Jooju Boobu 第46回

(2005.8.15更新)

Maybe I'm Amazed(1970年)

 今回の「Jooju Boobu」は、ポールのファースト・ソロアルバム「マッカートニー」(1970年)より、『Maybe I'm Amazed』を紹介します。邦題は「恋することのもどかしさ」(実はもう1つ邦題があります・・・後述)。この曲は、ポールのファンの間では大変人気が高く、人気投票などではよく首位を飾っているのを目にします。また、ポール自身もお気に入りと称しています。この曲のどんな所が、ファンにここまで愛される魅力を作ったのでしょうか。この曲のたどった経緯と共に、ファン最愛の楽曲を語ってゆきます。

 さて、アルバム「マッカートニー」の収録曲をこのコラムで紹介するのは今回で初めてになりますので、まずは「マッカートニー」について触れておかねばなりません。ポールにとって記念すべきソロ活動の幕開けとなったアルバムは、どのような流れで出来上がったのでしょうか・・・?

 時はビートルズ時代の1969年に遡ります。当時から既に様々なトラブルでメンバー間のギクシャクが激化していたのですが、そんなある日ジョン・レノンがアップル(ビートルズが創業した会社)の会議中に「俺はビートルズをやめる」と口にします。他の3人がバンドに興味を失う中、ポールだけが常々ビートルズの存続を訴え、そうなるように努力してきたのは周知の通りですが、グループの創始者にしてポールの盟友であるジョンの「脱退発言」にショックを受けたポールは、自宅に引きこもってしまいます。しばらくは何もしないで家の中でぼんやりする毎日でしたが、やがて気分が落ち着いてくるとポールは気ままなホーム・レコーディングを開始します。そのセッションには、当然ジョンもジョージもリンゴもいません。ビートルズではない、正真正銘のポールのソロ活動でした。こうして、ビートルズのメンバーの中で一番遅れてソロ活動に入ることになったのですが、ここからポールの長い長いソロキャリアが始まったのでした。

 レコーディングは主に自宅で行われ、偽名を使ってスタジオ入りすることもありました。誰にも気づかれないようひっそりと進められたセッションでした。そのため、ここではすべての楽器をポールが演奏しています。ビートルズでも多彩な楽器を操っていたポールですが、ドラムスも含めここで初めてポールのマルチプレイヤーぶりが発揮されることとなりました。まさに「ソロ」セッションだったわけです。一部の楽曲には、結婚したばかりの愛妻リンダがコーラスで参加しています。ビートルズ時代のジョンとは違う、新たなパートナーが生まれた瞬間でした。

 アルバムが完成すると、ポールはビートルズの最新作(=アルバム「レット・イット・ビー」)より先に発売するようレコード会社に工作します。この工作をめぐっては妨害などもありましたが、結局は「レット・イット・ビー」に先行して1970年4月17日に発売されました。そして、その発売1週間前にポールは、自問自答のインタビューを公表します。ビートルズの新作やジョンとのパートナーシップの可能性を否定した内容は、ポールの「ビートルズ脱退宣言」とも取れるものでした。これが有名な「ビートルズ脱退宣言」です。こうして、こともあろうかビートルズの存続を一番願っていた人物によりビートルズの「解散」は公のものとなったのでした。この波紋は、内外の人物(特にポール以外のビートルズのメンバー)の心に長い間深く残ることになります。

 「脱退宣言」もあってか、ポールのソロデビュー作「マッカートニー」は大いに売れました。しかし、ポール1人で演奏を済ませてしまった気ままなホーム・レコーディングで、未完成のインストも多く、お世辞にもデモテープのような完成度としか言いようのない内容だったため、評論家集団からは酷評を得ました。さらにポールは「ビートルズを解散させた男」としてジョンはじめ他の元ビートルや様々な人々に不当な評価を受けてしまうこととなります。ポールに対する冷たい風当たりはこの後数年続くのですが、その余波を受けて「マッカートニー」は長い間「駄作」のレッテルを貼られ続けました。しかし、時が経ちポールが名声を確立し正当な評価を下されるようになると、「マッカートニー」も見直されるようになります。ラフな仕上がりに隠れてしまった、美しいメロディを持った多くの曲が注目を集め、「駄作」から「名曲」へとその評価はがらりと変わることとなります。その中で三傑ともいえるのが『Junk』『Every Night』、そしてこの曲『Maybe I'm Amazed』なのです。

