Jooju Boobu 第31回
(2005.6.23更新)
Average Person(1983年)
今回の「Jooju Boobu」は、前々回の『Keep Under Cover』と同じアルバム「パイプス・オブ・ピース」(1983年)に収録された『Average Person』を語ります。この曲も『Keep Under Cover』と同じく、前作「タッグ・オブ・ウォー」(1982年)のセッションで録音されていた曲で、当時はお蔵入りになり「パイプス・オブ・ピース」に回されて発表されることとなりました。しかし、『Keep Under Cover』が「タッグ・オブ・ウォー」の作風に似ていたのに対して、「パイプス・オブ・ピース」に回された多くの楽曲と同じく、この曲はそれとは正反対の雰囲気を持つ曲です。それでは、その正反対な雰囲気とは?この曲の魅力とは?前々回とは打って変わったこの曲の世界を語ってゆきましょう。
「パイプス・オブ・ピース」と、その前作「タッグ・オブ・ウォー」との関係は『Keep Under Cover』の項で語りましたが、若干おさらいしておきましょう。不要な方は読み飛ばしてください(汗)。
無二の親友ジョン・レノンと、'70年代の活動基盤ウイングスを同時に失ったポールが久々に発表した実質的なソロ・アルバム「タッグ・オブ・ウォー」。ジョージ・マーティンのプロデュースによる洗練されたアレンジ、様々なつらい出来事を乗り越え大人の貫禄と深い味わいを滲ませた楽曲、そしてジョンを引き継ぐかのごとく現れた社会的なメッセージをこめた歌詞。以前とは違う味わいを存分に楽しめる「タッグ・オブ・ウォー」は、今でも「名盤」として親しまれています。
そして、「タッグ・オブ・ウォー」で投げかけた二元的対立の問題提起への答えとして、翌年に発表されたのが「パイプス・オブ・ピース」でした。「問題」と「回答」という点から、よく姉妹編的な位置づけで語られることの多いアルバムですが、実はほとんどの曲が「タッグ・オブ・ウォー」セッションで既にレコーディングされていた曲です。もちろんプロデュースはジョージ・マーティン。「タッグ・オブ・ウォー」セッションでは、ポールの創作意欲もあって2枚組アルバムができるほどのマテリアルがあったと言われていますが、結局「タッグ・オブ・ウォー」は12曲に厳選し、残された曲を「パイプス・オブ・ピース」に回したのです。そうした意味でも、実に姉妹編的な位置づけな2枚です。
さて、「タッグ・オブ・ウォー」を1枚組で発表すべく12曲に絞るにあたり、ポールは選曲に気を使いました。'80年代に入り実質的初のアルバムに、全体的な統一感を持たせようと思ったのです。もちろんポールの曲への好き嫌いも影響したかもしれませんが、ポールは自らがリスナーに問いかけたい二元的対立の問題をアルバムのテーマにしたかったのです。そのため、収録曲はそのテーマや雰囲気になるべくそぐった曲で揃えることとなりました。「タッグ・オブ・ウォー」が、全体的にシリアスで哲学的な、荘厳とした印象が漂うのはそんな理由です。一方、収録もれになった楽曲を持ってきた「パイプス・オブ・ピース」はといえば、雰囲気に合わず外された楽曲の寄せ集めということで、当然ながら「タッグ・オブ・ウォー」とは一線を画する作風に仕上がりました。その中で、『Keep Under Cover』だけ例外的に「タッグ・オブ・ウォー」節が満開なのは以前お話したとおり。
「パイプス・オブ・ピース」は、4曲が新たに書き下ろされた曲で、この中にはタイトル曲『Pipes Of Peace』のように相変わらずシリアスなメッセージ・ソングもあります。しかし、圧倒的な数を占める“「タッグ・オブ・ウォー」落選曲”は、そのほとんどが全体的に明るいカラーのポップナンバーとなっています。マイケル・ジャクソンとの共演曲もそうですし、お気楽なジャム曲『Hey Hey』もそう。「タッグ・オブ・ウォー」の雰囲気に合わず外されたのが一瞬で納得できるような、くだけた作風です(だから『Keep Under Cover』の異質ぶりは目を引く)。そしてそうした作風は、まさに普段のポールの持ち味であり、「タッグ・オブ・ウォー」では意図的に影を潜めていたものを、後出しで花咲かせた・・・という感があります。楽観的なラヴソングや、物語風の詞作はポールならではです。ただし、かの壮大な名盤「タッグ・オブ・ウォー」から落ちてしまったことからも想像できるように、1曲1曲は非常に小粒で、悪く言えば地味なのですが・・・(汗)。
そんな風に、いつものポール節がミニマムに復活した「パイプス・オブ・ピース」の中で、ひときわ明るいムードの持ち主が、今回紹介する『Average Person』です。明るいというより、「陽気」しかも「とびきりに陽気」といった方がぴったりな1曲です。曲調・リズム・演奏・詞作・・・すべてを取っても、一連の「タッグ・オブ・ウォー」「パイプス・オブ・ピース」セッションでは1,2を争うほどの能天気ぶりを示しています。それでは、前置きはこれくらいにして、この曲について具体的に触れてゆきましょう。
