングルカットのためにプロモ・ヴィデオが制作された際用意されたショート・ヴァージョン(結局シングルカットはせず)。エンディングの繰り返しが短くなっています。プロモ盤のみの収録で、入手困難。どうせなら、『Distractions』のプロモ・ミックス(アルバムとは違う)もここに入れてほしかった・・・。ちなみに、この『We Got Married』のプロモ・ヴィデオには、とんねるずの石橋貴明が出演(!?)しています。
12.Rough Ride (extended) [1989]
CDシングル「Figure Of Eight」カップリング。このブートでは「extended」と記載されていますが、実際にはツアーメンバーとのリハーサル音源。オリジナルより生楽器の目立つ演奏です(当然ですけど・・・)。理路整然としたオリジナルが苦手な方にはお勧め。日本のみ発売の「Flowers In The Dirt Special Package」にも収録。
13.Party Party (CD 3 version) [1989]
「ゲット・バック・ツアー」を記念して、アルバム「Flowers In The Dirt」が豪華付録付きで再発された際に、付属CDに収録されていた曲。ジャム・セッションから発展したと思われる、ツアーメンバー全員による共作曲。プロモ・ヴィデオも存在するが、妙に混沌とした仕上がり・・・。日本のみの限定盤「Flowers〜SP」にも収録されているので、日本ではかろうじて入手が可能(海外では超レア音源)。それにして、このブートの表記である「CD 3」って一体・・・?
14.Party Party (McCartney Rocks version) [1989]
新旧のポールのソロナンバーを収録した当時のプロモ盤「McCartney Rocks」に収録された、『Party Party』のリミックス。基本的には同じ内容だが、曲の長さが異なる。すみません、違いがよく分かりません・・・よく聴いていないもので。
15.Message [1990]
悲願の来日を記念して再発された限定盤「Flowers In The Dirt Special Package」に、ポールが寄せた日本のファンへのメッセージ。「ハロー、ジャパニーズ・ファンズ」とポールが語りかけてくるだけで、我々日本人にとってはうれしくなってくる。しかし、その後すぐに地球環境問題のお説教になるのは・・・(苦笑)。曲ではないですが、海外では超レア音源です。
[DISC 3]
1.The Long And Winding Road [1989]
7インチシングル「This One」や、CDシングル「Figure Of Eight」のカップリング。言わずと知れたポールのビートルズ時代の代表曲の再演。ツアーリハーサル中の演奏で、「Video Version」という名がついています。ポールご推奨の、薄味のアレンジ。これまたアルバム「Flowers〜SP」に収録済み。
2.Loveliest Thing [1989]
CDシングル「Figure Of Eight」カップリング。1986年のフィル・ラモーンによるプロデュースのセッションでの録音。ビリー・ジョエルのバックバンドが演奏に参加した、AOR風味漂うバラード。アルバム「Flowers〜SP」収録の上、再発された「Flowers In The Dirt」のボーナス・トラックに収録済みで全然レアではありません。
3.Mama's Little Girl [1990]
シングル「Put It There」B面・カップリング。1972年頃のウイングスでの録音で、未発表曲集「Cold Cuts」に収録するべくずっとお蔵入りとなっていた。当時のポールらしいアコギ中心のバラード。アルバム「Flowers〜SP」収録の上、今では「Wings Wild Life」のボーナス・トラックに収録済みで全然レアではありません。
4.Same Time Next Year [1990] *
シングル「Put It There」カップリング。1978年頃のウイングスでの録音で、これも「Cold Cuts」収録のためお蔵入りとなっていた。クラシカルなピアノバラード。アルバム「Flowers〜SP」に収録されている。海外ではシングルでしか聴けないレア音源。「Flowers〜SP」お持ちでない方、お勧めの楽曲です。(ただし、基本中の基本のブート「Cold Cuts」に同じものが入っていますが・・・)
5.PS Love Me Do (studio version) [1990] *
ポールが、ビートルズのデビューシングルのA・B面を合体させてセルフ・カヴァー。ビートルズ・ナンバーではこの2曲だけポールが版権を所有していることから、ビートルズの版権を持ち去ったマイケル・ジャクソンへの当てこすりか?1987年の録音で、当時らしいダンサブルなアレンジに変貌。シングル発売はなく、日本のみで発売された「Flowers〜SP」のみに収録された。そのため、海外では超レア音源です。この辺の音源は、「Flowers〜SP」をお持ちの方には損した気分を起こさせますね・・・(汗)。
