The Moody Blues/ムーディー・ブルース
The Magnificent Moodies
ムーディー・ブルース・ファースト・アルバム
 1.I'll Go Crazy  アイル・ゴー・クレイジー  2'11"
 2.Something You Got  サムシング・ユー・ゴット  2'52"
 3.Go Now  ゴー・ナウ  3'12"
 4.Can't Nobody Love You  愛はこれほど  4'02"
 5.I Don't Mind  アイ・ドント・マインド  3'27"
 6.I've Got A Dream  アイヴ・ゴット・ア・ドリーム  2'52"
 7.Let Me Go  レット・ミー・ゴー 3'14"
 8.Stop  ストップ  2'06"
 9.Thank You Baby  サンキュー・ベイビー  2'29"
10.It Ain't Necessarilly So  イット・エイント・ネセサリリー・ソー  3'21"
11.True Story  トゥルー・ストーリー  1'45"
12.Bye Bye Bird  バイバイ・バード 2'50"
〜ボーナス・トラック〜
13.Steal Your Heart Away  スティール・ユア・ハート・アウェイ  2'14"
14.Lose Your Money(But Lose Your Mind)  ルーズ・ユア・マネー  1'59"
15.It's Easy Child  イッツ・イージー・チャイルド 3'14"
16.I Don't Want To Go On Without You(Come Back)  君さえいれば 2'42"
17.Time Is On My Side  タイム・イズ・オン・マイ・サイド  3'03"
18.From The Bottom Of My Heart  心の底から  3'27"
19.And My Baby's Gone  アンド・マイ・ベイビーズ・ゴーン  2'19"
発売年月日:1965年7月(英国)
REP 4232-WY(Repertorie Records)
全体収録時間:53'30"
「ムーディー・ブルース・ファースト・アルバム」

 ウイングスの元メンバーとして知られるデニー・レインですが、彼が最初に活躍したバンドが、ムーディー・ブルースでした。バーミンガムで「デニー・レイン&ザ・ディプロマッツ」というバンドを結成していたデニーが、その解散を受け5人編成のムーディー・ブルースを結成したのが1964年。グレアム・エッジ、マイク・ピンダー、レイ・トーマス、クリント・ワーウィックというバーミンガムでは名の知れたミュージシャンが集まり、同年9月に『ルーズ・ユア・マネー』でデビューを果たします。そして、その年末にはカヴァー曲ながらも『ゴー・ナウ』が全英1位、全米10位の大ヒット。一気に注目を浴びます。翌1965年にはビートルズを手がけていたブライアン・エプスタインの傘下に入り、ビートルズのコンサートの前座まで担当します(この時、デニーはポール・マッカートニーと知り合う)。しかし、栄光はここまで。その後は急に人気がなくなり、1966年に創設者でありリーダーであったデニーが脱退。メンバーを補充したムーディーズは心機一転、プログレバンドとして名声を回復、現在に至ります。

 デニー・レインのいた時代に、唯一発売されたムーディーズのアルバムがこのアルバムです。プログレバンドとして名前を残したムーディーズですが、初期は英国のどこにでもありそうな平凡なR&Bバンドだったのです。目立った特徴もなく地味な感じですが、一線を画していたことといえばギターでなくピアノ主体のサウンドだったことでしょう。また、レイのハーモニカやフルートがフィーチャーされているのも新鮮です。

 このアルバムの収録曲中、オリジナルに収録されたのは12ですが、うちオリジナルは11の4曲しかありません(デニーとマイクの共作)。残りは彼らが好んだ曲のカヴァーです。ほとんどの曲でデニーがヴォーカルを担当しています。ボーナス・トラックはシングル曲ですが、一部プレスではここに記載した曲以外に6曲多く収録されていて、デニーの在籍していた頃のムーディーズの音源すべてが一枚に集約されているようです。

 ムーディー・ブルースのファンにとってみればこのアルバムは「外伝」的存在なのでしょう。しかし、ウイングスを愛聴し、デニーのファンである私にとっては、このアルバムこそ興味があります。逆に他のムーディーズのアルバムは聴く気が起きません(笑)。若かりし頃のデニーを知る上で、このアルバムは必需品といえるでしょう。オリジナルでない上、あまり曲に特徴がないのが痛いですが、ポールファンの皆さんは、ウイングスでもおなじみだった『ゴー・ナウ』のオリジナルを聴くためだけでもいいのでぜひ聴いてみてください。お勧めは『ゴー・ナウ』と『バイバイ・バード』です!!