この曲は、前曲『Sweetest Little Show』とクロスフェードで始まります。乱暴に言えばメドレー形式ということでしょうが、前曲が最後にコーラスを延々と伸ばしている所に、この曲のドラムソロがフェードインするという構成なので、特別凝ったつなぎ方でもありません。そんなドラムソロに導かれて始まるこの曲は、アルバムでも随一のアップテンポです。この時点で既に陽気な感じが伝わってきます。このアップテンポ感が曲の最後まで息をつかせず続いてゆきます。さらに、メジャーキーを基調としたコード進行は明るい雰囲気をもたらします。メロディはといえば、サビとメロが好対照を成しているのが興味深い点。サビは比較的シンプルなメロディで覚えやすいもの。言わずもがポールの得意領域ですね。一方、メロは以前にも何度か挑戦してきたハーフ・スポークン調です。ポールは、物語風の詞作の曲でハーフ・スポークンを披露することが多く、この曲もその例なのですが(詞作については後述!)、この部分はちょっとメロディアスとは言えません。ポールの試みは分かりますが、ちょっと歌いにくいのが残念です・・・。しかし、この曲のアップテンポな雰囲気を助長するのには十二分に機能しています。構成は、サビ→メロを繰り返す展開ですが、途中でブレイクを挟んだり、徐々に盛り上がりを見せる間奏を挿入したりと、ひねりを効かせています。それでいてスピード感が収まることはありません。しかし、このひねりがちょっと大仰かな・・・というのは私の意見です(汗)。エンディングもテンポを落としつつ最後は思いきりスローで締めくくりますが、ここもちょっと大仰な気もします・・・。
と、なんだか辛口評価をしているのが危ない所ですが(汗)、ポールが得意とする楽観的でバカバカしいほどに陽気な曲調は聴いていて素直に楽しいものです。様々なスタイルを見せてくれるポールですが、やはりファンの間ではこういうポールを待ち望んでいる・・・のかもしれません。バラード派の方もいると思いますが・・・。
「タッグ・オブ・ウォー」「パイプス・オブ・ピース」で名プロデュースを行ったジョージ・マーティン(右)と。
続いては演奏面に関して。この曲のレコーディングは、前々回の『Keep Under Cover』と同じく1981年1月に行われていて、一連の「タッグ・オブ・ウォー」セッションでは最初期に取り上げられていることが分かります。ジョンの死からまだ1ヶ月ほどで、ショックも癒えていない時期に、こんな陽気な曲が録音されていたという事実に驚きです。重々しい雰囲気を抱きがちな「タッグ・オブ・ウォー」セッションの知られざる裏側です。
曲の中心になっているのは、ポールの弾くピアノです。たぶんピアノで書かれた曲ではないでしょうか・・・?まるで『Ballroom Dancing』のように陽気な演奏で曲のアップテンポを引っ張ってゆきます。もう1つ、本業のベースももちろんポールで、動き回るメロディラインでぐいぐい引っ張っています(この曲のベースは結構好評のようです)。そして、一番目立つのが様々な音色で挿入されたシンセ。'70年代中期にはムーグを使用し、「マッカートニーII」(1980年)ではシンセを多用したサウンドを披露していたポールですが、ここでは多様な装飾音を聞くことができます。基本アナログ人間のポールですが、移りゆく時代に合わせてそうした機械的な音色も取り入れようとしたのでしょうか。シンセブラスのような音や、間奏でのきらびやかな音などが耳に残ります。それは、後年の「プレス・トゥ・プレイ」や「フラワーズ・イン・ザ・ダート」のカラーを思わせます。「タッグ・オブ・ウォー」期には、他にはまだシンセ重視の作風が見当たりません。もしかしたら、この曲は'80年代後半のポール・サウンドへの架け橋となったのかもしれません。いずれにせよ、この曲の賑やかさを引き立てています。
もう1つ、'80年代後半のポール・サウンドへの架け橋・・・?と思わせるのがドラムスです。イントロからエンディングまで疾走するテンポを刻んでいるリズムそのものなのですが、これがけっこう硬質なのです。手拍子のようにアクセント的に入る箇所も、硬質。これが、「プレス・トゥ・プレイ」で多用される打ち込みドラムスへの序章・・・というのは深読みのしすぎでしょうか?私には、どうにもこの曲のドラムスがこの後のポールのリズム重視路線を決めたように思えてなりません。そう考えて聴くと、あたかも打ち込みドラムスのように聴こえてしまうし・・・(実際には打ち込みではないだろうけど)。実は、この前触れたように、「パイプス・オブ・ピース」は各曲ごとに演奏者がクレジットされていないので、この硬質なドラミングが誰によるものなのかは闇に包まれたままです(汗)。打ち込みではないと思いますが・・・デイヴ・マタックスかリンゴ・スターという説が有力なようです。「タッグ〜」「パイプス〜」の他曲と聴き比べると、デイヴ・マタックスかな・・・?