6.It's Now Or Never [1990]
英国の音楽誌「New Musical Express」が企画したチャリティ・アルバム「The Last Temptation Of Elvis」にポールが提供した曲。同アルバムは各アーティストがエルビス・プレスリーの曲をカヴァーしていますが、ポールが提供したのもエルビスの曲で、原曲は『O Sole Mio』。「CHOBA B CCCP」セッションでの録音です。現在正規での入手は困難。ポールのオムニバスものでは比較的ファンの間で有名です。
7.Coming Up (Knebworth) [1990]
英国・ネブワースで行われたチャリティ・イベントにワールド・ツアー中のポールが参加した際の音源。チャリティ・イベントの模様を収録したオムニバス盤「Knebworth The Album」には2曲が収録されました。現在正規での入手は困難。この『Coming Up』のライヴ・ヴァージョンは、当時のツアーの時の演奏と同じようなハウス風アレンジですが、イントロや間奏の掛け声が微妙に異なっています。リンダの「イェー!」は健在(笑)。
8.Hey Jude (Knebworth) [1990]
同じくネブワース公演より。ポールの最近のライヴではおなじみのこの曲を、いつもながら演奏。出だしから観客の大合唱になっているのは、この曲が愛されている証し。後半のコーラスは、やっぱり感動的です。ポールが合唱を促し、観客たちが歌いだす・・・おなじみですがいつ聴いても感動します。
9.Good Day Sunshine [1990]
ライヴ盤「Tripping The Live Fantastic!」からのシングルカット「Birthday」カップリング。ライヴ盤と同じく、1989年〜1990年のワールド・ツアーでの音源です。まず、ライヴ初披露となったこの曲。ピアノ主体ながら、ポールはギターを弾いている。
10.PS Love Me Do (live) [1990]
先に登場した『PS Love Me Do』のライヴ・ヴァージョン。これもシングル「Birthday」カップリング。よって、海外ではライヴ・ヴァージョンだけはかろうじて聴くことができた。ライヴではポールはハンドマイク片手で楽器を持たずに歌っている。
11.Let 'Em In [1990]
同じくシングル「Birthday」カップリング。このウイングスのヒット曲は、なんと東京公演から!なんでも日本のファンのために特別に演奏したとか・・・。これに関しては、「僕を日本に入国させてよね」という、ポールの逮捕事件を匂わせた日本への当てこすりという疑いもあるようですが(苦笑)。演奏はオリジナルに忠実で、ブラス・セクションはキーボードで再現。
12.All My Trials [1990] *
ライヴ盤「Tripping The Live Fantastic!」のハイライト版「Highlights」にのみ収録された曲(米国では未収録)で、シングルカットされた。ピーター・ポール&マリーもカヴァーしたトラッドのカヴァーで、ミラノ公演の演奏を若干編集して収録。プロモ・ヴィデオも制作された。ポールの熱のこもった歌唱に注目。それほどレアではないですが、このブートを持っていればこの曲のために「Highlights」をわざわざ持っている必要がありません(笑)。
13.C Moon [1990] *
シングル「All My Trials」カップリング。「ゲット・バック・ツアー」のサウンドチェックより。取り上げているのは、ポール&リンダのお気に入りの『C Moon』です。シロホンはウィックスがキーボードで再現。オリジナルより曲が短くなっています。このサウンドチェックの演奏は、ファンの間で結構定評があります。
14.Mull Of Kintyre [1990] *
同じくシングル「All My Trials」カップリング。かの大ヒット『Mull Of Kintyre』を、ご当地のグラスゴーで特別披露!観客の盛り上がりは最高潮で、出だしから大合唱となっています。ポールもそれに呼応するように、いつもより雄たけびを上げています。バグパイプは本物のバンドによる演奏。ご当地ならではの熱気と一体感にあふれた、感動的な瞬間です。
15.Lennon Tribute Medley [1990] *
シングル「All My Trials」カップリング。ポールの故郷・リバプールでの公演で初披露となった、有名な「ジョン・レノン・メドレー」です!!オリジナルのように幻想的な『Strawberry Fields Forever』、ジョンが生前望んでいたスロースタイルでの『Help!』、そして観客との大合唱『Give Peace A Chance』の3曲。もちろん全部ポールが歌っています!ジョンの曲をポールが歌う、'70年代には考えられなかったことですが、ジョンの死後にポールがビートルズに素直に向き合ったその終着点が、まさにこの3曲メドレーと言えるでしょう。『Give Peace A Chance』は、いったんバンドが演奏を終えた後も観客の合唱が止まらず、ポールたちが演奏を再開するという感動的な一こまも。ポール・ファン、ビートルズ・ファンなら、これは必聴です!
