I'm a liar
|
演奏者 吉田美和:ヴォーカル、バッキング・ヴォーカル、ヴォイス
中村正人:ベース、プログラミング、バッキング・ヴォーカル
西川隆宏:キーボード、マニュピレート、バッキング・ヴォーカル
モーリス・マイケル:ギター ニール・テイラー:ギター
ラウル・ドリヴェイラ:トランペット マーティン・ドローヴァー:トランペット
ニック・ペンテロウ:サックス ピーター・トムス:トロンボーン
マイク・ピラ:ヴォイス
他に、プログラミングされたシンセ音、ドラムス
ライヴ履歴 1994年「MAGIC JOURNEY」
まささん作曲の、洋楽の匂いがするナンバー。まささんのこういった曲にありがちなのですが(苦笑)、一般的にもファンからも注目されず、きわめてマイナーでマニアックな曲のひとつです。サウンドは全体的に暗い雰囲気で統一されていますが、サビでは少し明るくなり、この対比が効果的です。歯切れのよいドラムスや、渋いブラス・セクションなど洋楽嗜好のまささんらしいアレンジです。
アルバム「MAGIC」の前半の曲の中では、例外的に悲しいラヴソングとなる曲です。その歌詞は、うそばかりついてきた別れた恋人に彼女ができたが、その彼女に私が昔の恋人だと知られないようにうそをついて・・・という、これだけでも悲しいラヴソングなんですが、最後に「喉の奥で涙止めた私はもっと嘘つき」と自分を悔やんで終わるのがとても泣けてきます。それを知っていると、間奏後のブレイクで歌われる「私は誰が嘘つきだか知ってる」という意味の英語のバッキング・ヴォーカルがとても悲しいです。結局タイトルが「私が嘘つき」ですから・・・。間奏では美和さんとマイク・ピラの英語の話し声が聴こえ、洋楽的な感じが出ています。全体的には淡々としながらも、時に感情を見せる歌い方がされています。バッキング・ヴォーカルも効果的に使用されています。
ライヴではまささん作曲のマイナーナンバーの例外に漏れず(苦笑)、アルバムツアー以降一度も演奏されていません。まさに『この恋はハードボイルド』『雨の終わる場所』『そんなの愛じゃない』と同じ現象です。私は2004年のマイナーナンバー中心のライヴ「ウラワン」では『FANTASIA #1』のかわりにこの曲を演奏してほしかったです・・・。
きわめてマイナーなナンバーですが、私の指折りのお気に入りの曲です。曲ももちろんですが、歌詞がとても悲しいです!少し明るくなるサビでも、まるで涙を飲んで笑顔を見せている主人公の気持ちを表したかのような気がして悲しい雰囲気です。もっとライヴで演奏してもらいたい曲ですね(まささんのためにも!)。マニアックな曲ですが、ぜひ皆さんに聴いていただきたい曲です。ブックレットのカメラを持ったまささんの写真が曲の雰囲気になんだか似合っています。