i think you do
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演奏者 吉田美和:ヴォーカル、バッキング・ヴォーカル、手拍子
中村正人:ベース、プログラミング、バッキング・ヴォーカル、手拍子
西川隆宏:キーボード、マニュピレート、バッキング・ヴォーカル、手拍子
モーリス・マイケル:ギター ポール・ダン:エレキ・ギター、アコースティック・ギター
ラウル・ドリヴェイラ:トランペット マーティン・ドローヴァー:トランペット
ニック・ペンテロウ:サックス ピーター・トムス:トロンボーン
大谷幸:ピアノ、キーボード 濱田尚哉:ドラムス
マイク・ピラ:手拍子、フランス語の語り(as ムッシュー・ミッシェル・P) ツィングタ:手拍子
他に、プログラミングされたシンセ音
ライヴ履歴 1996年「LOVE UNLIMITED∞」 2007年、DWL「POWER PLANT SPECIAL LIVE」で登場
疾走感あふれるロックナンバーで、作曲はまささん。レコーディング・セッション中に「まささんが思いきりベースを暴走できる曲を作ろう」という話が出て作られましたが、実際この曲でのまささんのベースの暴走はすごい!エレキ・ギターやブラス・セクションもかっこいいです。タイトルは、普通大文字で示されるはずの「I(私)」が小文字で表記されているのが印象的。クールなサウンドや歌い方は「ドリファンク」に近いものがあります。第1節後のつなぎで聴こえるフランス語の語りは「ムッシュー・ミッシェル・P」となっていますが、これは間違いなくマイク・ピラ(プロデューサー)。名前までフランス語風にしちゃっています。ギターは今まで参加してきたモーリス・マイケルと、新たに参加したポール・ダン。この2人のギタリストは次のアルバムで「世代交代」することとなります。ドリカム3人による英語のバッキング・ヴォーカルもクールに決まっています。
歌詞は、他の女と付き合っていた彼を奪った主人公が、まだ彼女のことを忘れられない彼に困っている様子を、(たぶん高速)道路で暴走する主人公の車内の様子を交えて描いているもので、これまたクール。このクールさはデビューアルバム収録の『カ・タ・ガ・キ』にも通じるものがあります。タイトルが登場する最後の英語の部分では、彼の気持ちを冷ややかに読み取っている、そんな感じがします。
さてこの曲、まささん作曲ナンバーの例外にもれず(苦笑)とてもマイナーで、ライヴでは'96年の「LOVE UNLIMITED∞」アルバムツアーの他に、'07年DWL「POWER PLANT SPECIAL LIVE」(ファンクラブ会員限定)でしか演奏されていません。'04年のマイナーソングが集結した「ウラワン」ですら演奏されなかったほどですから、いかにマイナーでマニアックなのかがよく分かります。'07年の時は、まさかのアコースティック・セットでの演奏。
この曲の歌詞の持つ冷ややかさは、この後ドリカムがレコード会社を移籍したあたりの曲によく見られます。『誘惑』『みつばち』『make me your own』のような「大人の女」の恋愛を描いたものはもちろん、『そんなの愛じゃない』などがそうで、サウンドにもそれが顕著に表れています。収録アルバム「DELICIOUS」ではこの曲の後2秒ほどブランク(オーディオではマイナスで表示される部分)があり、1曲目から疾走してきた同アルバムはこれを境にがらりとその雰囲気を変えていきます。