Jooju Boobu 第6回

(2005.3.20更新)

Only Love Remains(1986年)

 今回で第6回目となるこのコーナー。お待たせしました、ようやく1978〜1980年以外の曲の登場です(汗)。今回は、ポールの1986年のソロ・アルバム「プレス・トゥ・プレイ」に収録された、隠れたバラードの名曲を語ります。それは『Only Love Remains』。当サイトをよくごらんの方は既にお分かりだと思いますが、アルバム「プレス・トゥ・プレイ」は、管理人が大変お気に入りの1枚で、ヘビーに聴き込んでいる愛聴盤なのですが、中でもこの曲は管理人ごひいきの1曲です(笑)。歌詞をすぐに覚えてしまったほどです。最初に聴いた時から今まで、ずっと私の中で上位に君臨し続ける、それほど大好きな1曲です。その理由には、個人的イメージというのも多大に影響しているのですが・・・(苦笑)。それはこのページでちょっと触れるかもしれません。とにかく、今回は時代に埋もれてしまった、ポールにとって会心の名曲を語ってゆきます。

 この曲が収録されたアルバム「プレス・トゥ・プレイ」(1986年9月発売)は、ちょうどポール'80年代の低迷期の真っ只中に制作されました。1980年に無二の親友ジョン・レノンを失ったポールは、彼に代わるパートナーを探すかのように様々なアーティストと共演しましたが、この頃からポールのアルバムやシングルは徐々に売上不振に陥ってゆきます。自主制作の映画「ヤァ!ブロード・ストリート」(1984年)も、内容が災いして大コケに終わりました。挽回を賭けたポールは、「タッグ・オブ・ウォー」以来共に作業をしてきた元10ccのエリック・スチュワートを次なる共同作曲者に選びます。そして、これまで'80年代ポールのプロデュースに当たっていたジョージ・マーティン「先生」の代わりに、ジェネシスやポリスのプロデュースで当時売れっ子だったヒュー・パジャムをプロデューサーに抜擢して、新しいアルバムを制作にかかりました。それが「プレス・トゥ・プレイ」です。

 エリックとの共作活動は、ポールの書くいつものポップやバラード、ロックにメロディアスさをさらに加えた他、ポールの創作意欲を掻き立てるのに成功しました。反面、パジャムの共同作業は、当時の最先端であった音楽、つまり打ち込みドラムを中心にすえたリズム重視のエレクトリック・ポップの影響が強く感じられる、実験的なサウンドを生み出しました。これは、ポールが常に新たな音楽性を模索していることの表れでもありますが、結果的に、エリック(そして恐らくポール)が最初に思い描いていたものとは程遠い、そしていつものポールの作品とは程遠い趣のアルバムが仕上がったのです。それは、最も実験的な『Pretty Little Head』をはじめ、収録曲を聴いてみれば一目瞭然。何度も何度もオーバーダブを重ねて出来上がったサウンドは、コンサートをやめてスタジオに入りっぱなしだった'80年代ポールの顛末といえそうです。

 ポールの挽回への強い思いと、最新の音楽シーンに追いつかんとする創作意欲の塊となって発表された「プレス・トゥ・プレイ」でしたが、結果は皆さんご存知の通り。あまりにも実験的なサウンドは「ポールらしくない」という批評を受け、それ以上に従来からポールの曲を聴き続けてきたファンの拒否反応を引き起こしました。アルバムはかろうじて全英8位を記録しましたが、それ以前のアルバムとは比較にならないほどの売上不振に終わりました。また、先行シングルの「Press」はじめ、アルバムからカットされたシングルはことごとく玉砕してゆきました。新たなファンの獲得にもつながらず、従来のファンからも見放され、まさにポールはこの時'80年代低迷期のどん底に落ちていったのでした・・・。エリックとも共作体制を解消し、この後もポールは奮闘を続けていきますが、「復活」するのは1989年のことでした。