 1.アイル・ゴー・クレイジー・・・オリジナルはジェームズ・ブラウン。マイクの弾くピアノにのせてデニーが歌うR&B。米国盤LPでは全く別のテイクが入っていた。

 2.サムシング・ユー・ゴット・・・オリジナルはクリス・ケナー。ミドルテンポの曲で、レイのフルートがフィーチャーされている。

 3.ゴー・ナウ・・・1964年12月にシングル発売され、全英1位、全米10位の大ヒットを記録した初期ムーディーズの出世作で代表曲。実はカヴァー曲で、オリジナルはベッシー・バンクス。デニーの枯れた声が悲しいピアノ・バラードの曲に似合っています。言わずもがデニーの十八番で、ウイングス・ソロでたびたびリメイクしている。オリジナルは音がこもっています(笑)。

 4.愛はこれほど・・・これもカヴァー曲だが、デニーの雰囲気にぴったり。ソロになってアルバム「アット・ザ・サウンド・オブ・デニー」でリメイクしている。

 5.アイ・ドント・マインド・・・オリジナルはジェームズ・ブラウン。ブルージーな曲で、ザ・フーもカヴァーした。

 6.アイヴ・ゴット・ア・ドリーム・・・カヴァー曲だがポップでかわいらしい曲。レイのフルートがフィーチャーされている。

 7.レット・ミー・ゴー・・・ここから3曲はムーディーズのオリジナル。この後のデニーの作風をにおわせるナンバー。

 8.ストップ・・・ギターを中心としたエスニックさも感じさせるナンバー。

 9.サンキュー・ベイビー・・・ハーモニーが印象的な軽快な曲。

 10.イット・エイント・ネセサリリー・ソー・・・オリジナルはジョージ・ガーシュイン。この曲と『アイ・ドント・マインド』はデニーのヴォーカルでない気が・・・。

 11.トゥルー・ストーリー・・・デニーとマイクの共作によるオリジナル。デニーが一生懸命歌っています(ラップみたいにも聴こえる)。

 12.バイバイ・バード・・・オリジナルはソニー・ボーイ・ウィリアムソン。デニーのハーモニカをフィーチャーしためちゃくちゃなロックナンバー。もうこれを聴くためだけに買ってもいいほど、腹を抱えて笑ってしまうような曲です(笑)。デニーのヴォーカルも面白くて・・・。『スピン・イット・オン』ほど、いやそれ以上に強烈な1曲です!

 13.スティール・ユア・ハート・アウェイ・・・ここよりボーナス・トラックで、全曲シングルのみに収録された。この曲はデビューシングル「ルーズ・ユア・マネー」のB面。

 14.ルーズ・ユア・マネー・・・記念すべき(!?)ムーディーズのデビュー曲(1964年9月)。デニーとマイクの共作で、軽快なナンバー。

 15.イッツ・イージー・チャイルド・・・シングル「ゴー・ナウ」のB面。ミドルテンポのカヴァー曲。

 16.君さえいれば・・・1965年2月にシングル発売された曲(33位まで上昇)。サーチャーズもカヴァーしたバラード。

 17.タイム・イズ・オン・マイ・サイド・・・シングル「君さえいれば」B面。こちらもカヴァー曲で、オリジナルはローリング・ストーンズ。

 18.心の底から・・・1965年6月に発売されたシングル。デニーとマイクの共作で、シングルにしてはやたらと暗い曲。

 19.アンド・マイ・ベイビーズ・ゴーン・・・シングル「心の底から」B面で、デニーとマイクの共作。手拍子をフィーチャーした軽快なポップで、最高22位まで上昇。

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