さらに、『Keep Under Cover』と同じく、元ウイングス(録音当時は在籍していたか)のデニー・レインがギターとコーラスで参加しています。間奏やアウトロでのギターソロも、デニーによるもの・・・と思われます(ポールかもしれないけど)。ポールの逮捕事件やニューアルバムのソロ・アルバム化を経て、ポールとの関係が希薄になっていたデニーですが、この時期まではしっかりとポールのよきフォロワーとして機能していました。その後、ウイングスからの脱退宣言などのいざこざでポールから離れてしまうのですが、結果的に1983年までポールのアルバムでデニーの演奏が聴けることになりました。というのは前々回にも書きましたね。さらに、コーラスにはリンダとエリック・スチュワートが参加しています。『Keep Under Cover』ではポール、リンダ&デニーというウイングスの残り香というべき編成を楽しめるわけですが、そこに「ポスト・デニー」的な趣で'80年代ポールを支えることとなるエリックが入ってきたことでデニーもいよいよお役目御免の時期を迎えることとなったのですが・・・、ちょうどこの曲はその転換点にあたるわけです。もし'80年代もウイングスが存続していれば(=デニーが脱退宣言さえしなければ)、ポール、リンダ、デニー&エリックという4人編成というのも考えられたのでしょうが・・・。そんなことを思わせるラインアップです。
・・・話がそれました(汗)。この曲の陽気さはヴォーカルやコーラスからもよく伝わってきます。ポールのヴォーカルは、先述のようにハーフ・スポークンを織り交ぜながらのものですが、「タッグ・オブ・ウォー」での思いつめたかのような歌い方はどこにもありません。何の悩みもないかのような能天気な歌いっぷりです。さらにそれを助長するのがリンダとエリック(そしてデニー)によるコーラス隊。これが否応にも楽しくなってしまうような効果的なコーラスを随所に入れています。ポールのヴォーカルと一緒にコーラスで歌う部分もそうですが、サビの最後の「ビービービー、ビビビービー」や、メロの最後にシンセブラスとのユニゾンで歌われる「ナーナー、ナーナーナナー・・・」がユニークです。あまりにもユニークで、ちょっとわざとらしさが露呈しているような気もしますが(苦笑)。他にも、出だしのざわめきや間奏の意味不明なコーラス(?)など、随所で笑いを誘おうとしているかのようです。狙いすぎなのは見え見えですが、やはり楽しくなってしまうのが、この曲の魅力なんでしょうね。そんな中でも、特に効果的なのはメロの部分でポールが歌った単語を繰り返す箇所。『Getting Closer』にも似たアレンジですが、思わず一緒に口ずさんでしまいます。このキャッチーなアレンジは粋ですね。
そして忘れてはいけないもう1つの能天気な要素。それは歌詞です。歌詞はさっきも触れたように、ポールが長年の得意分野としている物語風のものです。これがまた、うきうきするような明るいリズムにぴったりのお気楽な感じに仕上がっているのです。「タッグ・オブ・ウォー」がご存知のように二元的対立をテーマに置いた詞作で占められていたので、物語風の詞作はひさしぶりといった感があります。この曲では、いろんな夢を抱く「平均的な人(average person)」を題材にしています。3度登場するメロに、それぞれ機関士だった男・ウェイトレス・ボクサーの3人が登場する仕組みとなっています。彼らはなんら特筆すべきことのないごく普通の人ですが、実は心の中では大きな夢を抱いている(いた)人なのです。たとえば、機関士だった男は動物園でライオンの飼育員になりたかったと述べていますし、ウェイトレスはハリウッド女優になろうとオーディションを受けたことがありました。そしてボクサーは、自分にもう少し背があれば・・・とずっと思っていました。そんな、夢を持ちつつもそれを実現できずごく普通な生活を送る人たちを眺めるという、ごく日常的な、言ってしまえば他愛のない(汗)内容です。物語風の詞作が得意なポールのまさに真骨頂といえるでしょう。かつて『Maxwell's Silver Hammer』を非常に嫌ったジョン・レノンからしたら「愚の骨頂」かもしれませんが(苦笑)。仮にポールがこの曲をビートルズで取り上げようとしたら、ジョンが真っ先に嫌がりそうな歌詞ですな。また、この歌詞については、「大成功をおさめたポールが一般人をあざけり笑っている」との解釈をする人もいるようですが、さすがにそれはないと思います(汗)。