16.Twice In A Lifetime [1993]
1985年の同名映画のためにポールが書き下ろしたAORバラード。打ち込み風ドラムや、サックスソロがいかにも当時の作風。当時は映画でしか聴くことができなかったが、1993年にアルバム「Pipes Of Peace」が再発された際にボーナス・トラックに収録され、初ソフト化。現在はCDで普通に聴ける曲である。このブートに、しかもこの時期に収録されているのは、この再発時期に合わせているからでしょう。昔なら十分レアだったんですけどね・・・。
VOL.3 (1993〜1997) 収録曲数が少なく、コラボものや「Oobu Joobu」が中心のため、「Vol.1」「Vol.2」に比べると味気ないかも。でも重要音源もあります!
[DISC 1] 日本・ドイツのみで発売された限定盤「Off The Ground The Complete Works」のDISC 2をそのまんま丸写ししています(苦笑)。曲順もそのまんま。
1.Long Leather Coat [1993]
シングル「Hope Of Deliverance」カップリング。打ち込みドラムを使用した痛快なロカビリーナンバー。歌詞は毛皮を着た男を攻撃するという、動物愛護を全面に打ち出した内容。
2.Keep Coming Back To Love [1993]
シングル「C'mon People」カップリング。ヘイミッシュ・スチュワートとの共作曲。
3.Sweet Sweet Memories [1993] *
シングル「Off The Ground」カップリング。ポールらしく弾けたかわいらしいポップナンバー。
4.Things We Said Today [1993]
シングル「Biker Like An Icon」カップリング。1991年「Unplugged」のアウトテイクで、ビートルズ時代の楽曲の再演。
5.Midnight Special [1993]
シングル「Biker Like An Icon」カップリング。同じく「Unplugged」のアウトテイクで、トラッドのカヴァー。米国・ヒューストンのご当地ソング。
6.Style Style [1993]
シングル「Off The Ground」カップリング。クールなアメリカンロック。歌詞はリンダのことを歌っている。後半の「オーオ、オーオ」が耳に残る。
7.I Can't Imagine [1993] *
シングル「C'mon People」カップリング。『Silly Love Songs』をほうふつさせる、「愛」を歌ったAORナンバー。ヘイミッシュ・スチュワートのコーラスが心地よい。個人的には指折りに大好きな曲です。なんてたって、明石ゆーなですから(謎)。
8.Cosmically Conscious [1993]
シングル「Off The Ground」カップリング。ビートルズ時代に書いた、サイケデリックぽい曲の完全版。アルバム「Off The Ground」のシークレット・トラックとして断片を収録。
9.Kicked Around No More [1993] *
シングル「Hope Of Deliverance」カップリング。'80年代ポールをほうふつさせるAORバラード。この時期の曲でもファンの間で大変人気が高い。
10.Big Boys Bickering [1993]
シングル「Hope Of Deliverance」カップリング。無能な政治家を痛烈に非難した曲。ただし曲自体は能天気なカントリーでミスマッチが甚だしい。
11.Down To The River [1993]
シングル「C'mon People」カップリング。スタンダードのカヴァーのようなシンプルな曲。アコーディオンやハーモニカをフィーチャー。
12.Soggy Noodle [1993]
シングル「Off The Ground」カップリング。『Off The Ground』のプロモ・ヴィデオでポールが爪弾いた弾き語りの小曲。
[DISC 2]
1.Mean Woman Blues (promo) [1993]
1991年のTV番組「Unplugged」のアウトテイク。『Things We Said Today』『Midnight Special』と同じく、シングル「Biker Like An Icon」に収録予定だったが、プロモ盤に収録されたのみで、シングルには未収録となった。オリジナルはエルビス・プレスリーのスタンダードナンバー。プロモ盤でしか聴けないレア音源です!