 この歴史的事実のおかげで、「プレス・トゥ・プレイ」は今なお、ファンの間で「失敗作」「駄作」という意見が大勢を占めています。ポール自身も、近年のインタビューで「収録曲リストを見て“こりゃだめだ”と思った」と酷評しています。ベスト盤にも1曲も収録されていません。しかし、あまりにもステレオタイプ的なイメージが先行している・・・というのが私の意見です。そこまでこき下ろすほど悪いアルバムなのか?と思います。何しろ、このアルバムではポールの意欲が炸裂しています。ロックからバラードまで、1曲1曲に対するポールの力の入れようは尋常ではありません。どれもが完成度が高く、どれもが個性を発揮させています。デジタル的な打ち込みサウンドが素顔を隠してしまっていますが、よくじっくり聴いてみると、それぞれの曲のよさに気づくはずです。当時は酷評の中に埋もれて忘れ去られてしまっても、今聴けば「隠れた名曲」と認知されるような曲が多く入っています。『Press』『Move Over Busker』『Angry』『Footprints』『It's Not True』『Tough On A Tightrope』・・・。そして中でもこの『Only Love Remains』は、収録曲中打ち込みやエレクトリック・ポップ色が薄い、いつものポールらしいバラードです。そしてこれこそ、天才メロディメイカーのポールにしてもそうそう現れない名曲なのです!

  

 「プレス・トゥ・プレイ」は収録曲中6曲(CDでは8曲)がポールとエリックの共作ですが、この曲は純粋なマッカートニー・ナンバーです。そして、ここで聴かれるメロディは、そのポールが書いてきたバラード作品の中でも指折りに美しいメロディを持っています。この辺はさすが、ビートルズ時代から何曲も名バラードを生み出してきたメロディ・メイカー、ポールです。どんなに不調でも、美しいメロディを紡ぎ出せるのですから。メロディに関しては一度聴いてみることをまずはお勧めしますが、ビートルズ解散以降では『Maybe I'm Amazed』『My Love』『No More Lonely Nights』などと肩を並べるほどの名バラードだと言っても過言ではないです。さすがにこれらに比べるとシンプルで簡潔・・・とはいきませんが、ポールのファンなら誰しもが「これだ!」と一瞬で思うほどの、典型的な「マッカートニー・バラード」です。ポールも当時「このアルバムを聴いた人は“これが私の好きなポールだ”と言う」と発言していたほどです。ポールが言うように、まさに「ファン向け」の楽曲であり、もっともっと注目されていいような珠玉のバラードなのですが、なぜ注目されなかったのかが不思議でなりません。恐らく、ファンはひそかにこの曲を聴いて感動していたに違いありません。

 曲は、ポールが得意とするピアノバラードです。『Let It Be』や『The Long And Winding Road』を引き合いに出さずとも、ポールのピアノバラードには感動的な名曲が多いです。珍しくイントロなしで始まるのが新鮮。若干エコーがかかっているのは「プレス・トゥ・プレイ」らしいと言いますか。ピアノを中心とした静かな演奏がしばらく続きます。その間、アコースティック・ギター(エリックの演奏でしょう)が支えてゆきます。第2節に入り音はだんだんと厚くなっていき、サビで一気に力強く華やかになります。この辺はマッカートニー・バラードに典型的です。この部分からようやくドラムスが入りますが、このドラムスだけはこの時期らしい力強い音です。ここは「プレス〜」期らしい音ですが、アルバムで多用された打ち込みではないと思われます。後半を華やかに、そして美しく盛り上げるオーケストレーションがこの曲のカラーを決めていますが、このアレンジはトニー・ヴィスコンティによるもの。ファンならご存知、ウイングスのアルバム「バンド・オン・ザ・ラン」のストリングス、ブラス・セクションのスコアを担当した人物です。「プレス〜」ではこの曲のみの参加ですが、ポールのかつての名盤のようにダイナミックに聴かせるアレンジは曲にぴったりはまっています。'80年代前半、そして'90年代以降しばしば聴くことのできるマーティン先生のスコアとは、また別の意味でいいアレンジです。エンディングは実に典型的な終わり方ですが、その感動的な締めくくりは『My Love』にも負けず劣らず、です。この終わり方が・・・あの部分がすごく好きなんです。アナログ盤ではA面の最後ですし・・・。このように、曲と同様に全体的にあまり「プレス〜」色を匂わせない演奏、アレンジです。「プレス〜」には、楽器のステレオ上での位置を表した、ポール直筆による図が描かれていますが、それによるとハープシコードやマリンバ、ワイングラスの音まで入っているようです。この曲も、オーバーダブを多く重ねて完成されたことを物語っています。ワイングラスなんて、全然聴こえませんから(汗)。しかし、美しい音が相乗的に重なり合って、これほど美しいサウンドとなるんですね。

