dragonfly
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演奏者 吉田美和:ヴォーカル
中村正人:プログラミング
西川隆宏:マニュピレート
デイヴィッド・T・ウォーカー:ギター
他に、プログラミングされたシンセ音
ライヴ履歴 1999年、DWL「春の夢」、アンコールを除く最後に登場 1999年、DWL「夏の夢」、全体の最後に登場
アルバム「the Monster」の最後を静かに飾る小曲(2002年に発売された限定盤ではこの曲の後にボーナス・トラックが収録されています)。アルバムに収録されたヴァージョンか、後述する別ヴァージョンのどちらかは不明ですが、当時DDIグループのCMソングに起用されました。このCMにはドリカム本人が出演しています。
使用されている楽器はシンセ音とギターのみ。デイヴィッド・T・ウォーカーのやさしいギターをバックに美和さんの想いを込めたヴォーカルが響きます。最後はシンセ音がだんだんとフェイドアウトして静かに終わります。タイトルは「トンボ」を意味し、歌詞にはその一種「おにやんま」が登場します。ブックレットのこの曲のページにはCGによるたくさんのトンボが飛んでいて、印象的です。
歌詞はラヴソングではなく、少ない言葉の中に深いメッセージをこめてあります。あらゆるものを持っている人間が持つことができないもの、それはトンボの持つ羽・・・。もしその羽を人間の心に持つことができたら、どこまで行くことができて、どんな音がするのだろう・・・こんな感じの味わい深い歌詞です。ブックレットのこの曲のページには、歌詞の後に英語で「この曲はジーン・ページに捧げます」とありますが、ジーン・ページは美和さんの初めてのソロ・アルバム「beauty and harmony」でストリングス・アレンジをした人です。
この曲はライヴではリリースされた1999年にのみ演奏されています。DWL「春の夢」(「the Monster」のアルバムツアー)と、DWL「夏の夢」で、この曲がライヴを静かに締めくくりました。
この曲の別ヴァージョンが、1999年冬のシングル「SNOW DANCE」に収録されています。『SNOW DANCE』はこの曲を継ぐ形で同じCMソングに起用されましたが、収録されたのはそうした経緯があったのかもしれません。この別ヴァージョン(special radio mix)は、オリジナルにはないビートが入っています。
個人的にはあまりぱっとしない曲ですが、ドリカムナンバーの中では歌詞が味わい深いです。初期の頃はラヴソングだけでしたが、『愛するこころ』(1997年)や『flowers』(2001年)、『IT'S ALL ABOUT LOVE』(2002年)など米国進出の頃からメッセージをこめた詞作も現れるようになっています。個人的にはspecial radio mixの方が好きです。どうでもいいことですが、ブックレットのこの曲のページで飛んでいるトンボの数は薄くなっているのを含めて100羽以上(104くらい!?)います。あと、開いて最初のページの水晶玉の中にも2羽います(笑)。フェイドアウトする時のシンセ音は、地下鉄の中にいるような感じの、風のような音ですね。