 それでは、その『Maybe I'm Amazed』について語ってゆきます。

  

 「マッカートニー」三傑はいずれもどちらかと言えばバラードに当たる曲ですが、この曲は同じバラードでも、ロックテイストが感じられます。厳密には「ロッカバラード」と言うべきでしょう。荘厳さを携えたソウルフルなメロディ・演奏は、数々のバラードを生み出してきたポールのバラード作品の中でも特に力強いものがあります。この印象は、ビートルズ後期のポールの曲に近いものがあります。ことに、『Hey Jude』以降のゴスペル要素の混じったソウルフル路線の名バラード(『The Long And Winding Road』『Let It Be』など)の系譜を着実に引き継いでいる気風があります。書かれた時期はまだビートルズが解散していない頃とだけあって、この流れには納得です。ソロ活動を始めてからのポールは、徐々にビートルズの作風を嫌うようになり、ウイングスに特徴的なメロディアスで軽めなポップやロックに軸足を移行してゆくのですが、この曲ではまだビートルズ後期のポールの作風が色濃く残っています。『Hey Jude』や『Let It Be』を聴くと、エモーショナルなメロディやアレンジに誰もが「神がかった」何かを感じるのを否定できないですが、この曲でもそうした、誰にも真似することのできない完璧な「神業」を感じられます。ビートルズの一大名曲と比べてもなんら遜色しない、まさに「傑作」という名にふさわしい心揺さぶられる作品です。ポールのバラードでも、最も迫力いっぱいの楽曲と言って差し支えないでしょう!

 先ほども述べたとおり、演奏はすべてポールによるもの。元祖マルチプレイヤーと称されるポールの力量は定評が高いですが、フルバンドに比べるといささか貧弱気味に聞こえてしまうのも事実(汗)。そこを評論家に酷評されることになるのですが、この曲ではそんな演奏を気迫でカヴァーしています。さっき言った、ビートルズ時代に通じる「神がかった」空気です。演奏の一音一音に、ポールの感情がひしひしと込められています。何も加えない手作りの音だからこそ、ダイレクトにその魂が伝わってくるのかもしれません。また、アルバムで聴くことのできるポール単独演奏は、後のライヴ・ヴァージョン(後述)に比べるとやはり見劣りしてしまいますが、それでもこの曲はアルバムでも随一にしっかりした演奏で聞かせてくれます。ラフな演奏の多いアルバムの中でも、ひときわ聴き応えのある演奏です。

 この曲はピアノを使って作曲したそうで、そのためかサウンドの中心はピアノです。ピアノ・バラードという点も、『Hey Jude』や『Let It Be』に通じますね。力強く、今そこで弾いているかのような緊迫した演奏は、静かにフェードインしてくるイントロから心を揺らします。低音を中心とした重々しい音も、威厳があります。歌いだしはピアノ弾き語りですが、やがてベースやドラムスが入りバンドスタイル(といってもポール1人ですが・・・)になります。この点も『Hey Jude』などに似た、この時期のポールの常套手段です。後にポールが「ビートリー」と呼ぶアレンジですね。ここでのドラムスは迫力にやや欠けますが、低音が強調されていて力強さを感じます。そしてこの曲を「ロッカバラード」とさせている間奏とアウトロのギター・ソロ。これまたちょっと不安定な仕上がりですが、いいスパイスとなっています。後半に入るオルガンがゴスペル風味を出しています。演奏はいったん終了し、ドラムスのフィルインによって再び始まるという構成となっていますが、この一瞬の間がまた感動的です。ちょっとした演出ですが、その後のギター・ソロにつなげるいいアレンジだと思います。

  

 演奏以上に「ロッカバラード」の趣を見せているのがポールのヴォーカルです。これまた同時期の「神がかった」空気が伝わってくる完璧なヴォーカルなのです。曲と同様、ソウルフルで力強い、熱い歌声です。シャウトしながら切々と歌いかけるポールにこれまた心を揺り動かされます。眉間にしわを寄せて歌う姿が目に浮かんできそうです。音は残念ながら貧弱な点も否めませんが、ヴォーカルは一級品の価値があります!ポールのシャウト系の曲では屈指の名演でしょう!ただのバラードで終わらせない、ポールの力強い心の叫びを盛り込んだ渾身の内容です。唯一残念なのは、いったん曲が終了してからのアウトロにヴォーカルが入っていない点でしょう。ちょっと未完成さも残ってしまった感もあります。ここにあのシャウトヴォーカルがもう一度入っていたら・・・と思ってしまいますが、これはライヴ・ヴァージョンで実現することになるので皆さんご安心を(笑)。