 前半は静かに、中盤からは情熱的に聴かせるアレンジはよく「大げさだ」「甘すぎる」との評価も目にしますが、私はとても感動的で効果的な構成だと思います。大げさなら『The Back Seat Of My Car』の方がよっぽど・・・(苦笑)。それに、それを言ったら『My Love』だって大げさになってしまいます。面白いことに、「甘すぎる」という意見もあれば、「冷たすぎる」という評価も目にします。これはこのアルバムの音処理に目をつけての意見でしょうが、人によって評価は変わるものですね。個人的には、もちろん!ポールのバラードの中でも指折りに大好きです。あの『My Love』よりも感動しますし、お気に入りです。個人的には『My Love』のスコアの方がよっぽど甘すぎてそんなに好きになれません・・・(『My Love』好きの方には申し訳ないですが)。少なくともフィル・スペクターの『The Long And〜』のアレンジよりはましと思いますが・・・。私にしてみれば、この曲はほどよい甘さだと思っていますが、もしかして私の味覚は狂っていますか?(汗)

 ほどよい甘さで、そして力強く伸びやかに歌われる歌詞は、リンダへの愛を歌ったもの。リンダさんを想うポールの気持ちの深さがひしひしと伝わってきます。他愛ないラヴソング(=Silly Love Songs)をたくさん書き、それでまかり通っているポールですが、リンダさんへ直接歌いかけたラヴソングは、ことに力が入っています。『Maybe I'm Amazed』や『My Love』は、その代表例です。愛妻に歌うのですから、ポールが手抜きするはずはなく、この曲がいかにポールが本腰を入れて書いた、完成度の高いものであるかは容易に想像がつきます。その想いは、ポールの熱唱でひしひしと感じられます。冒頭からぐっと曲にひきこまれてゆくようです。サビやエンディングは、ただただ感動です。ポールのバラードでも、屈指の熱唱でしょう!

 アレンジと同じく、歌詞に関しても「大げさ」という評価をいろいろ目にするのですが、そういう風にも取れるのは、逆にそれほどポールの愛が込めてあることの証しであると思います。「愛だけが残る」んですから。この曲は、まさに愛そのものなのです。「もし君が 僕から愛を取り去るのなら/僕は「返してくれ」と頼むだけさ」とか、「カキに砂を入れて/輝く真珠に変えよう」とか、私のお気に入りのフレーズがいっぱいあります。冒頭が「And」で始まるのも印象的です(『My Love』『Here Today』もそうですね!)。ロマンチックで、うっとりしてしまうような甘い歌詞はまさにポールの王道といえるでしょう。私自身、歌詞の対訳をしてみましたので、ポールのリンダさんへの想いを感じ取りながら、それをあなたの想う人に置き換えて(笑)うっとりしてみてはいかがでしょうか?

  

 さて、ポールの意欲作のはずであった「プレス・トゥ・プレイ」が、ポールらしくないサウンドが災いしてチャートで大コケしてしまったのは先ほど述べたとおり。そしてその余波は、こともあろうか、シングルカットされたこの曲のチャートにまで影響を及ぼしました。シングルは英国・米国両国で発売(1986年12月。B面は『Tough On A Tightrope』)されましたが、なんと英国最高34位。ポール自身が「ファン受けしそう」と言っていたほどの典型的なマッカートニー・バラードだというのに、アルバムの不振が影響して伸び悩んでしまいました。さらに米国ではチャート・インせず。この前には『Pretty Little Head』という実験的すぎる曲をこともあろうかシングルカット、見事コケていますが(苦笑)、発売する順序を変えていたらこの曲のチャートもだいぶましだったのかもしれません。また、アルバムの先行シングルはエレクトリック・ポップの『Press』で、これも不振に終わりましたが、代わりにこの曲を先行発売していたら、アルバムの受けもだいぶよかったかもしれません。仮にポールが不調でない時期にこの曲を発売していたら、間違いなくTOP 5入りはしていたことでしょう!時期が時期だけに、チャートでも目立った活躍もなく忘れ去れていってしまったのは残念というしかありません。ちなみに、このシングルの発売にあわせて、なぜか1977年の大ヒットシングル「Mull Of Kintyre(夢の旅人)」が再発されていて、このシングルとのダブル・パッケージで発売されていたようです。『Mull Of Kintyre』も私の大好きな曲なので、実にうれしい組み合わせですね(笑)。

