モンキーガール番外編“ガンバレあたし!”
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演奏者 吉田美和:ヴォーカル
中村正人:タップ(!?)
西川隆宏:マニュピレート
デイヴィッド・T・ウォーカー:ギター、笑い声(!?)
ライヴ履歴 1999年、DWL「春の夢」
2001年「DCT garden.com Off-Site Meeting 2001」、『沈没船のモンキーガール』『モンキーガール 豪華客船の旅』とのメドレーで登場
『沈没船のモンキーガール』(1995年)・『モンキーガール 豪華客船の旅』(1996年)に続くモンキーガールシリーズ第3作目。「番外編」と銘打っているように、誰もが忘れた頃にやってきたのです。ちなみに、モンキーガールはこの後2001年のアルバム「monkey girl odyssey」ではコンセプトの中心にまで昇華しています。いつものように作曲は「モンキーガール考案者&担当」の美和さん。今回はまささんが手助けに入っています。
第1作では失恋、第2作では新しい恋を経験したモンキーガールは、この第3作目では夜行性でなかなか会うことのできない恋人に腹を立てています。毎度のように美和さんらしい茶目っ気あふれるキャラクターぶりを見せています。彼が会ってくれない理由は自分のルックスにあるんだ!とひとり思って自分に「ガンバレ!」と歌っていますから(笑)。
曲は一発録りのようできわめてシンプルで、そのためかこれまでのシリーズ中一番演奏時間が短いです。前曲『FUNKA-MONSTER』とは雑音を通して連結しています。美和さんのヴォーカルを支える演奏はタップとデイヴィッド・T・ウォーカーのギターのみ。フィルインにあたる部分では効果的に強調しているタップは、バンド・スコアでの美和さんのコメントによればまささんだそうです。また、終わりに美和さんが言っているのは「デイヴィッド・アンド・ミワ〜♪」。それを受けて男性が笑っていますが、これは名前を呼ばれたデイヴィッドじいさんでしょう。曲は無造作にカットされていて、すぐ次の曲に移ってしまいます。まさに手作りの音で、アットホームな空気が伝わって楽しいです。
ライヴでは演奏の機会をもらえることが少ないのですが、2001年には「モンキーガール的フロー」と題して他のモンキーガールシリーズと一緒にメドレーで演奏されました。まさにモンキーガールの歴史が分かるメドレーです(笑)。
この曲の収録されたアルバム「the Monster」は2001年の「THE MONSTER -universal mix-」で歌詞を英訳した上でリミックスされましたが、なぜかこの曲だけは収録されていません。つまりこの曲には英語ヴァージョンはありません。モンキーガールがアメリカでは人気が沸かないと考えたからでしょうか?何にせよ、この曲はアメリカではレア・アイテムなのです・・・たぶん。このおかげで、『FUNKA-MONSTER』は英語版アルバムではこの曲とは連結していないヴァージョンが収録されました。
私はモンキーガールシリーズは好き!ではありませんが、美和さんらしくて面白いと思います。現在、ちゃんとした曲ではこの曲がシリーズの最後(モンキーガール視点の曲は明らかにこの曲が最後)なのですが、彼女のその後の恋も見てみたいです。いつか続編入れてほしいですね。「THE MONSTER -universal mix-」ではこの曲が抜けているため不自然な感じがします。後の曲もトラック番号が1つずつずれていて覚えにくいですし。『沈没船のモンキーガール』はこっそりと英語ヴァージョンが披露されたみたいですし、モンキーガールシリーズ全曲の英語版をマキシシングルに入れて発表してほしいですね(笑)。何気にイントロのタップの拍子を取るのが難しいです。