 ポールの荘厳な演奏、渾身のシャウトの源となっているのが、歌詞です。ポールが書いた詞作の中でも、最もポールの想いがストレートに出たと言えるものです。いつもは万人のために万人のラヴ・ソングを書くポールですが、ビートルズ解散前後はパーソナルな内容が多かった時期でした(たとえばジョンに向けたメッセージをこめたものなど)。それほどポールにとって劇的な時代だったということの表れなのですが、ここでは新婚の愛妻リンダへの想いを歌っています。当時のポールは、ビートルズ関連のいざこざがあり、ジョンには「脱退する」と言われ期待を裏切られ、仕事に疲れ果てていました。結局自宅に引きこもってしまうのですが、そんなポールの癒しとなり支えとなったのが家族・・・つまりリンダと子供たちでした。中でもリンダの励ましは大きな心の支えとなりました。実際、「マッカートニー」の制作もリンダと楽しみながら行われていて、後年ポールはソロキャリアで一番楽しかった時期は「マッカートニー」を制作している時だった、と語っているほどです。この後次作「ラム」で共同名義でアルバムを出し、ウイングスの基軸となり、いつも絶えずそばにいてポールをサポートしたリンダですが、その原点がこの「マッカートニー」セッションと言えるでしょう。当時のポールにとって、助けとなったのは愛妻だけだったのです。

 歌詞でポールは、リンダに向けて「たぶん僕は驚いている、君がいつも僕を愛してくれること」と歌います。誰もが冷たくつらい扱いをしているように見えたポールにやさしく手を差し延べてくれたリンダの愛に、戸惑っている様子が分かります。「たぶん(maybe)」を使っている所に、ポールの困惑した気持ちが伝わってきます。そして「君こそが僕を助けてくれる唯一の人」とリンダに助けを求めています。結婚して間もないですが、リンダは既にポールにとってなくてはならない存在、希望の光となっていたのです。そんな歌詞をシャウト交じりで力強く歌うポール、いかに切羽詰っていたかが痛いほどに分かります。歌詞に託したリンダへの強い想い、それがこの曲の「神がかった」空気を生み出しているのかもしれません。『Let It Be』や『The Long And Winding Road』ではジョンやビートルズへの想いを歌って「神業」の領域に達していますが、この曲では新たなパートナー・リンダをその原動力としている点に違いがあります。そして、この曲で歌われた想いを礎に、ポールとリンダは2人で新たな一歩を踏み出したのでした・・・。そんなリンダは、この曲では美しいコーラスを入れています。ポールのシャウトの裏で入る歌声は感動的です。この2人の強い絆を感じさせます。

  

 「マッカートニー」は評論家やミュージシャンたちには酷評を浴びせられたものの、ファンは当時から評価していました。やはりちゃんと聴いている人はいるものです。中でもこの曲を愛する人は多く、当時からシングルカットの要望がありました。ポールのリンダへの想いに心揺さぶられていたのでしょう。しかし、この時はシングル発売されることはありませんでした。ポール自身「アルバム中最高の出来」と評価していただけに、なぜシングルカットしなかったか不可解です。

 ポールの強い想いが込められたこの曲ですが、その思い入れが非常に強いものであることが分かる事実があります。それがライヴです。なんとこの曲、ポールのソロおよびウイングスにおいて、ほとんどのコンサートでほぼ毎回取り上げられているのです!それも、1972年から2005年までまさにオール・キャリア。ポールのライヴでも、定番中の定番と言えるでしょう。ポールにとって相当なお気に入りであることはこれで容易に想像がつきます。ライヴで何度も演奏されたことで、ファンの間で人気がますます高まり、注目を浴びてゆくようになりました。現在、ポールの楽曲でも屈指の大人気ナンバーになっているのも、ライヴ活動で大きくフィーチャーされたことが貢献した点も大きいでしょう!

