おとなじゃん!
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演奏者 吉田美和:ヴォーカル、バッキング・ヴォーカル
デイヴィッド・T・ウォーカー:エレクトリック・ギター チャック・レイニー:ベース
グレッグ・アダムス:フリューゲルホルン、トランペット エリック・マリエンサル:サックス(ベース、テナー&アルト)、フルート
ジョー・サンプル:ピアノ、ローズ・ピアノ ハーヴィー・メイソン:ドラムス パウリーニョ・ダ・コスタ:パーカッション
ライヴ履歴 2003年「“とつぜんのちっちゃい” tour of beauty & harmony 2」
美和さんのソロ・ナンバー。ミディアム・テンポのゆったりとした空気の流れる曲で、ボサノバ風にも取れます。少し影も伴う節と、開放感あふれるサビのメロディが印象的。歌のある本編では柔らかい音のブラス・セクションが印象的。ブックレットのクレジットに記載されているグレッグ・アダムスのフリューゲルホルンとエリック・マリエンサルのフルートはこの曲で使用されているのでしょう。乾いた音を立てるドラムスや、影でリズムを支えるパーカッションも印象的。歌は最初の3分間で終わり、残りの2分間はインストになります。この部分ではジョー・サンプルが大活躍。フリースタイルのピアノ&エレピ・ソロを披露しています。デイヴィッド・T・ウォーカーのギターにも注目。さすが多くの名ミュージシャンを集めたことからか、名演をたっぷり聴かせるような構成になっています。
この曲は、アルバムでは少数派のバッキング・ヴォーカルのある曲です。もちろん美和さんの多重録音ですが、ちょっとした影を与えていて味わい深いです。リード・ヴォーカルの方は、大人に近いようでそうでないリラックスした雰囲気を出しています。歌詞は、恋愛におけるよいことや悪いことを気にせずに前向きに生きるんだ、という内容で、タイトルのように初期ドリカムの曲の恋愛模様から成長した大人の悟り(!?)のような感じです。第2節には(ステキなカクテル)という注釈つきで「cosmo」という歌詞が出てきますが、これはNYで大人気のカクテル「コズモポリタン」のこと。直前に出てくるチョコレートと共に、魅力的だが辛さを持っている、薬にも毒にもなるものの例として登場します。
この曲はリラックスした雰囲気がいいですね。昼下がりのティー・タイムにぴったりかもしれません。美和さんのソロの中でも私が大好きなナンバーです。後半のピアノ・ソロ、あんな風に弾けたらどんなにいいことか・・・。同じソロでも前半はピアノ、後半はエレピと音色が変わっているのもいい感じです。歌詞ですが、「この恋が実る確率を」という部分を、ブックレットを見ていなかった当初「この恋が実るか」で切って考えていたので、その後の「くりつを」の意味が謎で、長い間私の中で「ドリカムの7不思議」に入っていました・・・(汗)。