2.Off The Ground (Bob Clearmountain mix) [1993]
アルバム「Off The Ground」からのシングルカット。シングルは英国では未発売で、米国ではアルバムと同じヴァージョンを収録。この「Bob Clearmountain mix」は、そのアルバムヴァージョンです。よって、レア音源ではありません。
3.Off The Ground (Keith Cohen mix) [1993] *
日本・EU盤シングル「Off The Ground」に収録された、同曲のリミックス。前述のように、英国ではシングルが未発売、米国ではアルバムヴァージョンを収録しているため、日本やEU(英国を除く)でしか聴けないレア音源です。このリミックスは、出だしがコーラスとドラムソロで始まり、打ち込みドラムを強調しています。個人的にはこっちの方が好き。
4.Off The Ground (Keith Cohen AC mix) [1993]
プロモ盤のみに収録された、『Off The Ground』の「Keith Cohen mix」に若干手を加えたもの。「Keith Cohen mix」よりイントロが短い。一般発売されていないレア音源。
5.Deliverance [1993] *
スティーブ・アンダーソンによる、『Hope Of Deliverance』のリミックス。ただし、ポールの要望により「Off The Ground」セッションで録音された曲の音源が随所に織り込まれている。当初はクラブDJのみに配布していたが、単独の12インチシングルや、シングル「Hope Of Deliverance」「C'mon People」のカップリングに収録し一般発売した。プロモ・ヴィデオも存在する。ポールの前衛音楽の中では聴きやすい曲だと思います。どこに「Off The Ground」期の曲が使用されているのかチェックしてみるのも面白いですよ。
6.Deliverance [1993]
先述の『Deliverance』の「dub mix」。さらに凝ったリミックスとなっています。あの印象的なピアノフレーズが登場しないのでかなり印象が異なります。これも、シングル「Hope Of Deliverance」「C'mon People」で一般発売されています。
7.A Leaf [1995]
'90年代から頻繁に行うようになったポールのクラシック音楽のプロジェクト。その中で、1995年にシングル発売されたのがこのピアノ独奏曲。ピアノ演奏はアニア・アレクセーエフ。シングル発売前にセント・ジェイムズ宮殿で開催されたチャリティ・コンサート「ポール・マッカートニーとその仲間たちの夕べ」でお披露目されています。その後、クラシック・アルバム「Working Classical」にも収録されることとなります(シングルとは別録音)。
8.Come Together (Smokin' Mojo Filters) [1995] *
ボスニア戦災孤児救済のためのチャリティ・プロジェクトに向けて結成された「Smokin' Mojo Filters」による演奏。チャリティ・アルバム「Help!」からシングルカットされています。曲はジョン・レノン作曲のビートルズナンバー。ポールの他に、ポール・ウェラーやノエル・ギャラガー(オアシス)らが参加。ポール・ウェラーは、緊張をほぐすために酔っ払って録音に臨んだそうです・・・。ポール(マッカートニーの方)はギターとコーラスで参加。プロモ・ヴィデオにもポールが登場します。渋くてなかなかかっこいい演奏です。