 何10年にも渡って、幾度となく演奏されてきただけあって、かなりの音源が公式発表・未発表問わず残されています。面白いのが、時期によって微妙にニュアンスが異なっていることでしょう。特に曲構成は時期によってかなり異なっており、どれがどんな構成だったか頭がこんがらがってきそうです(苦笑)。あのイントロをごっそりカットしている時もあったり(1972年ヨーロッパ・ツアー)、コーラスが入っていない時もあったり(1973年全英ツアー)します。ただ、共通しているのはエンディングがしっかり締められていることと、演奏がしっかりしている点です。やはり、単独演奏よりフルバンドの方が迫力満点です。ライヴならではの熱い演奏&ポールのシャウトも楽しめますし、スタジオ版では未完成気味だったエンディングも再びヴォーカルが入ることで感動的なものに生まれ変わっています。「神がかった」雰囲気は薄れていますが、迫力・完成度から言ったらやはりライヴ・ヴァージョンの方が数段上でしょう!ちなみに、いずれのツアーでもポールはピアノを演奏しています。ですので、ライヴではピアノ・コーナーで演奏されることが多いです。

ピアノ弾き語りでこの曲をライヴ演奏するポール。(映画「ロック・ショー」より)

 現在公式発表されているライヴ音源は、1976年全米ツアー(ライヴ盤「ウイングス・オーヴァー・アメリカ」収録)、1989〜1990年「ゲット・バック・ツアー」(ライヴ盤「ポール・マッカートニー・ライヴ!!(Tripping The Live Fantastic!)」収録)、2002年ワールド・ツアー(ライヴ盤「バック・イン・ザ・US」「バック・イン・ザ・ワールド」収録)の3種類ですが、中でも有名なのが1番目のウイングス全米ツアーの音源でしょう!この音源は、ライヴ盤に収録されたのみならず、そこからシングルカットされています(1977年2月、B面は同ライヴより『Soily』)。オリジナルから7年後にようやくここで念願のシングルカットとなったのですが、英国で28位、そしてライヴが行われた米国では10位を記録するヒットとなりました!いかにこの曲が根強い人気を持っているかが証明されました。演奏も、当時の絶頂期ウイングスらしいパワフルな演奏で、このヴァージョンを「完成形」と見る人もかなり多いです。確かに、曲構成なんかはこれが一番完成度が高いと思います。演奏も個人的にはこれが一番好きです。映像の方は映画「ロック・ショー」で見ることができ、現在はプロモ・ヴィデオ集「The McCartney Years」でも見ることができます。なお蛇足ですが、このライヴ・ヴァージョンがシングル発売される際、日本では「ハートのささやき」という新たな邦題がつけられていました・・・。「恋することのもどかしさ」に比べたらずいぶん陳腐な邦題ですな(苦笑)。

 この曲のプロモ・ヴィデオは3種類存在します。うち、1つめは1970年にアルバム「マッカートニー」で発売される時に作られたもの。先述のようにこの曲は当時シングルカットされていないため、曲の宣伝というよりはアルバムの宣伝のために作られたプロモと言えます。監督はチャーリー・ジェンキンスで、主にリンダが撮影した写真をスライドショーのようにただただ映してゆくという内容です。演奏シーンはなし。写真の題材はポール一家で、ポールやリンダ、子供たち(ヘザーとメアリー)そして愛犬マーサの写真が次々と登場する、アットホームな仕上がりです。曲にあいまって、当時のポールにとって家族がいかに大切な存在だったかがよ〜く分かります。休暇中の様子や、スコットランドの農場でくつろぐ写真が和やかで、当時のポールの心のよりどころはここにあり、という所ですね。やけくそになってひげを伸ばしていた頃のポールの姿が印象に残りますね。中には「ゲット・バック」セッションの時の一こまも・・・。現在は「The McCartney Years」で見ることができます。ポールのコメントが情感たっぷりなのにじーんときてしまいます。強い思い入れを感じますね。

 2つめは1977年のライヴ・ヴァージョンのシングルカットにあわせて制作されたもので、こちらも写真がスライドショーのように登場するのみです。音源は「ウイングス・オーヴァー・アメリカ」のライヴ・ヴァージョン。写真は当時のウイングスが演奏する様子を中心としています。以下のような感じです。

  

 最後のヴァージョンは、2001年のベスト盤「ウイングスパン」が発売された際に作られたもので、こちらの音源はスタジオ版です。1つめのオリジナルのプロモに使用された写真を中心に、新たな映像(『3 Legs』『Heart Of The Country』のプロモからの抜粋もある)を加えて再構成したものです。