ポールは、この曲について「ライヴ・ショーみたいにやりたかったんだ。ただ歌を聴いているだけじゃなくて、映画を見ているような感じにね」と語っていますが、この曲では歌詞に合わせて臨場感あふれるSE(効果音)が多数使われています。たとえば、機関士の男がライオンの飼育員になりたかったと言えばライオンの吠え声が入ったり(その後ライオンを鞭打つ音も入っている)、ウェイトレスの話をすれば皿が触れ合う音、ボクサーの話ではボクシングの鐘の音という風に・・・。まるでミュージカルのような音響効果です。前曲『Sweetest Little Show』は文字通りショーを歌った曲で、後半には歓声がフィーチャーされていますが、もしかしたらその曲で触れているショーとは、この曲が繰り広げるミュージカル・ショーのことなのかもしれません・・・。そう考えるとメドレーにしたことが納得いきますね。ポールなりのコンセプトということでしょうか?とにかく、こうしたアレンジ1つ1つが、曲をますます楽しく聴かせる味付けとなっています。
さて、話すことがなくなりました(汗)。最後に、アウトテイクの話だけ触れておきましょう。この曲も、『Keep Under Cover』と同じく1980年夏に既に存在しています。そして、ポールの単独デモ・セッションで早速取り上げられています。例のブート「Rude Studio Demos」「Tug Of War & Pipes Of Peace Sessions」などで聴くことができます(ちなみにブートでは前々回の『Keep Under Cover』の次曲!)。そこでは、この曲はほぼオルガンの弾き語りで披露されています。ちょうど、ポールが大道芸人になって物語を聞かせているようなイメージです(笑)。公式テイクの硬派で現代的なイメージとはもちろん大きく異なります。既に歌詞は完成していて、構成もほぼ同じ。ドラムスも入っていますが、公式テイクより跳ねたリズムになっています。シンセもSEもなく、公式テイクに比べると、まだまだシンプルな感が漂っている、そんなデモテイクです。また、1980年秋にはウイングスのリハーサルでも取り上げられており、これもブートで聴けるのですが(「When It Rains,It Pours」など)、私は聴いたことがありません・・・。
さて、大成功を収めた「タッグ・オブ・ウォー」に比べ、「パイプス・オブ・ピース」は伸び悩みました。この結果に関しては様々な意見がありますが、シリアスで壮大な作風が大勢の「タッグ〜」に比べ、明るく能天気ながら小振りな「パイプス〜」は見劣りしてしまったのでしょう。そのため、世間一般的にもファンの間でも、「パイプス〜」より「タッグ〜」を好む人の方が多いです。まぁ、元を正せばふるいにかけて落ちこぼれた曲の集まりが「パイプス〜」なので、やはり限界というものはあるんですけど・・・(それを言っちゃあおしまいですが)。この曲は、先述の通り「パイプス〜」の能天気さのシンボルとも言える曲ですが、こうしたことから、そのバカ加減(笑)には好き嫌いがはっきり分かれるようです・・・。
そういう私も、かつてはこの曲を好きではありませんでした。いや、実を言うと嫌いな部類に入る曲でした(苦笑)。「嫌い」に至るのは私には珍しいことなんですが・・・。というのも、なんか全体的にわざとらしくて(さっき挙げたコーラスしかり、“Yes,dear you heard it right・・・”のメロディしかり)、歌詞も歌い方も鼻につく感じで嫌だったんです。また、この曲を初めて聴いた当時の私は'80年代以降のポールの曲をほとんど聴いていない状態だったので、この曲が急に現代ぽいアレンジに感じられて違和感を感じていました。しかししばらくしてから、この曲が面白いなぁ、と感じるようになりました。そして、このバカ加減(笑)がいかにもポールらしくて人間味があふれているなぁと思えるようになりました。さすがに「感動した!」というわけではないですが、気楽に聴くことのできるお気に入りになっています。・・・といきたい所なんですが、実はその後もお気に入り度は浮き沈みを繰り返しているのが実情です(汗)。狙ったようなわざとらしさが鼻につく時があるからです。元々、「パイプス・オブ・ピース」を私が好意的に見ていないというのも大きいですが・・・(ちょっと煮え切れない感じがなじめません)。
この曲は非常に好き嫌いが分かれそうな部類の楽曲ですが、何も考えずリラックスして聴くととても楽しめると思います。まぁ、こんな能天気な曲がポールらしさの真骨頂ということで。
さて、次回紹介する曲のヒントですが・・・「和泉亜子」。当サイトをくまなくごらんになっている方には簡単、そうでない人には難問のヒントです(苦笑)。お楽しみに!!
(2008.10.29 加筆修正)
アルバム「パイプス・オブ・ピース」。小振りながら明るいブリティッシュ・ポップがたくさんの佳作。