 ちなみに、シングルに収録されているのは、アルバム収録のものとは異なるリミックス・ヴァージョン。リミックスはポールとジム・ボイヤーが担当しました。「プレス〜」からのシングルは、アルバムとは違うミックスが収録された曲がほとんどで、ポールが音楽的方向性を見失っていた表れという指摘もあります。その中で、この曲もリミックスされた・・・というわけです。リミックスを聴いて、すぐに分かるのは3つの楽器が増えたこと。1つは、もわっとしたシンセの音。アルバムでは元々冒頭にはピアノしか入っていませんでしたが、そこにシンセが入ることにより、幻想的なイメージをつけています。よく人が指摘する「冷たい」という意見も、これで払拭されるでしょうか。2つめは、パーカッションとしてボンゴが入っている点。特に曲前半ではこれでイメージがだいぶ変わっています。そして、何と言っても特筆すべきが、サックスが入っている点です!アルバムで聴き慣れていると、「おおっ!」と思うことでしょう。それほど大々的にフィーチャーされています。ポールのヴォーカルに劣らずこちらも「熱唱」を聴かせてくれます。このサックスに関しても、「甘くなった」という意見と「甘さを軽減できた」という意見があり、面白い所です。個人的にはサックスがない方が、どちらかといえば好きです(まぁ、この曲だからどっちも好きですけどね)。その他にも、第1節後のつなぎにコーラスが入っていたり、音のバランスが変わっていたりと、こまごまとした違いがあります。

 なお、ファンの間でも人気の高いリミックス(シングルヴァージョン)は未CD化。「プレス〜」期のリミックスはすべてが未CD化(なぜか『It's Not True』のみオリジナルが未CD化)ですが、これらリミックスの中には、この曲のようにオリジナルより定評の高いアレンジをしているものもあるので、入手困難なのは極めて残念です。いつか「プレス・トゥ・プレイ」を3枚組で再発、2枚目に未CD化ヴァージョン、3枚目にアウトテイクを収録してほしいと思っているのですが、その中でぜひCD化してほしいです。

 シングルカットされたことで、この曲もプロモ・クリップが制作されました。'80年代に入り、ますます凝ったプロモを作り出したポールですが、このプロモでは曲中に流れる「音」を映像化したようなつくりになっています。採用されたのはシングル・ヴァージョンなので、それを基づいた映像化、というわけです。基本的に、部分部分で最も目立つ楽器の演奏者が、スポットライトを浴びてクローズアップされてゆく、という照明効果に凝った構成です。映像は終始セピア調の落ち着いたカラーで統一され、まるで「プレス〜」のジャケットのようです。そして、終始1つのカメラを使用して映しているように編集されています。『Baby's Request』のプロモと同じ演出ですね。演奏がピアノから始まるので、当然ピアノを演奏するポールから始まります。ピアノ弾き語りのポールはやはり王道ですね。その後、アコギやボンゴが入るので、各演奏者がクローズアップされます。アコギを演奏しているのは当時のポールの片腕、エリック・スチュワート。映画「ヤァ!〜」と同じくサングラスをかけています。その後も、サックス奏者(歩きながら演奏)、オーケストラ、ドラムといった感じに、各楽器のハイライトごとに各楽器にスポットが当たるという構成です。ですので、ポールのピアノ演奏は思ったほど多くは登場しません。もちろん、リンダさんも登場しています。第2節では、老人になったポールと、現在のポールがそれぞれ居間でリンダさんとくつろぐシーンが登場し、「現在」と「将来」を対比させています。エンディングでは、老夫婦たちが演奏するポールたちの元に歩み寄り、カメラがそれを見おろす格好になりますが、これがなかなか決まっています。基本的に演奏シーン中心なので、各演奏者の演奏する姿を楽しむ、といった格好ですが、セピア色の映像や照明効果など、感動的な仕上がりです。残念ながら、先日発売になったプロモ集「The McCartney Years」には未収録です・・・。このページにも、いくつかプロモから抜粋しましたので、雰囲気を楽しんでください。

  

