奪取
|
演奏者 吉田美和:ヴォーカル、バッキング・ヴォーカル
デイヴィッド・T・ウォーカー:ギター チャック・レイニー:ベース
ハーヴィー・メイソン:ドラムス ジェイ・ワインディング:キーボード
ラルフ・マクドナルド:パーカッション マイケル・ブレッカー:サックス
ライヴ履歴 1996年「beauty and harmony」
美和さんのソロ・アルバム「beauty and harmony」に収録された、ミディアム・テンポの明るいナンバー。少しドリカムナンバーの趣もあります。マイケル・ブレッカーの吹くサックスが曲の印象を決めています。チャック・レイニーのベース、ジェイ・ワインディングのピアノが地味にバックを支えています。間奏のラルフ・マクドナルドのパーカッションが印象的。曲はいったんフェイドアウトすると、同曲のジャムっぽい別の部分がフェイドインしてきます。この部分は本編よりもワイルドな演奏です。また、この曲のラフなジャムの断片が次の曲『生涯の恋人』の後に収録されています。美和さんとジャズの巨匠たちは、このような楽しいジャム・セッションをいろいろな曲で何度も繰り返したと思われますが、CDで聴くことができるのはこの曲のみ。一枚で3種類のヴァージョンを聴くことができる、特別な曲になっています。
歌詞は、好きな人を奪っていこうという内容です。美和さんのソロ・ナンバーとしては珍しくコーラスワークが重視されていて、サビでのハモリやアウトロでの繰り返しが印象的です。そしてもちろん、ジャム・セッションの部分では美和さんは陽気なスキャットを聴かせます。きっとセッション中はずっとこんな感じだったのでしょうね。
この曲、個人的には印象が薄いのですが陽気で楽しいですね。ライヴでも人気があったようです。最初聴いた時は、いったんフェイドアウトして、ジャムの部分がフェイドインしてくるのに驚きました。さらに、『生涯の恋人』の後にも入っているなんて!この部分が『奪取』のメロディだと分かるまで少々月日がかかりました(汗)。美和さんのソロ・ライヴのDVDでは、リハーサル中に美和さんとミュージシャンたちが楽しく会話している様子が見られますが、レコーディングの時もこんなテンションだったのでしょうね。ジャムの部分、もっと長いのを聴いてみたいです。