9.Ballad Of The Skeltons [1996]
米国の詩人アレン・ギンズバーグがシングル発売した曲。朗読家としても知られた彼らしい、終始ハーフ・スポークンの楽曲。ポールはこの曲にギター、ドラム、オルガン、マラカスで参加しています。ヴォーカルでの参加はなし。このように、当時のポールはクラシックや前衛音楽、コラボレーションを精力的に行っていたのです。
10.Ballad Of The Skeltons (edit) [1996]
シングル「Ballad Of The Skeltons」カップリング。元は7分近くあった曲を、ここでは4分くらいに短縮している。どこがエディットされているかは、じっくり聴かないとなんとも分かりません・・・。
11.Ballad Of The Skeltons (clean) [1996]
シングル「Ballad Of The Skeltons」カップリング。オリジナルと同じ長さだが、「clean」とは、ラジオなどでオンエアする際に問題のある単語(差別用語など)をミキシングにより聴こえにくくしたヴァージョンのことだそうです。ビート詩人アレン・ギンズバーグならではか。すみません、ちゃんとじっくり聴いていません(汗)。
12.Somedays (promo mix) [1997]
アルバム「Flaming Pie」収録曲、『Somedays』のプロモ・ミックス。プロモ盤にしか収録されていないレア音源。アルバム収録のものと比べると、かなりミックスがラフである。このブートでは、「スケルトン」3連続の後なのでなんだかほっとします(笑)。
13.Looking For You [1997]
シングル「Young Boy」カップリング。アルバム「Flaming Pie」収録の『Really Love You』と同じく、リンゴ・スターとの共演曲。ジャム・セッションでの演奏が元になっている。歌詞もアドリブで作られたようです。やはりリンゴとの共演はうれしいものですね。
[DISC 3]
1.Broomstick [1997] *
シングル「Young Boy」カップリング。スティーブ・ミラーとのセッション時にポールが書き下ろしたブルースナンバー。実に渋い曲ですが、この歳になってますます似合ってきた感があります。アルバム収録曲に負けないほどの魅力があるので、ぜひ聴いてみてください。
2.Love Come Tumbling Down [1997] *
シングル「Beautiful Night」カップリング。1987年のフィル・ラモーンによるプロデュースのセッションでの録音。ビリー・ジョエルのような、AOR風味がたっぷりの曲。ポールの独特な歌い方が耳に残ります。ファンの間でも隠れた人気を放つ1曲です。個人的にも指折りのお気に入りです。身も心もフニャフニャです(笑)。必聴です!
3.Same Love [1997] *
シングル「Beautiful Night」カップリング。1988年頃、「Flowers In The Dirt」セッションのアウトテイク。ニッキー・ホプキンスが弾くピアノを主体とした、これまたAOR風味たっぷりのバラード。'80年代ポールならではの世界観です。ヘイミッシュ・スチュワートも参加。これもファンの間で隠れた人気を放つ1曲。『Love Come Tumbling Down』同様、アルバムに収録してもおかしくない出来です。必聴!