 この曲のアウトテイクは発見されていなく、公式発表された別ヴァージョンも先述のライヴ・ヴァージョンのみ・・・と思いきや、実はまだもう1つ別ヴァージョンがあります(笑)。それが、知る人ぞ知るリミックス集「ツイン・フリークス」(2005年)に収録されたリミックス・ヴァージョンです。現在アナログ盤かネット配信でしか発売されていないので、極めてレアな音源となります。このリミックスは'70年のスタジオ版を元にして作られています。前半はオリジナルのアウトロ以前をほぼそのまま採用。ただしテンポが速くなっており、ドラムスが打ち込みドラムスに差し替えられています。オリジナルをほうふつさせるアレンジのままアウトロ直前まで来た後は、新たに付け加えられたパートに突入。この箇所ではドラムソロをバックに冒頭の一節が何度も何度も繰り返されるというリミックスにありげなアレンジが登場します。しかし、やがてそこに音が徐々に加わってゆき、最後は重厚なピアノをバックにポールがシャウトしまくるというある種ビートリーな構成がちょっと感動的です。・・・そこでも一向に冒頭の一節が延々と繰り返されていますが(苦笑)。また、ドラムソロの箇所では「マッカートニー」でこの曲の次曲にあたる『Kreen-Akrore』の声が入っており、マニアをにやりとさせるのでした(苦笑)。「ツイン・フリークス」の魅力である複数の曲のマッシュアップはないですが、あのアルバムのリミックスでも効果的に聴かせるアレンジが光っているヴァージョンです。

 以上語ったように、1970年の発表から35年以上経った今でも、多くのファンに、そしてポール自身に愛され続けるこの曲ですが、なぜかベスト盤への収録は少ないです。これはオリジナルのスタジオ版がシングル発売されなかったことが影響しているでしょう・・・残念なことです。また、ベスト盤「オール・ザ・ベスト」には英国盤(日本盤も含む)のみアナログ盤に収録されていましたが、CD化の際にはなぜかオミットされてしまいました・・・。「カエルの歌」(=『We All Stand Together』)なんかより、こっちを入れてほしかったです。非常にもったいない。この「オール・ザ・ベスト」にはスタジオ版が収録されていますが、なぜかクレジットはウイングス名義になっています・・・。CDでは、2001年のベスト盤「ウイングスパン」でようやく収録されるに至りました。「ウイングスパン」のDISC-2は、ポールお気に入りの曲を集めたものですが、「マッカートニー」から5曲も選曲されているのが印象的です。先の「一番楽しかった」発言しかり、ポールにとっては重要なアルバムなのでしょうね。

 私が初めてこの曲を聴いたのは「ウイングスパン」を聴いてのこと。私は「オール・ザ・ベスト」から入ったくちなので、ファンになって結構後になって聴くこととなりました。正直、「こんなにいい曲を聴いてこなかったとは・・・」と思いましたね。間違いなく名曲です。もうこれは、百聞は一見にしかずでしょう。一度聴いてみてください!この曲を聴いてもし何も感じなかったとしたら、あなたはポールの音楽と感性が合わないということでしょう(笑)。いや、本当にそう断言できるくらいの傑作です。ファンの間で最も愛され続けている理由が、よく分かります。ライヴでもおなじみですが、やはり1976年ウイングス全米ツアーのヴァージョンは筆舌に尽きます。個人的にはマニアックに1979年全英ツアーのも好きですが。フェイントつきで(笑)。最近のコンサートでレパートリーから外れているのが不安要素ですが、リンダのことをいつも忘れないポールですからまた取り上げてくれるでしょう!

 今回は、管理人の都合により一日遅れの更新でした。申し訳ございません。

 さて、次回紹介する曲のヒントですが・・・「低音から高音まで」。お楽しみに!!

 (2009.2.14 加筆修正)

    

(左から)1977年当時のシングル。邦題に注目!/アルバム「マッカートニー」。ラフながらもメロディの光る名曲の多い、ポールにとって正真正銘のファースト・ソロアルバム。

(右)アルバム「ウイングス・オーヴァー・アメリカ」。1976年のウイングス全米ツアーのライヴ音源を収録。ここからシングルカットされました。

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