 全曲にアウトテイクが発見されている「プレス〜」収録曲において、この曲だけ私が知る限りアウトテイクはないようですが(あったらぜひ聴きたいです!)、「The Alternate Press To Play Album」「Pizza And Fairy Tales」といったブートには、1986年11月24日のロイヤル・ヴァラエティ・ショー(Royal Variety Performance)でこの曲を演奏した時の音源が収録されています。ロイヤル・ヴァラエティ・ショーといえば、1912年から始まり、'60年代以降は毎年(中止になった年もある)英国王室主催で開催される由緒正しいコンサート。1963年にビートルズが出演したのは有名な話で、ジョン・レノンがいわゆる「宝石じゃらじゃら発言」をしたのは言わずもが、このコンサートです。ポールがロイヤル・ヴァラエティ・ショーに出演するのはその1963年のビートルズ以来、実に23年ぶりのことでした。演奏前に、ポールが「宝石じゃらじゃら発言」に言及して、「今回は宝石を鳴らさなくてもいいよ」と言っているのが面白いです。この時の演奏は、シングル・ヴァージョンに準拠していて、ポールはピアノを弾いています(なんとなくプロモの服装に似ている?)。他に、リンダさん含む女性コーラスが2人、ギター奏者、ドラマー、サックス奏者が各1人という構成ですが、ストリングスやシンセの音も聴こえるので、それらは予め録ってあったのかもしれません。由緒正しいコンサートで、しかもポールにとってはビートルズ以来2度目の舞台でこの曲を取り上げたということは、ポールが相当この曲に自信があったという表れでしょう(王室主催のコンサートで『Angry』というのも変ですけど・・・)。ロイヤル・ヴァラエティ・ショーの他にも、同年12月11日にもロック番組「チューブ」でこの曲を演奏していることから、アルバムの中でもとりわけこの曲を広告塔にしていたことがうかがえます。結局ヒットには至らず、注目もされませんでしたが、この辺でコンサートにでも出ていたら間違いなくレパートリーに入っていたはずです。なお、ロイヤル・ヴァラエティ・ショーも「チューブ」も映像が残されていますが、「チューブ」では字幕のタイトルが「Only Love」と誤記されています(苦笑)。「チューブ」ではピアノとサックスのみというシンプルなアレンジでした。それぞれ、以下のような感じです(左が「ロイヤル〜」、右が「チューブ」)。

  

 最後に蛇足を・・・。私がなぜこの曲が大好きなのか?という点について。もちろん、曲自体名曲にふさわしいほど美しいバラードということもありますし、「プレス・トゥ・プレイ」が愛聴盤ということもあります。しかし、もう1つ忘れていけないのは(忘れてもいいですが)、私がこの曲に抱いているイメージです。当サイトをくまなく見ればもうお分かりと思いますが、最初に聴いた時から、この曲の個人的イメージは私の愛読のマンガ「魔法先生ネギま!」の登場人物・雪広あやか(通称:「いいんちょ」)なんですよね。彼女はいわゆる「お嬢様キャラ」で、「プレス〜」を最初に聴いた頃一番好きなキャラクターだったのですが、ゴージャスで美しい雰囲気が「いいんちょ」にぴったりで、それが災いしてこの曲の個人的イメージになってしまいました。「ネギま!」をお読みの方なら、この曲を聴けば納得していただけると思いますが・・・(苦笑)。

 さて、アルバム「プレス・トゥ・プレイ」が、そしてシングルチャートで大不振に終わったことで、この曲は「名曲」と呼ぶだけの素質があるのにもかかわらず、「オール・ザ・ベスト」「ウイングスパン」といったベスト盤には未収録のままです。しかし、皆さんには一度「プレス〜」を買ってこの曲を聴いていただきたいです!こんなポールらしいバラードの名曲があることを知っていただきたいです!「プレス・トゥ・プレイ」をこの曲1曲のために買っても損はしないです!アルバム全体も今聴くと新鮮ですし、いい曲がいっぱいです!個人的にも大好きな曲がいっぱいで、「あれ」とか「あれ」とか・・・このコーナーでじきに紹介されるかもしれないほどお気に入りがあります。今こそ、この曲と「プレス〜」を再評価する時が来ているのではないでしょうか。

 さて、毎度お楽しみの次回紹介する曲のヒントは・・・「Wings Over America」。お楽しみに!

 (2007.11.18 加筆修正)

    

 (左から)当時のシングル盤。7インチには『Tough On A Tightrope』、12インチには『Talk More Talk』『Tough On A Tightrope』のリミックスも収録。

アルバム「プレス・トゥ・プレイ」。今再評価されるべきポールの意欲作。/ブート「The Alternate Press To Play Album」。「ロイヤル〜」のライヴ音源を収録。

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