4.Oobu Joobu Part 1 [1997]
このブートの締めくくりに当たるここからは、ポールが1995年にDJをつとめたラジオ番組「Oobu Joobu」のCDヴァージョン(再録)を全部収録しています。これらは、アルバム「Flaming Pie」からの3枚のシングルに分けて収録されました。未発表曲が数多く聴けるので要注目です!まずは、シングル「Young Boy」カップリングの「Part 1」から。陽気なカントリー風テーマ曲『Oobu Joobu Main Theme』に続いて始まるのが、『I Love This House』。これは1984年にデヴィッド・フォスターを迎えてのセッションで録音された曲(この時『We Got Married』も録音されている)。「Press To Play」につながる打ち込みドラムを多用した鋭角的なロックナンバーで時代を感じます。続いて、ポールが『Young Boy』について語ります。最後はまた『Oobu Joobu Main Theme』で締めくくります。
5.Oobu Joobu Part 2 [1997]
これもシングル「Young Boy」カップリング(ただし別のCD)。今回もまた『Oobu Joobu Main Theme』で幕を開けます。間髪入れず始まるのは『Atlantic Ocean』。この時期に大量に日の目を見た1987年のフィル・ラモーンとのセッションからの音源です。アグレッシブな演奏をバックにポールがラップ調ヴォーカルを展開するダンスナンバー。なお、当時の録音とはヴォーカルがかなり違っており、録り直したものと思われます。その後、ポールが自分の父親のことを話します。最後にポールがアコギで爪弾いているのはバッハのクラシック作品『Bouree』。「We Love You」と歌うジングルを挟んで最後はまた『Oobu Joobu Main Theme』で締めくくります。
6.Oobu Joobu Part 3 [1997]
続いては、シングル「The World Tonight」カップリングより。今回も『Oobu Joobu Main Theme』で幕を開けます。それに連結して始まるのは、インストナンバー『Squid』。これまた1987年頃の録音ですが、ポールがすべての楽器を演奏しています。アコギの澄んだ音色がきれい。続いてポールが『The World Tonight』について語ります。最後はまたもや『Oobu Joobu Main Theme』で締めくくります。
7.Oobu Joobu Part 4 [1997]
シングル「The World Tonight」カップリング(別CD)。今回も『Oobu Joobu Main Theme』で幕を開けます。ちょっとしたリンクを挟んで始まるのは『Don't Break The Promises』。「Press To Play」期にポールがエリック・スチュワートと共作した曲です。後に10ccのアルバム「Meanwhile」(1992年)でエリックがバラードの形で発表することとなりますが、ここで聴けるのは1988年頃録音したポールのヴァージョンです。ポールはレゲエのリズムにアレンジしています。ファルセット風ヴォーカルが風変わりで面白いです。その後、レゲエを語るポール。BGMのレゲエは、ポールが1988年頃録音した『Little Daisy Roots』という未発表曲。最後はまたまた『Oobu Joobu Main Theme』で締めくくります。
8.Oobu Joobu Part 5 [1997]
シングル「Beautiful Night」カップリングに収録された「Oobu Joobu」。毎度おなじみに『Oobu Joobu Main Theme』で始まります。その後、ポールがピアノで『Beautiful Night』を弾き語り。その演奏がオリジナルにクロスフェードします。同曲を語るポールとリンゴ。演奏はエンディングに突入し終了。続いて始まるのは、『Beautiful Night(Original Version)』。実はこの曲が最初に取り上げられたのは、発表から10年も前の1987年のこと。ビリー・ジョエルのバックバンドとの演奏でした。ここではそれを聴くことができます。AOR的イメージが公式発表版より強いのが分かります。そして再三『Oobu Joobu Main Theme』で締めくくります。
9.Oobu Joobu Part 6 [1997] *
シングル「Beautiful Night」カップリング(別CD)。『This One』のジングルから『Oobu Joobu Main Theme』へ。次に、ポールがメロトロンについて語り、試しに『Strawberry Fields Forever』をメロトロンで弾き語ります。ジョン・レノンの曲を取り上げているのが印象的。そして、フランス風のリズムマシーンとメロトロンをバックにポールが変な台詞を入れてお遊びしています。(一応『Come On Baby』というタイトルがついているらしい・・・)続いて、ジングルと連結した形で『Love Mix』が始まります。この曲も、1987年のフィル・ラモーンのセッションで録音されています。陽気でポップなブギウギ風の曲で、実は1974年頃にピアノ・デモが残っています(タイトルは「Waiting For The Sun To Shine」だった)。個人的にはかなり好きな曲です。「Oobu Joobu」内の未発表曲ではこの曲が一番必聴でしょう。そして、『Oobu Joobu Main Theme』がフェイドアウトしながら、「THE ODDS & ENDS COLLECTION」は幕を閉じるのでした・・・。