また「つらい」が1UP
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演奏者 吉田美和:ヴォーカル、バッキング・ヴォーカル
中村正人:ベース、プログラミング、バッキング・ヴォーカル
武藤良明:エレクトリック・ギター
グレッグ・アダムス:トランペット チャック・ファインドリー:トランペット
トム・スコット:テナー&バリトンサックス スティーヴ・ホルトマン:テナートロンボーン
他に、プログラミングされたシンセ音、ピアノ、シンセギター、ストリングス、シンセホルン、ドラムス、パーカッション
ライヴ履歴 2006年「THE LOVE ROCKS」
美和さん・まささん共作の悲しげなラヴソング。ブラス・セクションをフィーチャーした雰囲気やリズムは、ラテン系を意識しているようです。アグレッシブな打ち込みドラムスは、まささんの本領発揮。その点で同じアルバムに収録された『ウソにきまってる』と共通した雰囲気を持っていますが、そちらほどのダークさはありません。
歌詞は、他に好きな人がいると恋人に宣言された主人公の心に、つらい気持ちがあたかもゲーム上の数値みたいに「UP」してゆく様子を歌ったものです。タイトルは「1UP」ですが、「2UP」したり「10UP」したり、最後は「全UP」に至っています。彼との別れで上手に笑うことのできない主人公の3ヶ月間の苦悩がよく伝わってきます。そんな悲しいラヴソングを引き立てているのが美和さんのダブル・トラックによるヴォーカルのハーモニー。特にサビ部分は悲しげなメロディと共にせつなさを駆り立てます。どこかもやっとしたイントロから、「アーアー・・・」という美和さんのフェイクに突入する瞬間がアグレッシブさたっぷり。
この曲は、マニアックな位置づけにある曲ですが(まささん色が濃いせい?)、美和さんのヴォーカルが非常にせつなくて聴き所です。歌詞も、改めて女の子の気持ちを上手に表現できていると思いました。さすが美和さん。